【新九郎公園/門司区】人名の付いた珍しい公園 新九郎って何者?

新九郎公園のすべり台

地図を見ながら面白そうな公園がないか探していた編集部の目にふと留まった「新九郎公園」。公園といえば、だいたい地名がついていることが多いのですが、「新九郎」は地名ではなく、人名のような名称です。そんな珍しい名前の公園はどんな場所なのか、取材に行ってきました。

江戸時代、大変な親孝行ものとして知られた夫妻の碑も

新九郎公園があるのは門司区。国道3号線の「下馬寄」交差点から山の方へ向かい、住宅街の中を進むと、「新九郎公園」のグラウンドが見えてきます。

そこから左へ曲がると公園の隣に「大里南市民センター」があるのですが、曲がらずにさらに山側へ進みます。そうすると、健康遊具が設置された広場がありました。

健康遊具がある広場の奥には大きな石碑が立っていますが、この碑は江戸時代、長年にわたり親孝行をしたことで小倉藩から褒美をもらった新九郎・みよ夫妻を称えて建立されたものだそう。公園の名前もここから名付けられています。

注目は木の枝付きのポップな色合いのコンクリート製遊具

さらに山側へ進んだ一段高い広場には、子ども向けの遊具が設置されています。

遊具は、コンクリート製のすべり台と砂場、それとすべり台やブランコなどが組み合わされたコンビネーション遊具があるのですが、とにかく目立って仕方ないのがカラフルなコンクリート製のすべり台です。

これまでにもコンクリートでできたすべり台や木をモチーフにデザインされたすべり台など、いろいろと取材してきましたが、それを全部混ぜ込んでしまったような不思議なデザインなのです。

ポップな色合いのかわいいすべり台で終わらせておけばよかったのに、なぜそこに木の枝のようなものを付けてしまったのか、設計者の人に尋ねることができるなら質問したくなるような遊び心いっぱいのすべり台。上の写真の右側にあるピンク色の穴はトンネルになっていて、向こう側へ通り抜けることができます。真ん中の黄色い穴はすべり台の出口です。

いろいろなルートで上までのぼることができますが、のぼり切った先、てっぺん部分にある木の切り株に開いた穴のようなところが、黄色い穴につながるすべり台の入り口になっています。

この遊具にはすべり台が実は3つあるのですが、一番大きいのが幅広の白いすべり台。このすべり台を降りた正面に、新九郎公園のもう一つの遊具があります。

大変な親孝行ものとして知られた新九郎さんの名前がついた公園で、多くの親子に仲良く遊んでもらいたいですね。

■所在地/北九州市門司区原町別院14

※2021年10月23日現在の情報です

(北九州ノコト編集部)

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