
お好み焼・鉄板焼の店「おりいち」に行ってみた 長いカウンターは元ラーメン店の名残?【北九州市八幡西区】
(アイキャッチ画像:「おりいち」のおりいち玉と豚トロ玉)
北九州市八幡西区に今年8月、お好み焼・鉄板焼の店「おりいち」がオープンしました。
場所は折尾駅から徒歩9分、学園大通りを北西へ約600メートルのところです。

お好み焼きには目がない関西出身の筆者は、さっそく「おりいち」に行ってみました。
学生街に佇むお店
折尾駅から学園大通りを北西に上がると、右手にスーパーマルショク・サンリブが見えてきます。その向かい、飲食店が数軒並ぶ一角に「おりいち」があります。
周囲には九州女子大学のほか、自由ヶ丘高校や九州共立大学などがあり、学生の街としても賑わっています。
看板メニュー「おりいち玉」と「まかない焼き」の魅力
「おりいち」のメニューを見ると、どれも美味しそうで迷いますが、まずは店名を冠した「おりいち玉」を注文してみることにしました。
そして、筆者はいつも基本の豚玉を食べますが、今回は“豚トロ玉”の文字が目に飛び込み、こちらも合わせて注文しました。
絶妙なバランスのお好み焼き<おりいち玉>
おりいち玉を食べてみると、フワっとした卵とトロっとした中身が絶妙のバランス。エビ、イカ、キクラゲ、豚など食べ応えのある具材を、やや甘口のソースと柔らかい生地がやさしく包み込んでいます。

厳選されたソースが決め手!<豚トロ玉>
この厳選されたソースが豚トロ玉でも活躍していました。ブラックペッパーのピリ辛と合わさると、食欲をそそる甘辛味へと変わります。
そして、なによりカリカリに焼いた豚バラの食感が楽しく、ビールに合うこと間違いなしです。
賄いの決定版!<まかない焼き>
追加オーダーについて、伊藤さんにおすすめを聞いてみました。
しばらく待っていると、満を持して「まかない焼き」が登場。まかない焼きは、伊藤さんがアルバイト時代に考案した“あっちゃんスペシャル”という賄いメニューが元になっているのだとか。
もやしと焼きそば、さらにチーズが入ることでボリューム十分です。
手早く食べれるので、確かにまかないとしてはこれ1枚でお腹が決まりそうな優れもの。当時の味にさらに改良を加えているそうです。
同店は、お好み焼きや焼きそば、とんぺい焼きなどの基本メニューを押さえつつ、ホルモン焼きもライナップ。焼き飯や丼などのご飯メニューがあるのも嬉しいです。

定番メニューも、トッピングやサイズで自分流にカスタマイズできます。
プロボクサー→警察官を経てオープン 友人の意外な一言が転身のきっかけに
店主の伊藤さんは以前、プロボクサーとして活動。現役引退後は警察官として大分県警に12年間勤務したのち、北九州に戻ったそうです。
伊藤さんは、元々人と接することや人に喜んでもらうことが好きだったといいます。

あるホームパーティで、伊藤さんがお好み焼きを振るまっていたところ、友人がふと口にした「お好み焼きを焼いているときが一番幸せそう」という言葉がきっかけで、お好み焼き屋をしようと決心したそうです。
伊藤さんの転身エピソードには、不思議な縁を感じますが、縁はこれだけでは終わりません。現在の「おりいち」の場所には、以前はラーメン店「折尾一番」があり、それは伊藤さんの同級生の両親が経営していたお店だったそうです。
学生時代から慣れ親しんだラーメン店の廃業が決まった報告を受け、ゆくゆくは開業をと考えていた伊藤さんに「ここでやったらいいやん!」との周囲からの後押しがあり、お店をオープンする運びとなったといいます。
伊藤さんは「いつか店をやりたいと思っていた時は、何をどう準備したらいいかわからなかった。けれど、ここやったらあそこにコレ置いてとか、どんどんアイデアが湧いてきた」と話します。
声がかけやすい店作り 元ラーメン店のレイアウトを生かす
言われてみると、奥まで続く長いカウンターにはラーメン屋だった頃の名残を感じます。
お好み焼き屋としても良い間取りで、カウンターからはテーブル席も含めて店内が一望でき、客席側から見てもどこに座っても店主に声がかけやすいレイアウトです。

カウンター席と2つのテーブル席の間には、お冷、おしぼり、取り皿、コテなどが自由に取れるコーナーを設置。これはよいシステムだと思いました。

お好み焼きはコテで食べる人もいればお箸で食べる人もいるし、水のお代わり、取り皿が欲しいなど店員に声をかけるタイミングが意外とあります。