絵本や短編を楽しむ「よみどころくるり」 大人だからこその発見と感動の連続【北九州市小倉北区】
お茶やお酒を飲みながら本が読める本屋があると聞き、行ってみました。誰もが通ってきただろう懐かしの絵本や、北九州ではここでしか売っていない「ポケットアンソロジー」というものがありました。
本屋と和雑貨のコラボ店舗
「よみどころくるり」は中屋ビル1階の魚町銀天街と魚町サンロード商店街を結ぶ建物内に誕生した、裏路地(=ビッコロ)のような商業空間「ビッコロ三番街」にあります。
「あぶくり」という和雑貨のお店とのコラボ店舗で、「あぶくり」ののれんをくぐると、お茶やお酒を飲みながら本が読める本屋「よみどころくるり」になっています。
“本が読める居酒屋”をやっていた店主が、今は”お酒を飲みながら本が読める本屋”をやっています。新刊・古本(一部閲覧のみ)が並んでいますが、1杯のドリンクでどれでも自由に読むことができます。
もちろん、家で読む環境がない人も自分の読みたい本を持ち込んで読むこともできますよ。
店主の好みが表れる本屋ですが、店主が人生の中で通ってきた本がほとんどで、絵本から哲学書、歴史書などジャンルは幅広くそろっています。なかでも「ちびくろさんぼ」や「いやいやえん」なんかは筆者も懐かしく感じました。
北九州ではここだけの販売「ポケットアンソロジー」
「よみどころくるり」では自分だけの短編を編める「ポケットアンソロジー」というものを販売しています。
田畑書店という出版社が出しているリフィル型の短編で、ブックジャケットに、自分の好きな作家や、読みたい短編のリフィルだけをセットするもの。自分だけの短編集が作れ、読みたい作品だけをセットできます。アンソロジーなので、リフィルはすべて短編。小説、詩歌、エッセイなどのジャンルがあります。
ほかにこういったものを聞いたことがないので、驚きと感動でした。
それもそのはずで、九州でも3店舗、北九州ではここだけの店舗販売です。東京などでは大きな書店にポケットアンソロジーだけの棚があるくらい、作品数は多いのですが、「よみどころくるり」では約60作品をそろえているとのこと。
何を読んでいいかわからなくても、テーマに沿って集めた短編集のスターターキットがあるので、そこから始めても面白いかもしれません。
10月には読書会も計画中
大人になってあらためて昔読んでいた絵本を読み直してみると、子どもの頃に読んだ感覚とは違うと感じます。知識が増えたのか、感動するポイントが変わったのか、いずれにしても面白い発見ばかりです。
同じように、学生の頃に教科書で読んだ短編も、勉強という強制がないからか、意外と違った感覚で面白さに気づきます。
そんな感じで、気楽に本に触れる機会を提供してくれる「よみどころくるり」。10月には絵本や短編の読書会を地下の「いきがい活動ステーション魚町」で計画中。準備している本50冊の中から好きなものを選んで、その場で読んで自由に感想を言いあう会とのことです。
【よみどころくるり】
■所在地/北九州市小倉北区魚町3丁目3-20 中屋ビル1階ビッコロ三番街
■営業時間/12時ころ~19時ころ
■店休日/日・水曜(他、不定休あり)
■駐車場/なし
■Instagram/https://www.instagram.com/yomidokorokururi/
※2023年9月9日現在の情報です
(ライター・にわかなみ)