
国内最短タイの駅間距離駅が廃止! 筑豊電気鉄道「西黒崎駅」周辺を訪ねてみた【北九州市八幡西区】
(アイキャッチ画像:休止前の西黒崎駅 2010年代撮影)
筑豊電気鉄道(筑鉄電車)の西黒崎駅が今年7月末をもって廃止されると発表されました。
黒崎駅前駅から西黒崎駅までは約200メートル。鉄道では国内最短タイの駅間距離をもつ駅でもあります。
これまで利用していた駅を惜しみ、西黒崎駅の周辺を訪ねてみました。
「ニシクロ」と呼ばれ親しまれた西黒崎駅
筑鉄電車の西黒崎駅は北九州市八幡西区に位置し、黒崎駅前駅から数えて1つ目の「駅番号CK02」の駅で、筑鉄電車黒崎工場横にあります。
地元では「ニシクロ」という略称で呼ぶ人もいました。
西鉄北九州線廃止後に誕生
筑鉄電車によると、西黒崎駅は1992年10月25日、西鉄北九州線(砂津~黒崎駅前間)の廃止とバス転換に伴い、西鉄グループの筑豊電気鉄道の駅として開業しました。
隣接する路線バスターミナル(現在の西鉄バス蛎原車庫)も整備され、電車とバスの交通結節点として重要な役割を担いました。
2000年には西鉄北九州線の熊西~折尾間も廃止され、実質的に筑鉄電車単独の駅に。また、2015年3月には施設管理上も筑鉄電車の駅となり、名実ともに筑鉄単独の駅となりました。

交通拠点が変化する中役割を終えて
2002年3月にはCOMCITYに西鉄黒崎バスセンターができ、乗換駅の性格を失ってからは、両隣である黒崎駅前駅と熊西駅の徒歩圏内でもあることから都会の秘境駅のように利用者は減少傾向に。
2021年10月からは隣接する国道3号黒崎バイパス西黒崎ランプの建設工事のため駅として利用を休止していました。
その後、利用者の減少や再開にかかるコストなど諸事情により廃止することになったそうです。
変わりゆく街並みの中に見る西黒崎駅
筆者は、西黒崎駅が最寄り駅であったこともあり、これまで何度も利用していました。当初の「休止」の知らせには再開の可能性もあり、不便さと寂しさを感じつつも、再開を心待ちにしていました。
ですが、この度の廃止という知らせを受けて、改めて西黒崎駅の方面を訪ねてみました。
かつての交通拠点の面影
西黒崎駅周辺は、国道が交差し交通量も多いエリアです。予備校やビジネスホテル、企業オフィス、外科医院などもあり、北九州の副都心らしい環境です。
西黒崎駅付近、国道3号から西側筒井町交差点側を望む/7月8日撮影この日は、西鉄バス蛎原車庫周辺で黒崎バイパスの工事が進んでいました。
西黒崎駅入口の道路、奥は黒崎バイパス西黒崎ランプ工事現場/7月8日撮影現在の姿からは想像しにくいですが、かつてここが乗換拠点だったことを思うと、時代の移り変わりを感じて感慨深いものがありました。
電車が止まらない駅を懐かしむ
さらに駅へと通じる路地の入口のところまで移動。残念ながら工事の関係で駅構内へは立ち入れませんでした。
それでも、駅ホームの屋根や奥に隣接する筑鉄黒崎工場などを垣間見ることができ、電車の止まらぬ都会の秘境駅を確かに感じることができました。
西黒崎駅入口/7月8日撮影2000年の廃止直前に西鉄電車で折尾駅前へ行ったことや、筑鉄電車で沿線の学校から黒崎駅前駅へ向かう友人と帰った昔の思い出を懐かしく思い出されました。
また、2021年からの休止期間中にも黒崎駅前駅を代替利用した際は、西黒崎駅の車内放送がない車窓から西黒崎を眺めていました。
黒崎駅前駅構内から西黒崎駅側を望む/7月8日撮影現在は、ホームや駅名板、掲示板もある光景が間もなく見納めかと思うと寂しい気持ちになります。

隣駅の黒崎駅前駅へ行くと、路線図の駅ナンバリングの「CK02西黒崎駅」が欠番になったままです。掲示板には西黒崎駅廃止の掲示されていました。

車窓から想いを馳せる
ホーム近くにある西鉄バス北九州と共用の窓口に設けられたグッズコーナーでは、駅名板キーホルダーの「西黒崎駅」が一つだけ残っていました。

最後の記念に、これまでの感謝と惜別の思いを込めて購入しました。
惜しまれつつも筑鉄電車は新時代へ──西黒崎駅の歴史は幕を下ろします。
「ありがとう西黒崎駅!」
筑鉄電車に乗ると、車窓から西黒崎駅に思いを馳せることができます。
※2026年7月20日現在の情報です。
(ライター・はっさん)
