移住者交流会「平尾台散策」レポート <移住者のコミュニティ作りと交流の秘訣>【北九州市】PR
北九州市では、移住者コミュニティ活性化の一環として、定期的に市内各地で移住者交流会が開催されています。
11月には、交流会として国の天然記念物に指定されている「平尾台」(小倉南区)の散策とランチ会が行われ、家族や単身移住者、地域おこし協力隊、留学生など、多様なバックグラウンドの参加者が集まりました。
その様子とともに、コミュニティ作りと交流の秘訣を紹介します。
中心地から30分の大自然でのびのびと散策
平尾台散策の案内役を務めてくれたのは、平尾台の魅力を伝える「Hug平尾台プロジェクト」を立ち上げた壹岐尾恵美さん。平尾台で生まれ育った壹岐尾さんは、地元のことを知り尽くした頼もしい存在です。
「平尾台は自然保護区なので、草を摘んだり石を持ち帰るのはダメですが、触ったり、香りを楽しんだりするのはOK!」と話す壹岐尾さんとともに、平尾台を散策しました。
散策中には、1万年以上前の阿蘇山の噴火でできた地形や戦後に開拓された集落の話など、平尾台の歴史にも触れ参加者は興味津々でした。
神社や伝統行事など地域に根付く話も
平尾台へ向かう散策路では、山や風、水の神様が祀られている小さな神社にも足を運び、地域に根付く文化に触れるひとときも。
また、平尾台ならではの伝統行事「野焼き」についての話も聞き、火災を防ぐために地域住民が協力して草を刈る地域のつながりを垣間見る場面もありました。
白い岩と不思議なクイズ
散策の途中、壹岐尾さんから「この白い岩、何個あると思いますか?」というクイズ。思いつく回答が出る中、正解は、「なんと1個!」でした。
平尾台の岩は地下で1枚につながっており、その下には200以上の洞窟があるのだとか。目に見えない大自然に、参加者たちは驚きの声をあげていました。
大人も子どもも大自然で大はしゃぎ!
特に子どもたちは、キノコや虫を見つけて大興奮!
「子どもの目線で自然を見ると、大人も新しい発見があるね」という声が聞かれました。
途中で出会ったヤギには、みんなで大はしゃぎ!
写真を撮ったり、そっと覗き込んでみたりと、忘れられない体験になったようです。
平尾台散策を通じて、参加者同士の距離もぐっと縮まったようです。
参加者からは、「自然の中で過ごす時間が心のリセットになる」「地域のことをもっと知りたくなった」といった声が聞かれました。
平尾台の見晴らしのいい場所で記念撮影!
「また来たいね」と話しながら、お腹を空かせた一同は、ランチ会の会場となる「ひつじカフェ」に向かいました。
ランチ座談会「移住者のコミュニティ作りと交流の秘訣」
ランチ会では、参加者である斎木翔太さんと安村ヨシノブさん、移住相談員の大野木諒さんの3名に移住者コミュニティについて聞いてみました。
─────移住者交流会への参加のきっかけを教えてください。
斎木さん:やはり人との繋がりがゼロだったことですね。引っ越してきたばかりの頃は、知り合いがほとんどいませんでした。移住してからの方が、人との繋がりを強く意識するようになり、こういう場が大事なのだと強く思いました。
安村さん:北九州市の職員さんから交流会を教えてもらいました。合馬地区では高齢化も進んでいますが、若い移住者や地元の方が気軽に集まれる場所があれば、新しいつながりが生まれるのではと思っています。
─────大野木さんは移住者支援の立場から、コミュニティ作りにどう関わっていますか?
