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北九州のライブハウスへ支援を!動き出した「#MHMF」~この街が好きなんだ~

(画像引用:HAKONOMI ONLINE)

一部店舗でクラスターが発生したことを受け、名指しして営業自粛が要請されるなど全国のライブハウスが苦境に立たされています。音楽好きが集う北九州市内のライブハウスも、予定していたすべての公演を中止、延期しています。

「ライブハウスへの想いを、今はお金にかえて伝えたい」。音楽スタジオ「STUDIO smile smile」(小倉北区)を経営する下川徹也さんは4月上旬、ライブハウスを支援するプロジェクト「#MHMF」を立ち上げました。下川さんが立ち上げたプロジェクトは多くの人を巻き込み、立ち上げ2日後には複数の支援サイトが公開されました。

Tシャツ・画像の購入が、ライブハウスの支援に

画像引用:#MHMF on-lineSHOP

ひとつ目の支援サイトは、#MHMFのファッション通販サイトです。
大人用、子ども用のTシャツ、よだれかけ、ロンパースなどがあり、いずれも料金は4000〜5000円。好きなTシャツを購入し、必要経費を引かれた金額が各ライブハウスへの支援金として提供されます。
デザインは、活動に賛同した地元のデザイナーなどが務めたそうです。さらなる支援のため、「デザインをしてみたい人はぜひ連絡してほしい」としています。

画像引用:HAKONOMI ONLINE

ふたつ目の支援サイトは、HAKONOMI ONLINEという、画像ダウンロードサイト。
市内にあるライブハウスやスタジオの画像を500円で購入し、オンライン飲み会の背景画像として使うことで支援につながります。背景にするだけで、ライブハウスにいるような気分をおうち時間で味わえます。集まった支援金は、各ライブハウスへ届けられます。

各店舗でもクラウドファンディングを実施

市内のライブハウス・音楽スタジオは、独自のクラウドファンディングでも支援を呼びかけています。

<各店舗のクラウドファンディング>
MARCUS(八幡西区黒崎) SAVE the LIVE HOUSE MARCUS
Cheerz(小倉北区古船場) SAVE THE Cheerz!!
Sound Boogie(小倉北区浅野、福岡市中央区天神)【Save The Boogie】福岡の音楽スタジオBoogieを継続させたい!

また、全国規模のライブハウス支援企画「MUSIC UNITES AGAINST COVID-19」も、4月中旬から開始されています。こちらは地元のライブハウスや、音楽スタジオを選んで支援できる仕組みです。支援へのお礼として、プロジェクトに賛同したバンド、ミュージシャン約70組が無償提供した楽曲データを楽しむことができます(2020年6月末まで)。市内の参加店舗は、FUSE(小倉北区京町)、WOW(小倉北区室町)、MARCUS(八幡西区黒崎)です。

自分を育ててくれた北九州市に恩返しを

#MHMF代表の下川さんは、学生時代から市内のライブハウスやスタジオでアルバイトをしながら、音楽活動を行ってきました。現在は音楽スタジオを経営し、北九州の音楽業界を支えています。

下川さんは「地元に育てられた。だから恩返しがしたい」との想いで、#MHMFのプロジェクトを立ち上げたと言います。きっかけについては「3月に状況が一変した。周囲の人と情報共有していたが、誰かが中心にならないといけないと思った。ひとりが動けば、地元の音楽業界で関わる人が一緒にやってくれると信じていた」と語ります。声をあげることに不安はなかったといい、現在はプロジェクトに参加する関係者のチームワークを感じているそうです。

プロジェクトの立ち上げ当初に、下川さんが自身のTwitterに綴った言葉がとても印象的です。

「助けて、おれこの街好きなんだ」

必要なのか、意味があることなのか、そんなことは考えない。やるか、もっとやるか、もっともっとやるかだけと考え、「楽しい」と感じる支援プロジェクトを続けていくそうです。下川さんは、ライブハウス支援を呼びかけ続けています。

(北九州ノコト・大畠あずさ)
※2020年5月3日に電話取材を実施しました。

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