映画「レッドシューズ」いよいよ先行上映!/映画監督 雑賀俊朗さん・俳優 朝比奈彩さん
西日本新聞社北九州本社が制作するラジオ番組「ファンファン北九州」。地元新聞社ならではのディープな情報&北九州の魅力を紹介しています。ラジオを聞き逃した人のために、放送された番組の内容を『北九州ノコト』で振り返ります。
封切りを前の今の心境
甲木:おはようございます。西日本新聞社 ナビゲーターの甲木正子です。
後藤:同じく、西日本新聞社の後藤希です。
甲木:後藤さん、初めてのご登場なんですけど、後藤さんは西日本新聞社の記者です。よろしくお願いします。
後藤:よろしくお願いします。
甲木:恥ずかしがり屋の後藤さんを、今日、無理矢理引っ張り出したのはスペシャルなゲストがお越しだからなんですよね
後藤:そうですね。ほんとにスペシャルですね。
甲木:ドキドキするでしょ?
後藤:もうだいぶドキドキしてます。
甲木:じゃあ早速お呼びしましょう。北九州市出身の映画監督、雑賀俊朗さんと、ここからが大事ですよ。監督がオール北九州ロケで撮影した映画「レッドシューズ」主演女優、朝比奈彩さんです。よろしくお願いします。
雑賀・朝比奈:よろしくお願いします。
甲木:監督、この番組に出演されるのは、今回で3回目ですね。
雑賀:そうなんですよね。最多出演という話しを聞いていますが。
甲木:そうです。最多記録です。
雑賀:この勢いで、30回ぐらい行こうかなと思ってます。
甲木:朝比奈さんは映画「レッドシューズ」のプロモーションの合間を縫って、今日はクロスFMのスタジオに駆けつけて下さっています。12月9日、いよいよ北九州で先行公開ということなんですけど、封切りを前に今のご心境はいかがですか?
朝比奈:そうですね。楽しみでもありますし、緊張感もあります。いろんな方に見て頂いて、どんなお声を頂けるのかっていうのが、すごく楽しみです。
甲木:この番組をはじめて聞かれる方もいらっしゃると思うので、監督から映画「レッドシューズ」についてお話しして頂けますか?
雑賀:はい。主人公の真名美は、シングルマザーでボクサーです。最愛の夫が亡くなったので、5歳の子どもを引き連れて新しい人生を歩んでいくんですけども、真名美は一本気な性格なので、パートで仕事をしているお店の上司とぶつかったりと、いろんなことがあって、ボクシングの試合に出るんですけども、負けてしまったりで生活がままならなくなります。その有様を義理の母はどうしても見ていられない。「私が育てる」と言い、養育権を取られそうになります。そこで真名美は子どもを取り戻すためには、自分が強くなりチャンピオンになり生活を安定させる方法がないということで、彼女が最後の世界戦に挑むまで頑張っていくというお話です。
初主演の意気込み
甲木:この映画は、朝比奈さんにとって初主演映画ですね。
朝比奈:はい。
甲木:このお話が来た時は、かなり緊張されたんじゃないんですか?
朝比奈:そうですね。元々、キックボクシングとか、格闘技というのは経験していたので、動きはできるかなあという感じもありました。初めてこの映画で主演をやらせて頂くので、とても緊張感もありましたし、なぜ私だったんですかというお話も、監督とさせて頂いた時に、私がYouTubeでキックボクシングをやってた姿を見て下さってそれを印象に受けて頂き、主演をさせて頂くときの緊張感はすごくありました。役トレの中でボクシングの練習をしていたときに、「共演者の方が決まっていきましたよ」っていうのを監督から聞くんですけど、一番最初に決まったのが市原隼人さん、次に佐々木希さんなど、どんどん共演者が決まっていくうちに、より緊張感もありプレッシャーも感じつつ、頑張ってこの映画を成功させたいという思いは、自分の気持ちの中でどんどん高まっていきました。公開日も決まり、今はホッとしてます。
コロナ禍での撮影
甲木:そうなんですね。ところで、撮影中がちょうどコロナ真っただ中でしたよね。北九州ロケが去年の6月でしたね。
雑賀:はい。6月8日でした。
甲木:デルタ株が大流行の頃ですよね。
雑賀:そうなんです。去年6月8日にクランクインをしたとき、ちょうど緊急事態宣言が出ていました。それでスタッフから、監督どうします?って話があったんですけど、私たちとしても覚悟を決めていましたし、朝比奈さんもずっと練習をしていたので、ここで勝負をかけようと言うことで、クランクインをしました。
甲木:そうなんですね。ずっと滞在していたのは、若松でしたね?
雑賀:はい。若松の亀の井ホテルさんです。そこで1か月、スタッフ・キャスト一緒に泊まりました。
甲木:合宿みたいなものですね。
雑賀:そうですね。はい、ちょっと外に出てみると夕日が綺麗でした。
甲木:若松の北海岸の所ですよね。
雑賀:そうですね。
甲木:差し入れもたくさん来たとか?
雑賀:そうなんです。毎日、スイカとか、お饅頭とかシュークリームなど、食べきれないぐらい頂きました。その一つ一つが食べ物でなくて、私には愛に見えて、毎日、北九州の愛に包まれて撮影していました。
甲木:ところでロケでは、監督が北九州市が5つの市が合併してできた特性を考えて、旧5市の全てでロケをされましたね。その中には、再開発で姿を消すからということで、折尾の堀川とか、小倉北区の旦過市場で撮影もされておられましたけど、奇しくもその後、旦過市場は火災に見舞われて、今、思えば貴重な映像になりましたね。
雑賀:そうですね。やっぱり映画の神様は居ると思っていて、その時に旦過市場と堀川と若戸大橋を撮りたいっていう強い気持ちになっていたので、その結果、あの映像を残せて嬉しいと思いました。今年の8月北九州に戻ってきたとき、旦過市場に行ってみたんですけど、私たちが撮ったところがまさに何もなくなっていて、心が締め付けられる気持ちにはなりました。
甲木:貴重なアーカイブですね。