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「くそが!」の反骨精神で今がある 北九州発・社会人プロレス団体の悪役は<がむしゃらに生き抜く>

(アイキャッチ画像:社会人レスラー・鉄生さん/写真提供:寅次郎<@toratigerjiro>)

8月27日に「日本初(?!)小倉城天守閣でのプロレス!」という衝撃的なイベントが大盛況で幕を閉じ、ますます勢いが増している北九州発の社会人プロレス団体「がむしゃらプロレス」。2003年に旗揚げし、今年20周年のメモリアルイヤーを迎えました。

そんな「がむしゃらプロレス」へのインタビュー企画第8弾の今回は、2011年にデビューしてから数々の伝説を残してきた「がむしゃらイチのコワモテ」鉄生さんが登場。きっと待ち望んでいた方も多いのではないでしょうか!

あまりの恐ろしさに泣く子も黙るどころか、(大人の)筆者まで黙ってしまいそうな勢いだったのですが、この機会にしっかりとお話を聞いてみました。

誘われるがままにやってきた人生の転機

ーーまずは「がむしゃらプロレス」に出会ったきっかけ、そしてレスラーとして参加することになった経緯を教えてください。

2009年くらいだったと思うんだけど、KENTAっていう高校時代の同級生に「今度プロレスデビューするから試合を見に来てくれ!」って声をかけられてさ。それが「がむしゃらプロレス」との出会いだったよね。当時から社会人団体とは思えないほどレベルの高い選手たちが揃ってたからさ、ものすごく興奮したのを覚えてるよ。

元々俺もプロレス好きのじいちゃんの影響で、小さい頃からプロレスの試合ばっか見てたんだよ。学生時代は体育の時間に友達と技を掛け合って遊ぶような子どもでさ。まさか自分がレスラーになるとは微塵も思ってなかったけどな。

だからがむしゃら前代表の矢野さんに「やってみないか」って誘われたときも、全くピンとこなかった。俺がプロレス?いやいや無理だろ〜って。

だけどちょくちょく誘われているうちに、「一度きりの人生だしやってみるか」っていう思いに変わっていったんだよな。いざ練習場へ通うようになると、そこからはもうあっという間にのめり込んでいってさ。

ーー元々何かスポーツをやってたんですか?

中学校3年間だけバスケをやってたくらいで、高校に入ってからは特に体を鍛えるようなことはしてないな。

ただ昔から頑丈な体には恵まれていて、小学生の時点で体重は80kgあったけどな(笑)。

ーーその体重でバスケ部に挑戦するのはすごいですね!?

中学に入ってすぐ友達から誘われたんだよ。当時スラムダンクがめちゃくちゃ流行ってたのもあって、軽い気持ちで「いいよ」って言ったんだけど、気が付けば3年間やってたな。

引退するとき顧問の先生に、「お前が一番最初にやめると思ってた」って言われたくらい、俺自身も周りもこんなに続くとは思ってなかったからな(笑)。

ちなみにがむしゃらの試合にも度々出てる、久保希望(くぼのぞみ)も同じ高校の同級生なんだよ。

ーー同じ高校の同級生から3人もレスラーが輩出されてるってことですか!?

久保希望とは高校時代は面識がなかったから、あとから聞いた話なんだけどな。それにしても、よく同じ学校にこんな濃ゆいのが3人も揃ったなと(笑)。

劣等感さえも力に変えて強くなる

ーー活動を続けていく上で、不安だったこと、苦労したことはありますか?

がむしゃらの他の選手たちと比べても、俺は秀でているところが特になかったからさ。むしろ人より劣るところのほうが圧倒的に多かった。だから練習ではいっつも怒られてたんだよ。

でもそんな劣等感のおかげで、人一倍努力をすることができた。あのときに、「くそが!」っていう悔しさや反骨精神があったからこそ、今ここに立てているんだろうなって思うよ。

ーー逆に続けてきてよかったと思える瞬間はありましたか?

