中本町商店街で初開催!「戸畑納涼マルシェ」について聞いてみた【北九州市戸畑区】

(アイキャッチ画像:戸畑納涼マルシェのチラシ)

9月17日、日曜日に戸畑区の中本町商店街のアーケード内で「戸畑納涼マルシェ」が初めて開催されます。

主催は戸畑第一料飲組合(「料飲」と聞き慣れないので確認してみると、「料理・飲食店の略」とのことでした)。本イベントは初の試みとあって、どのような経緯で至ったのかこれまでの道のりを、主催の組合長である松崎さんへ話を聞いてみました。

組合の会合から徐々にカタチになっていった

ふだんは浅生通りでBARを営んでいる松崎さん。ここ3年ほどはコロナ禍で飲食店業界は大打撃を受けたことは周知の事実で、大きな動きができなかったけれど、新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけが2類から5類へ移行した今年は、コロナ前でもやったことのない事をやってみてはどうかと、組合の中で話し合いをしたのがきっかけだったそうです。

(カクテルをつくる松崎さん/BAR VANQUISH<バンキッシュ>提供)

組合には45軒ほどの様々なジャンルの飲食店が所属しており、毎月行っている役員会議で「夕涼みはどうだろう」から始まって、ふと「組合だけでなく一般の人も参加できる祭りにしては」「縁日みたいなのは」「自分たちの料飲組合だけじゃなく、所属の垣根を越えて参加してもらっては」など提案が上書きされていって、具体的なアクションへとつながっていったとのこと。

それが5月下旬くらいだったそうです。

仕事のかたわら各所にお願いの疾走

とはいえ実行委員会などは特に作りませんでした。初めてのイベント実施で、誰もが手探り、不安はつきもの。一人ひとりができることをしていこう、というスタンス。目の前の必要なこと、課題が出てきては、組合長を筆頭に、ひとつひとつクリアしていったといいます。

まずは会場決め。そこはやっぱりアーケード! 戸畑には駅から徒歩5分ほどのところに「中本町商店街」という大きなアーケードがあります。

組合員の飲食店は主に浅生通りや旭町、中本町で営むところが多く、やはりその中心的な場所となれば、中本町商店街ということなのでしょう。使わせてもらおうと、まずは商店街にお願いに行ったそうです。

開催の曜日は納涼にピッタリな9月に。そして「日曜日」に設定。店休日を日曜日にしているところが多いこともあり、出店にともなう迷惑が掛からないことも上手くマッチング!となりました。

そして、次に必要なのは「使用許可」。商店街にOKをもらうだけではダメなのです。商店街は車両こそ入れないものの、「道路」扱い(ということを筆者は初めて知りました)のため、道路の使用許可は警察にもらわないといけないのです。が、初めての開催で、確実に許可をもらえるのか…そんな不安がよぎった松崎さんは、戸畑区役所へ出向き、後援のお願いに行きました。おかげで「後援:北九州市」となり、使用許可がおりました。

課題はまだありました。その時点で決まっていない「参加店舗」です。当初作ったポスターには参加店舗が記載されていなかったのは未定だったから。引き続き、参加店舗への声掛けを仲間と行っていったそうです。

戸畑の夏は、ご存知【戸畑大山笠】。地域の人々は開催にむけて大山笠の準備に追われるその期間は、参加店舗の声掛けに苦労したそうです。

属性をこえて集まったバラエティー豊かな店たち

松崎さんは自身のBARのカクテルを提供。同じくカクテルで同組合員でもある「BAR KaNaTa」も参加で、昼間から贅沢な気分を味わえます。

創業50年を超え愛され続ける勉強屋の「からあげ」、豚足が名物の「千寿はやみ」の焼き鳥、こだわり衣と自家ブレンドソースが自慢の「串カツ蔀家」の串カツなど、お酒のお供だけでなく、スナック的にも楽しめるラインアップ。そのほか、戸畑名物焼ちゃんぽんが人気の「居食亭あじまる」や海の幸が自慢の「つり舟」は、お惣菜での出店となります。

(「串カツ蔀家<しとみけ>」)

またカフェ的要素で、焼菓子では、看板メニューの「二丁目カステラ」はもちろん、ブラウニーやクッキーなどを「焼菓子工房 N.point」から提供。コーヒーは2店舗が参加。無農薬の生豆を丁寧に選別し焙煎するコーヒー豆専門店「丸越珈琲」、北九州角打ち文化研究会に所属している「マスヤ酒店」(店舗は角打ちスペースにカフェを併設というユニークなスタイル)が参加です。

開催時間は11時から18時。日曜日に家族で、親子で、仲良しの人と、おひとり様でぶらりと、と自由に楽しんでもらいたい!という思いから、ランチタイムにもおやつ時間にもピッタリな「奇兵隊」のホットドック、「大衆酒場 静」から一銭洋食、「しん門」の洋食弁当など軽食系もうれしいポイントです。

ママもリフレッシュを!ちびっ子たちも楽しめるほのぼの空間

ママやちびっ子たちへの空間も忘れてはいません。

雑貨販売では子育ての合間にパステルカラー&カラフルポップな雑貨を手作りしている「fuwa♪fuwa」が参加。どんな雑貨が並ぶのか楽しみです。

「笑顔ママを増やしたい!」と水巻で活動中の「にじのこども号」からは駄菓子、そしてエアー遊具の会社「チェルカ」から「ふわふわ遊具」を展開! 小さな子どもも楽しめます。温活美容サロン「ほっとサロンHappiest」からは温活グッズを提供。日ごろの疲れのリフレッシュにピッタリですね。

ダンスや音楽のステージも!マルシェを五感で楽しんで

戸畑にゆかりのあるミュージシャンの参加、商店街のダンススクールに所属の子供たちのダンスなどで、マルシェは一層にぎやかに。

(キッズダンス、音楽戦士ビート、肌野綾将、あなん和也、ベリーダンス、宮崎圭一、マリリンwithトシ、武内正一、トーラス・ワン、上田一輝、中川博澄、ナガハタゼンジ<敬称略>)

ステージは、マルシェの開催時間プログラムが組まれており、飽きずに楽しめます。目で見て楽しい、耳に触れ楽しい、自由に楽しんでほしい!そんな気持ちが詰まったマルシェだと感じます。

会話は「種」のよう…撒いて育てたい街づくり

それぞれ本業がある傍らで準備に追われてきて、すでに反省点があるというものの、今回実施するまでの工程を学ぶことが出来たことを、ぜひ次に繋げていきたい、と話す松崎さん。

筆者は以上の道のりを聞いて、まるで会話は種のようだと感じました。街は、植物が種を撒いて水や陽の光などの「栄養」を受けて育つように、人が思い、つながり、行動をすることが「栄養」となり、育っていくのではないかと思いました。

参加する人、訪れる人、かかわる人々の縁、このつながりも楽しんでいきたいものですね。

<戸畑納涼マルシェ>
■開催日時/9月17日(日)11時~18時
■開催場所/中本町商店街
■専用駐車場/無し
■問い合わせ先/070-5274-2426(松崎)

※2023年9月15日現在の情報です

(ライター・しまだじゅんこ)

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