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夢は「主夫でボロ儲け」?主婦・夫が報われる世の中を/「arm2.5」代表・新居大介さん

西日本新聞社北九州本社が制作するラジオ番組「ファンファン北九州」。地元新聞社ならではのディープな情報&北九州の魅力を紹介しています。ラジオを聞き逃した人のために、放送された番組の内容を『北九州ノコト』で振り返ります。

凄腕コンサルタントでありながら、湘南でパン屋を営む妻を全面サポート。

甲木:おはようございます。西日本新聞社 ナビゲーターの甲木正子です。

児島:同じく、西日本新聞社 児島弘樹です。

甲木:先週は、新居さんのお仕事についてジェトロ(日本貿易振興機構)で働いていたときの話や、そこをお辞めになって、経営コンサルタントとして独立して、主に福岡県の企業の相談に乗って伴走支援をしているというお話を聞きました。今日は、「主夫、新居大介」の側面に迫りたいと思っています。先週もお伝えしたとおり、新居さんは妻がパン職人で、湘南でパン屋さんをやっています。パン屋さんは朝早い仕事だし、それで「主夫、新居大介」が誕生したんですよね。

新居:そうなんです。じゃじゃ~ん!と。

甲木:すごいんですよ、晩御飯のメニューを聞いたらレストランかっていうような、お洒落な晩御飯のメニューの写真が送られてくるんです。ちょっと「新居大介の一日」についてお伺いしてよろしいですか?

新居:まず、朝5時半に起きて、次に妻が起きてくるので、妻の朝ごはんを作ります。それから娘と息子が起きてくるので、娘と息子のご飯を作って娘を駅まで送っていきます。その間に、ゴミ出しをしたり洗濯をして、トイレ掃除、風呂掃除、床の掃除をしたり余裕があればアイロンをかけたりしています。そしたらだいたい朝9時、10時ぐらいになって、それから仕事です。パン屋が11時にオープンするので、混雑する週末は11時前にお店に行ってお店がオープンしたら、接客やレジ打ちをします。それをだいたいお昼1時から2時ぐらいまでやって、戻ってから洗濯物の取り込みをします。それと近くに自分の実家がありまして、両親が高齢ということもあり、買い物の代行をしています。それが終わりましたら、だいたい夕方5時ぐらいから炊事を始めます。それで妻が7時半に戻ってくるので、戻ってきたと同時に食事ができる状態にしています。

甲木:素晴らしいですね。それは働いた経験があるということで、そういうワンオペのタイムマネジメントみたいなのが得意になるんでしょうか?

新居:それはあると思いますよ。もともと妻がパン屋で朝早く、私は北九州で楽しいサラリーマン絶頂時代を迎えて、そのあと海外へ行きました。子育ての一番難しい時に妻が忙しいのに、25年間全部任せていたので、それは良くないよねということで辞めて、(シュフ業を)タッチ交代しました。

新居大介氏が語る「家事は究極のプロジェクトマネジメント」

新居:私がよく講演とかで、「家事は究極のプロマネ(プロジェクトマネジメント)ですよ」と言う話をするんです。料理ってまず何を作ろうかという計画があって買い物に行って材料を調達します。予算もあって、当然何でも買えるわけじゃなく、材料がなければ計画変更もあります。そして納期があって、私の場合、妻が帰宅する19時30分が納期になるわけです。最終的にサラリーマンと違うのは、「おいしい」、「まずい」という決定的な定性的な評価が付くわけですね。それに基づいて、改良をしていかなければいけないということです。PDCAを回しまくっています。

甲木:それと面白い話があって、家族全員分のお洗濯をすることで、奥様や娘さんの体調にも気を使うようになったということなんですけど。

新居:そうですね。下着も洗って干しますので、妻は日頃喋っているので分かるんですけど、22歳になる娘がいて、二人の生理の周期が分かります。今、生理が始まったんだなとか。そうするとやっぱり気を遣うようにするし、私の場合、料理もするのでそうするとなるべく豆類を取った方が良いとか、カリウムやビタミンEが取れるように、気を使うようにはしますね。

甲木:そんなお父さん、なかなかいないですよね。こういう話を新居さんとは普通にできるんですが、生理周期の話であれ、一定年齢以上の日本人の男性に、こういう話を女性とはしたがらないから、例えば会社の中で上司に「生理休暇取りたいです」っておじさんに言えないということがあるんですよね。

新居:そうですよね。生理もそうですし、最近は妻が更年期でそれも大変で、更年期も何千億という経済損失で数字が出ているわけですから、それは会社にとっても損失になるので、そこをケアしてあげないといけないし、そういうケアをしている会社じゃないと、今度は若い子に魅力を感じてもらえない、あとは離職率も防ぐ効果もあると思うんですよね。

主婦(夫)をやっていて報われるように

甲木:新居さん、これからの夢とか、これから目指しているものはありますか?

新居:ありますよ。ひかれるかもしれませんが、主夫でボロ儲けすることですね。

甲木:主夫でボロ儲けってどういうことですか?

新居:今、私は、パン屋の売上と利益、それと私のコンサルの収入で生活しています。最近、家事代行のアプリなどができていますが、今、主婦(夫)は、全く無収入で、何らその報酬を得ていないわけです。そしてほとんど女性が担ってます。しかしその主婦(夫)という仕事をしない限り、本当に家庭に平和が訪れ、心が充足しますか?ということもあります。そういう意味だと、主婦(夫)活動を通じて、何かしら儲ける仕組みを得られれば良いと思います。例えば私が今、時々いただいている、講演などを私だけじゃなくて世の主婦(夫)も、みんなできるようになったりすると、主婦(夫)をやっていて報われるのではないかと思っています。

甲木:面白いお話ですね。児島さんもたくさん参考になったのではないでしょうか?

児島:そうですね。すごく勉強になりました。まだ家事について勉強が足りないなというのと、家事がプロジェクトマネジメントというのを聞いて、なるほどと思い、スキルを上げようと思ってます。

甲木:先週、今週の2回に渡り、湘南からお越しいただきました、経営コンサルタントの新居大介さんをお招きし、お話を伺いました。新居さん、どうもありがとうございました。

児島:ありがとうございました。

新居:ありがとうございました。

〇ゲスト:新居大介さん(中小企業経営コンサルタント、主夫、パン屋)
〇出演:甲木正子、児島弘樹(西日本新聞社北九州本社)

 

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