大野木さん:「バーチャル北九州市」というオンライコミュニティや、市内各地で行っている交流会を通じて、移住者同士のつながりを作るお手伝いをしています。
特に移住して間もない20代から30代の単身の方は、仕事以外での接点を持つのが難しいので、そういう場が貴重なんです。
交流会では、プライベートな話題が中心で、「最近ハマっている趣味」や「おすすめのランチ」なんかが話題になります。参加者がリラックスできる雰囲気を大事にしています。
また、北九州市の魅力ある文化やスポットを知ってもらいたいので、市内の様々な場所での開催を念頭に企画しています。
─────移住後にコミュニティを広げる際、実際に役立った方法や秘訣を教えてください。
斎木さん:私の場合は、肩の力を抜いて参加できる場を選びました。交流会に参加しながら、少しずつ顔見知りが増えたんです。そこから自然に友達ができたり、情報交換ができたりするようになりました。初対面でも気軽に話しかけてくれる人が多いので、自然に馴染むことができました。
安村さん:私は、合馬地区の食事会への参加や地元の文化に触れることで、少しずつ距離が縮まりました。方言で話しかけられると「あ、地元の一員になれたな」と感じることができますよね。また、地域の伝統や行事に参加することで、信頼関係が築けると感じました。
大野木さん:移住者の中には、地域で活動する方や、趣味を通じて人と繋がりたい方がいます。そういう方には、「バーチャル北九州市」というオンラインコミュニティや、リアルの交流会を積極的に活用してもらっています。また、地元の方との付き合い方に悩んだ場合は、無理をせず自然体で接するのが良いとお伝えしています。
─────これから移住を考えている方々へメッセージをお願いします。
斎木さん:コミュニティでは、年齢も職業もまったく異なり、取り組んでいることも多種多様な人々と関わる機会が増えます。その中で、さまざまな可能性を見つけてみてください。多くの刺激を受けることで、視野が広がりますよ。
安村さん:知らない土地では孤独や不安も感じると思います。また、カテゴライズされてる集まりだと、少し偏った会話になることも。こんなコミュニティなら、気楽に美味しい店に来て、普段しない活動とかもできますよ。
大野木さん:北九州には困ったときに相談できるコミュニティがたくさんあります。移住者交流会などで新しい繋がりを見つけてみてください。
交流会に参加する移住者の声
今回、交流会に参加したそのほかの皆さんにもお話を聞いてみました。
子どもの新たな成長も/村上勝平さん・幸子さん家族
村上勝平さん・幸子さんは、幸子さんの祖父母が北九州在住だったことから、埼玉から馴染みのある北九州に家族で移住。現在は2人でデザインの仕事をしています。今回は家族と地域との繋がりを深めるために参加したそうです。
「みなさん『北九州の人の程よい距離感が心地よい』と話され、交流会でもその印象を受けました。また、子どもたちが新しい環境で成長する様子を再発見する良い機会となりました」と話してくれました。
ご主人のコミュニティの輪を広げたい/岩水卓也さん・恵さんご夫婦
恵さんは北九州市の移住者相談員の活動を行う中で、移住者同士のつながりをサポートしたいという思いから参加。また、結婚後に北九州に移住した卓也さんが会社の人以外のつながりが持てるよう、同じ境遇の人と話す機会を勧めてみたそうです。
そんな卓也さんも、今回で参加は2回目。「北九州は酒好きには最高の場所」とにっこり。
北九州の食文化を絶賛/サイモンさん
サイモンさんはドイツ出身で北九州の大学に通う留学生。友人の大野木さんや斉木さんの誘いで交流会に参加したといいます。
北九州の食文化を絶賛し、「大学近くの定食が最高」とのこと。大学卒業後に北九州を離れる予定ですが、「食事の楽しみや友人との交流は忘れられない思い出になっている」といいます。
「移住者コミュニティ」を自然に受け入れる
今回の移住者交流会に参加した皆さんは、「移住者コミュニティ」自体を特別なものとして捉えるのではなく、地域の一部として自然に受け入れていく過程の重要性を感じているようでした。
新しい土地での暮らしには、孤独や不安が伴うもの。こうした交流会がその解消に役立つことなのだと実感しました。
特に、地域の温かさや人との距離感を通じて、無理なく自然に馴染めることが交流会の大きな魅力として挙げられていたのが印象的です。
「移住者コミュニティ」という枠にとどまらず、地域の文化やスポットを再発見し、普段の生活の延長でつながりが広がることが、この交流会の大きな意義と言えるのかもしれません。
お正月U・Iターン企業交流会&おしごと相談会/2025年1月4日(土)・5日(日)
北九州市は、年間を通してさまざまな移住相談会やセミナーにブース出展しています。
2025年1月4日(土)・5日(日)には、小倉駅前のセントシティ7階「ATOMica北九州」で「お正月U・Iターン企業交流会&おしごと相談会」が開催されます。
「お正月U・Iターン企業交流会&おしごと相談会」は市外在住のU・Iターン希望者のほか、市内外の学生(大学生、専門学校生)や保護者など幅広く参加可能なイベント。中途も新卒も参加OKです。
移住応援公式情報サイト「北九州ライフ」
北九州市では、移住前の「お試し暮らし」をサポートする制度や支援金、特典などの移住支援制度も充実しています。
また、オンラインサロン「バーチャル北九州市」では、実際に移住した人と直接繋がることができます。
「北九州ライフ」のホームページには、実際に北九州市に移住された人のインタビューや、北九州市の移住支援制度についての情報を集約しています。
ホームページからの相談や問い合わせも可能です。ぜひ、活用してみてください。
(提供:北九州市都市戦略局 住まい支援室)