
北九州出身の詩人&画家<木村詩太さん> 母校・南小倉小学校でライブペイント【北九州市小倉北区】
(アイキャッチ画像:木村詩太さんの作品)
12月6日、北九州市出身の詩人・画家である木村詩太(きむらうーた)さんが、自身の母校でもある北九州市立南小倉小学校で行われた「創立70周年記念式典」で、ライブペイントを披露しました。
「詩太」として母校に帰る
「実は2年前から詩太さんにお願いしようと思っていたんです」と、話すのは南小倉小学校の新留彰校長先生。きっかけは「ぜひ詩太さんを式典に呼んでください!」という保護者からの声でした。
2年前といえば世間はまだコロナ禍で、先の予定も立てにくかった頃。しかし、母校からの要望に詩太さんは「僕に恩返しができるのなら」という思いで快諾したと言います。
子どもたちの声に耳を傾けながら
式典当日、先生からの呼びかけで詩太さんが会場に現れると、身を乗り出して歓迎する児童たち。
壁に貼られた大きな白いキャンバスを背に、詩太さん自身もわくわくしている様子。
ライブペイントが始まると、詩太さんは子どもたちとの会話も楽しみながら、様々な手法で真っ白なキャンバスを彩っていきます。
綺麗な青い空に「何色の太陽を描こうか?」と問う詩太さん。「赤!」「白!」「ピンク!」「黄色!」元気な声が飛び交います。
リクエストされた色を全部手のひらに重ね、そのまま勢いよく手を置くと、児童たちからは悲鳴にも似た歓声があがりました。
後ろに立って観ている先生たちも夢中になるほど、迷いのない詩太さんの描き方はとにかく圧巻。
ライブパフォーマンス終盤では、詩太さんが好きだという曲に合わせて文字を描いていきます。色彩豊かな絵の上に、一発勝負の力強い文字。
広い体育館に音楽だけが響き渡り、その場にいる全員が息をのむような静けさで、詩太さんが描く姿をただ見守ります。
「空飛ぶくじらと大切な一日」
ほんの1時間前まで真っ白だったキャンバスには、虹を駆ける大きなクジラの親子と、心を打つメッセージ。児童たちに作品のタイトルを聞かれた詩太さんは、「どうしようかな。『空飛ぶクジラと心ぽかぽか』とかどうかな」と少し照れくさそうに答えていました。
そこに流れる温かい時間と、みんなで繋ぐ温かい拍手。感極まった筆者は、涙をこらえるのに必死でした。
ライブペイントを終えた詩太さんに声をかけると、「楽しかったです!」と一言。
「自分がここに通っていた頃の記憶も蘇ったり、いつもより感情が高ぶっちゃいました。何より子どもたちの反応がかわいかったですね。無事に描き終えることができてよかったです」と、満面の笑みを見せてくれました。
市内には壁画やシャッターアートも
筆文字で描かれた詩だけではなく、画家としても大活躍中の詩太さん。普段の何気ない生活の中で、「ここにも詩太さん!」と、彼の作品を見つけることも多くなりました。
最近では壁画に挑戦することも多く、旦過市場や黒崎商店街、門司港栄町銀天街など、北九州市内の至る所で作品を見ることができますよ。
筆者もいちファンとして、これからも詩太さんの活動や作品を追っていきたいと思います。
活動や作品などの詳細は木村詩太さんのInstagramで確認できます。
※2023年12月29日現在の情報です
(ライター・Kanae Nidoi)