【ファンファン北九州#40】北九州国際交流協会 国際理解推進員 スリラーム ラジャラームさん<後編>
西日本新聞社北九州本社が制作するラジオ番組「ファンファン北九州」。地元新聞社ならではのディープな情報&北九州の魅力を紹介しています。ラジオを聞き逃した人のために、放送された番組の内容を『北九州ノコト』で振り返ります。
北九州で暮らす外国人のサポートや国際理解の交流イベント
甲木:どんどん国際化していくファンファン北九州ですが、先週のお話面白かったですね。
横山:面白かったですね。
甲木:今回も先週に引き続き、北九州国際交流協会で国際理解推進員をしているシンガポール人 スリラーム ラジャラームさんをゲストにお招きしお話を伺います。よろしくお願いします。
スリラーム:よろしくお願いします。
甲木:先週は、お母さんと1年だけという約束をして来日したのに、なぜか8年間も北九州に住み続けていらっしゃるという。(笑)
横山:遂に、お母さんも諦めてしまった。(笑)
甲木:そうそうそう。(笑)非常にこの街にも馴染んでおられて、商店街のおじちゃん達とも仲良くなっていますというお話でした。肝心のお仕事の話を聞いてなかったので、今日はお仕事の話を聞かせていただきましょう。
スリラーム:はい。
甲木:国際理解推進員というお仕事なんですが、これはどういう仕事なんでしょう?
スリラーム:国際理解推進員の仕事は大きく2つあります。まず、外国人支援活動として市内に暮らしている外国人の方のサポートです。一応、市民になるので、出来るだけ市民サービスとして外国人支援をしています。もう1つは、国際理解推進教育。教育の面での国際理解のための講座や交流イベントをします。例えば、皆さん、外国人はみんな英語が喋れると思われている方が結構いるんですよね。でも、他の国に行ったら、全く英語が喋れない人たちもいるじゃないですか。いろんな国があって、言葉も文化も違うから、できるだけそういう部分での国際化を推進するために、いろんな講座を開いたりします。
甲木:なるほど。北九州の人に、海外のことを理解してもらうためのイベントや講座をされているんですね。
スリラーム:はい。
北九州市在住の外国人は13,000人 区役所での通訳や情報提供
甲木:最初におっしゃっていた外国人支援活動ですが、北九州市には外国人が14,000人ぐらい住んでいらっしゃるんですか?
スリラーム:今年は約13,000人ですね。コロナの影響でちょっと減りましたね。
甲木:そうなんですね。でも、13,000人ってかなりの数になりますけど、そういう人たちの生活支援というと今だとワクチンとかですか?
スリラーム:1番ピークの時は、いろんな問い合わせがあって、「どうすればいいですか?」「帰国したいんですが、今はコロナで帰れないかもしれない…」などの問い合わせが結構ありました。今は皆さん(新型コロナウイルスに)慣れてきているので、そこまでコロナで困っているという問い合わせはないんですよね。
甲木:じゃあ、今、区役所や国際交流協会の窓口でされているご相談というのはどんなことですか?
スリラーム:もちろん、留学生の給付金などの問い合わせもあります。あとは、大体、区役所の窓口の通訳です。日常会話と違って、行政の言葉って日本語でいろいろあるじゃないですか。
横山:難しいですよね。
スリラーム:そうなんですよね。窓口で困る外国人の方も結構いらっしゃるので、そういう通訳や一緒に窓口まで行って説明をしたりしています。例えば、外国人の方が「生活に困っている。どうすればいいんですか?」という話が出た場合、窓口として「こういう方法がありますよ」と情報提供などもしています。
日本語が話せないのに週明けから小学校に どうすれば?
甲木:子どもの学校の相談とかもあるんですか?
スリラーム:はい。子どもの学校の相談では、お父さん、お母さんの仕事が決まって来日したけれど、お子さんが全然日本語喋れない。でも、来週からの小学校に入るけど、どうすればいいかと。
甲木:えー!どうしたらいいんですか?
スリラーム:北九州国際交流協会も、そういう子ども向けの日本語広場という日本語サポートのボランティア教室があります。他には教育委員会との連携です。教育委員会の先生たちとの連携で、どのようにサポートしていくかというプランを立てて、一緒にサポートしていきます。
甲木:じゃあ、役所の中の別の機関とも絡んでやってらっしゃるんですね。日本語広場をやっているところっていうのは、黒崎のコムシティにある国際交流協会ですか?
スリラーム:はい。
甲木:それと、国際理解推進という意味でいうと、やはりところ変われば、慣習が違ったりとかありますが、そういう誤解を解いていくという役割もあるんですか?
スリラーム:私が講師として参加する講座はフランクな感じですが、(講座の中で)「こういう良い部分もあって、こういう悪い部分もあるよ」とどちら側も説明しています。もちろん講師によっていろいろですが。
第2のふるさと北九州を応援したい!
甲木:スリラームさん、これからチャレンジしてみたいことってありますか?
スリラーム:私、プライドを持って北九州は「第2のふるさと」ってみんなに結構言っているんですけど。だから、できるだけ自分の力で北九州のことを応援したいなって。お世話になっている街だし好きだからですね。何かしたいなと思っているんですけど。まだまだ何をしようかってわかっていないですけど、是非何か良い考えがあれば教えてください!
甲木:そうですね。今までもずっと、そうやってチャレンジしてこられた人生で、日本に最初に来た時も、若いうちに何か1回は経験したいといって来日されてますし。そして、今もまた新しいチャレンジで今のお仕事をされてるので、きっとまた次のチャレンジも素晴らしいものになるんじゃないかと思います。
スリラーム:頑張ります!
甲木:あと、お祭りの参加とかも引き続きされるんですか?
スリラーム:何年も黒崎祇園に出ていて。でも、(新型コロナウイルスの影響で)今年も2年連続で中止になったんですよね。だから、来年楽しみにしてます!みんなも街も元気になるように、みんなと一緒に頑張りたいと思います!
甲木:私もスリラームさんの勇姿を見に黒崎祇園に来年行きます!
スリラーム:是非、お待ちしております。
〇ゲスト:スリラーム ラジャラームさん(北九州国際交流協会 国際理解推進員)
〇出演:甲木正子(西日本新聞社北九州本社)、横山智徳(同)
(西日本新聞社北九州本社)