【北九州市】上下水道局が日本水大賞「大賞」受賞『プノンペンの奇跡』
日本水大賞委員会と国土交通省が主催する「第25回 日本水大賞」にて、北九州市上下水道局の30年以上にわたる国際協力の活動が認められ、大賞を受賞しました。
自治体が海外で実施した取り組みでの大賞受賞は初となります。
「日本水大賞」とは
水循環系の健全化を目指し、美しい水が紡ぎだす自然の豊かさの中にも水災害に対して強靭な国土と社会の実現に寄与することを目的に、1998年から実施。国内で水環境問題に取り組む個人やNGO・NPO、学校や企業などに贈られるものです。
東南アジアでも数少ない飲める水道水を実現「プノンペンの奇跡」
北九州市上下水道局は30年以上にわたり、専門家の派遣や研修生の受け入れといった技術協力により、発展途上国の上下水道関係者のインフラ構築・運用能力の向上に努めてきました。
特にカンボジアの首都プノンペンでは、現地のスタッフと上下水道局職員、JICA職員が一体となり、国際技術協力の結果、水道の品質が劇的に向上し、東南アジアでは珍しい飲める飲料水を達成しました。
水道管の不法接続や盗水が横行し、水道公社が腐敗と汚職の温床だった1990年代のカンボジア。それが、わずか15年の間に安全な水を市民に届け、日本にも劣らない高いレベルの提供するまでに成長を遂げました。この成功は世界の水道関係者から「プノンペンの奇跡」と称賛されています。
その後も継続的な支援を行い、地方都市の水道事業の改善につなげているそうです。
また、国際技術協力による水道人材の育成だけにとどまらず、北九州独自の高度浄水処理技術の展開や海外事業、日本青年の派遣活動などの成果を広く情報発信しています。
6月13日には、東京・日本科学未来館で表彰式が行われるとのことです。
※2023年4月16日現在の情報です
(北九州ノコト編集部)