【小倉北区】間もなく創業100年「辻利茶舗」 ランチは『にしんそば』?
まだまだ寒さが続くこのごろ。小倉の老舗「辻利茶舗」(以下、辻利)の京町・魚町・小倉城(※井筒屋店は2月20日閉店)にある店舗には香り豊かなお茶や素敵なスイーツが揃い、いつも私たちの心を和ませてくれます。
特にスイーツのラインアップは幅広く、新鮮なお茶を使ったドリンクメニュー、フロートやサンデー、抹茶のロールケーキなどの洋スイーツ、大福、ぜんざい、あんみつなどの和スイーツなど、毎度、悩みに悩むのは筆者だけではないはず!
京都気分で「にしんそば」
大切な人への贈答やおもてなしだけでなく、自分へのご褒美、また気軽なカフェタイムなどで大活躍の辻利ですが、ランチメニューもあります。
いつも迷わされる辻利のメニューですが、今回筆者は「にしんそばセット」をいただきました。
京都の名物のひとつ「にしんそば」。「にしん」は甘辛く炊き甘露煮に調理されます。辻利ではその「にしん」と、宇治抹茶を使用した「茶蕎麦」で提供しているのです。にしんはビタミンやミネラルを含んだタンパク源。健康食材の蕎麦を合わせることで、栄養バランスの取れた食事となります。
おだしは色合いは濃いですが、辛くはありません。ほんのり甘めで、茶蕎麦の風味を生かした、しっかりしたお味です。
まずは茶蕎麦だけ、続いてにしんをパクリ、七味唐辛子をかけたり、お茶の葉のおひたしで口の中をさっぱりとさせたりと、味変も楽しいですよ!
さて、しっかり味のおだしを飲み干した後は、心も体もぽっかぽか。デザートの「プチあんみつ」は冷たいですが、控えめサイズなので、ぽっかぽかが冷めることはありません。甘さ控えめの寒天、フルーツのみずみずしさ、ちょうどよい甘さのあんことの調和で大満足のセットです。
その他のランチメニュー「小倉ぬかみそ炊きセット」「お茶漬けセット」はお休み中とのことです。
自宅でもまねしてみたい『お茶のおひたし』
「にしんそばセット」についていた「お茶のおひたし」は、新鮮な茶葉に「茶葉専用ポン酢」をかけたもの。ちなみに「茶葉専用ポン酢」は、八幡東区の醤油の名店・ごとう醤油と「茶葉専用」を目指すべく研究し作られたそうです。そのこだわりポイントがユニークですね。
ポン酢とはいっても酸っぱくなく優しい味わい。お茶の香りも合わさり美味でした。ほかほか御飯にのせても良さそう!なんて思い付いたものだから、自宅でも真似してみました。
家では新鮮茶葉を使うのはもったいなく感じてしまい、お茶を入れた後すぐの茶葉を再利用(新鮮さが命)。茶葉に含まれた水分を一旦絞り、ポン酢をかけて…。『SDGs』で素敵な一品ができましたよ。
小倉でお店を構え、まもなく100年
辻利茶舗が京都の辻利から分家した先々代が小倉の地でお店を始めたのは1923(大正12)年。小倉の街とともに、また見守り続けて来年で100年経ちます。
小倉の食文化、街文化を担う大切な存在として、いまやお店は私たちの暮らしの折々で欠かせない存在ですが、台湾を皮切りに、シンガポールやフィリピン、またイギリスやニュージーランドなどにも出店し、グローバルな飛躍もみせています。
日本の文化発信も担っている辻利。小倉の誇りですね。
店舗情報など詳細は「辻利茶舗」ホームページで見ることができます。
※2022年2月26日現在の情報です
(ライター・しまだじゅんこ)