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八幡高校の2年生が<AI時代のサスペンス映画>製作へ 監督に話を聞いてみた【北九州市八幡東区】

(アイキャッチ画像:映画『バックスタバー』の映像の一部)

「映画の町・北九州」と言われて、皆さんはピンとくるでしょうか。

そんな思いを胸に、今まさに仲間たちと一本の映画を作り上げようとしている若者たちが北九州にいます。監督は映画好きの高校2年生主要スタッフや俳優も高校生なのだそうです。

11月下旬、監督を務める吉原虎太郎さんにインタビューしました。

映画制作に挑む高校生

吉原虎太郎さんは、福岡県立八幡高等学校の2年生です。

映画好きの少年として育った吉原さんは、高校入学後に写真部に入部しますが、自分自身で映画を撮ってみたいと思い立ち、映画『バックスタバー』の撮影を開始しました。

監督・脚本・撮影は吉原さんが担当し、他のスタッフや俳優もほとんどが同じ高校の生徒や近隣高校の演劇部の生徒が務めます。

永井聡監督のサスペンス映画が好きだいい、音響にこだわりがある映画館の鑑賞を好むそうです。

また、俳優では二宮和也をひいきしており、“脚本を飲み込む自然な演技”が他の追随を許さないところがその理由だそうです。

AIの技術が進む時代「人は誰を、何を信じるか?」

さて、その吉原さんが作る映画『バックスタバー』ですが、タイトルの意味は英語で「裏切り者」。

吉原さんに映画のストーリーを聞くと、<高校生である親友3人のうち1人が突然の死を迎える。警察は自殺と判断するが、残された2人はそれを信じられずにいる。そこに一本の映像が届き、そこに映っていたのはその親友が殺害される瞬間であった──>というサスペンスとのこと。

そして、「AIによる生成技術が進行するこの社会で、言葉や映像の信憑性が揺らいでいく現実に問いを投げかけたい」と語ります。

その“疑問”を映画にするきっかけとなったのは、吉原さんが第1期生となった八幡高校文理共創科で行った発表だとのこと。生成AIを用いた演出が好評を博し、それがこの主題の映画化の後押しとなったそうです。

「映画の町」北九州を盛り上げる! 夢はカンヌ国際映画祭

生まれも育ちも北九州の吉原さんは、「映画の町」としての北九州に思い入れがあり、「2022年に公開された『カラダ探し THE LAST NIGHT』など、北九州を舞台にした映画は数多く、エキストラとしての市民登録者も数多い。そして高校生である自分達が撮ろうとしている映画のために市の人達が本気で動いてくれている。それが本当に嬉しい」と顔を綻ばせます。

まだ高校生であり学校の勉強も大変ですが、映画作りと両立させ、将来は映画業界で仕事をしたいとの目標を持ちます。

そして、世界三大映画祭の一つであるカンヌ国際映画祭に出品し、スタンディングオベーションが受けられるような作品を作るのが夢なのだそうです。

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