漫画で子育て支援? “オール北九州”で力を合わせ、悩めるパパ・ママをバックアップ
松本零士、わたせせいぞう、畑中純、北条司などたくさんの漫画家を輩出している漫画のまち、北九州市。北九州市の子育て支援施策「キタキュー親力アップ漫画」が、令和元年に引き続き、今年度もウェブ上で配信されています。
どのように子育てをしたらいいのか悩んでいるパパ・ママに役立つことや、親育ちのヒントをウェブ漫画でわかりやすく表現しています。どのような思いでこのウェブ漫画が誕生したのか、北九州市役所生涯学習課に話を聞きました。
漫画のまち・北九州ならではの取り組み
「漫画での子育て支援をスタートさせたきっかけは、北九州ならではの支援をしたいという思いと、漫画で発信することで誰でもどこでも気軽にアクセスできるというメリットがあるからです」と市担当者。その特色を存分に発揮して、子育て中の悩みや不安に思うシーンをわかりやすく共感できるような内容へと仕上げられています。
また、日本の漫画はそのほとんどがページをめくるようにして読むタイプですが、「キタキュー親力アップ漫画」には新感覚のウェブトゥーンを採用。ウェブトゥーンとはスマートフォンで読むときに適した縦型スクロール漫画のことで、スマートフォンで読みやすいのが特長です。
現代の子育て世代の多くは共働きで時間的に余裕のない世帯が多くいます。そんな中で子育ての悩みや不安を誰かに相談したり、他の家庭と情報交換をしたりと、そんな時間がなかなかとれないような人たちでも気軽に短時間で有益な情報を得てもらえるようなコンテンツをつくろうという思いが詰まった作品が並んでいます。
成長段階に応じてのストーリー
「キタキュー親力アップ漫画」は、幼児・小学生・中学生の子どもを持つ3家族の話で、現在9話まで配信されています(今年度内に12話まで配信予定)。
それぞれの物語のテーマは、実際に子育てをしているママたちから悩みや苦労をヒアリングをして、その中から多く寄せられた内容を取り上げているそうです。
1〜6話に関しては、親が持つ悩みに対して「こうやればうまくいくよ」というように解決策を提示する内容です。子育てがはじめての人にとってはすぐに実践できるような情報が散りばめられています。
今年度から公開されている7話以降のストーリーは少しアプローチを変えて、「自分だったらどうするか?」というように読者に問いかけて、自身の抱える問題や課題、不安なことの根本を考えるきっかけを得てもらおうという内容になっています。
地元にこだわったチーム編成
この漫画の制作に関わる漫画家や親業訓練インストラクター、監修を務める小児科医師や大学の准教授などは全て北九州にゆかりのある人たちで構成されていて、“メイドイン北九州”の色を出していることもこだわりの1つです。
悩みごとや不安に思っているときに一度立ち止まって、この漫画を読んでみると、「そもそも自分は何に悩んでいるのか」「なぜ悩んでいるのか」という自分が抱えている根本的な問題に目を向けるきっかけをつかませてくれる手助けになるかもしれません。
1話あたり3分程度で読めるので、ふとした時に読んでみませんか。
◆キタキュー親力アップ漫画 https://www.city.kitakyushu.lg.jp/shimin/03400221.html
(北九州ノコト編集部)