一番はやっぱり犬猿の仲だった陽樹と打ち解けたことかな。打ち解けたと言っても今でもニコニコ会話するわけではないけどな(笑)。

長年の陽樹に対しての苛立ちは、自分自身に対しての劣等感が原因だったとも思うんだよ。なんだかんだ、俺は最初からアイツのことを認めてたからな。

陽樹はがむしゃらに入ってきた当時からもうすでに強かった。俺とはちがって、最初からプロレスに対してのポテンシャルが高かったからな。タッパはあるし体もデカいし、そのくせ動きもいい。とにかくすげーのが入ってきたなっていう認識で、それが余計に対抗意識に繋がったんだろうな。

ーーただ嫌いってわけじゃなかったんですね。

いや最初のほうはただ嫌いだったよ(笑)。

矢野さんの采配で初めて陽樹とタッグを組んでFREEDOMS戦に挑んだ後、しばらくして、今度はKENTAと組んで陽樹と対戦したことがあったんだけどさ。KENTAの指示で俺が陽樹を羽交い締めして、KENTAが陽樹にとどめを刺そうとしたとき、なぜか俺は陽樹をかばって、KENTAにラリアットかましてたんだよ。

かばったというか体が勝手に動いたというか、自分でも不思議なくらいでさ。でもそれも今思えば、FREEDOMS戦をきっかけに陽樹に対しての気持ちが変化してたんだろうなぁと。

ーーそもそもそんなに仲が悪い相手と「タッグを組むのはイヤ!」ってならなかったんですか?

矢野さんに言われたら断る理由なんかないよ。むしろ「やれるならやりてー!」って気持ちしかなかった。

FREEDOMSの葛西純選手と竹田誠志選手ってプロレス好きなら知らない人はいないってくらいのカリスマ軍団で、ファンなら会えるだけでも発狂するくらいなのに、ましてやそんな2人と対戦までできるなんて、人生で2度とないチャンスだと思った。

だから言ってしまえば、隣にいるのは誰であろうがどうでもよかったんだよ。かと言って陽樹と仲良くする気もなかったから、試合前は「負けんなよ!」「お前もな!」って最後まで張り合ってたけどな(笑)。

俺らしく全力で生き抜いていくこと

ーーでは最後に今後の目標を教えて下さい。

シンプルに言うと、「生き抜くこと」だな。

生きていないとプロレスも何もできねーじゃん。がむしゃらプロレスの中には亡くなったメンバーもいるからさ、あいつらの分まで全力で突っ走るしかないって思ってるよ。

俺は今を生き抜き、リング上では暴れ尽くす。これが俺様の信念だからさ。この自分のファイトスタイルを貫けなくなったら、そのときは引退だよ。客どもの前で俺らしい試合ができなくなったらおしまいだろ。

客どもはわざわざチケット買って、自分たちの時間を割いて見に来てんだよ。だからこそ俺が俺でいられなくなったら、そんな中途半端なもの見せられないだろ。自分の限界を感じたら、潔くリングからは降りるのみ。もちろんまだ辞める気なんてサラサラないけどな。

だから何が言いたいかって、他団体でも誰でもいいからかかってこいってことだよ!俺様が全員地獄の底まで叩き潰してやるよ!

たとえ客が1人だろうが100人だろうが500人だろうが何人だろうが関係ねえ!俺はただリングの上で暴れまわって、気に入らねー奴を叩き潰すのみ!

今度の試合もお前らの眼球におもしろいものをぶち込んでやるからよ!覚悟しとけよ!

アディオス!

(写真提供:寅次郎<@toratigerjiro>)

ヒール(悪役)の魅力はここにあり

声も見た目も雰囲気もリング上での出で立ちも全てにおいて、がむしゃらイチの迫力をもつ鉄生さん。だけど実際にお会いしてみると、こちらからの質問一つ一つに真摯に答えてくださって、鉄生さんの生真面目さが垣間見れた気がしました。

そこに一本筋が通ってるからこその魅力はもちろんなんだけど、悪の中にも光る何かを確かに感じました。こうやって一人また一人と、沼に落ちていくんだろうなぁと。悪い人にこそ惹かれちゃう人間の心理、あると思います!

そんな「がむしゃらプロレス」の皆さんが参加するイベント「がむしゃらプロレス八児大会vol.2」が10月8日に開催されます。
こちらは入場無料となっていますが、会場には駐車場がないのでご注意ください。

そして12月3日には、年の瀬の大イベント「がむしゃらプロレス20周年記念大会 GAMSHARA MANIA 2023」も開催決定! 西日本総合展示場で行われる大迫力の試合は、筆者にとって涙なくしては見れないものとなりそうです。

試合やイベントに関しての最新情報は、「がむしゃらプロレス」公式Twitterで確認できます。

※2023年10月6日現在の情報です

(ライター・Kanae Nidoi)

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