• HOME
  • 記事
  • グルメ
  • 市民に愛されて半世紀! 店内に池がある「喫茶 やなぎ亭」に行ってみた【北九州市門司区】

市民に愛されて半世紀! 店内に池がある「喫茶 やなぎ亭」に行ってみた【北九州市門司区】

(アイキャッチ画像:「喫茶 やなぎ亭」外観)

遊び心あふれる懐かし空間で見つける楽しみ

やなぎ亭の見どころは他にもたくさん。

テーブルの足元や壁、床に至るまで、細部にちりばめられた工夫とこだわりが、訪れる人をほっと和ませ、思わず「こんなところに…!」と声をあげたくなるような発見に満ちています。

テーブルの下にも発見?

店内はテーブル席のみで、ゆったりくつろげる空間。そのテーブルの足元をちょっと見ると…あら、素敵な発見!テーブルの脚に粋な装飾がありました。

懐かしい“足踏みミシン台”と思わせるのも当然で、この足のモデルは、トップミシンブランド「SINGER(シンガー)」のミシン台を模しているレプリカなのだそう。

当時は、価値が高くて手が出なかったものの、知人に頼んでオリジナルで「やなぎ亭」とネームの入ったものを鋳造してもらったそうです。

金色の留め具が“まんまる目”に見えるキャラクターのようで、テーブルの足にも愛嬌を感じました。そして、実はこれ、全テーブルに共通しているのです。

かわいいタイルたちに癒されて

思い入れの詰まった店主手作りの内装の中でも、鮮やかに映って目を惹くのがタイル

壁はランタンタイル、床は丸い形のタイル、池の中は四角のタイル──と色とりどりのタイルたちがデザインに組まれているほか、ガラス調のタイルはライトアップされて、素敵な演出になっています。

内装費用を抑えるため、角田さんは業者から不要になった未使用のタイルを格安で購入。そのタイルひとつひとつを、自ら貼っていったそうです。

床のタイルは1シートに228枚あり、その1シートを組み合わせるなどして、柄を作っていったそうです。息子さんも一緒に作業したといい、まさに親子の共作です。

壁のランタンタイルは戦前、多治見で輸出用に焼かれていたものがレトロブームで復刻したもの。

レトロな「サッポロビール」絵画も飾られており、2000(平成12)年まで門司区内で操業していたサッポロビール工場のことも思い出します。

昭和の時代のドラマに登場の電話機?

ほかにも、面白いものに目が留まります。

明治~昭和にかけて制作されたドラマなどで見たことがある電話機。同店のものはレプリカではあるものの、以前はプッシュボタン式の公衆電話として実際に使用していたのだとか。

現在はインテリアとしてだけでなく、実はオルゴールとしても活躍。右手のハンドルを回すと、懐かしい音色が響きます。

続きを読む
3 / 4

関連記事一覧