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北九州国際音楽祭が幼稚園へ!「本物の音楽」が子どもの感性を育てる特別体験<響ホール>
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(アイキャッチ画像:「北九州国際音楽祭」訪問コンサートの様子)

北九州市立・響ホールを主会場とする北九州国際音楽祭では、毎年地域に“本物の音楽”を届ける<訪問コンサート>を実施しています。

今年は11月18日、九州女子大学附属折尾幼稚園に「マイスター・アールト×ライジングスター 弦楽アンサンブル」が来園。プロの演奏家による迫力ある生演奏と、子どもたちの関心を高める楽器紹介を交えました。

ここでは、当日の訪問コンサートの様子を紹介します。

子どもたちに<本物の音楽体験>を!

今回の訪問コンサートでは、元NHK交響楽団特別コンサートマスター・ヴァイオリニストである篠崎史紀氏を中心に、弦楽器と管楽器の9人の実力派が集結。

7つの楽器(ヴァイオリン・ヴィオラ・チェロ・コントラバス・フルート・クラリネット・ホルン)のアンサンブルにより、ヨハン・シュトラウス生誕200年を記念した名曲の披露と、楽器の不思議や音の面白さを体感できるプログラムとして構成され、子どもたちは目を輝かせて楽しんでいました。

子どもたちの感性を揺さぶる<音の世界>

開場とともに2歳から6歳の196名の子どもたちが続々と入場。きょろきょろと会場を見回す子、友達を見つけ笑顔で手を振る子、興奮を隠せない様子で席につく子。子どもならではの豊かな表情が溢れました。

先生の朝の挨拶に「おはようございます!」と子どもたちも元気よく挨拶します。そして、「それでは、お迎えしましょう」という先生の合図に、場内の子どもたちの拍手とともに9人の演奏家が登場。

その瞬間に、「わぁー!」「かわいい!」「すごーい!」と歓声が沸き起こりました。

最初の曲、「アンネン・ポルカ」の演奏が始まると、子どもたちは一気に集中モード。身を乗り出して食い入るように見つめる子がいる一方で、音の心地よさに身をまかせる子も。

音の響きがホールに満ちるたび、子どもたちのさまざまな表情が見て取れました。

ヴァイオリンの<音のひみつ>

1曲目の演奏後、ヴァイオリン奏者の去川聖奈さんによる楽器紹介がスタート。ヴァイオリンと弦を掲げて「弦は何のしっぽでしょう?」と子どもたちに問いかけると、「シカ!」「ウマ!」など動物の名前を発する元気な声が響き、会場が一気に和やかになります。

「馬のしっぽです!」という正解とともに、ヴァイオリンによる<救急車の音>や<電車の音>などが次々と披露され、子どもたちは馴染みのある音に目を輝かせました。

ヴィオラ・チェロ・コントラバスへと続く“音の探検”

ヴィオラの紹介では、ヴァイオリンとの大きさ比べをします。

また、「ヴィオラの弦には黒い馬のしっぽも使われて、低い音が出ますよ」と実際に音を鳴らして説明。

チェロは「これは顎に挟めないよ」と実演しながら、床にピンを立てる姿を見せると、子どもたちは「大きい〜!」と歓声を上げます。

コントラバスの紹介では「200センチくらいあるんだよ」と、「ぞうさん」の曲を演奏するとホールは一瞬で静まり返るほどの迫力。音の大きさや低音の響きに、子どもたちは吸い寄せられるように聞き入っていました。

そして、次の演奏曲「皇帝円舞曲」では、弦楽器と重なった音色がホールいっぱいに広がりました。

管楽器の世界!フルート・クラリネット・ホルン

続いて、クラリネット奏者の豊永美恵さんが管楽器の紹介をします。

管楽器は金属でできていること、フルートは息を吹き込んで音を出すことが説明され、「小鳥はとっても歌が好き」のメロディが演奏されると、子どもたちは静かに耳を澄ませます。

また、クラリネットは、リードが“木のスプーンのような植物(葦)”だと知り、子どもたちはそれを見ようと前のめりに。さらに、クラリネットが5つのパーツに分解できると紹介されると、「5つも!?」と驚きの声が上がりました。

最後にホルンの紹介されると、金色の“カタツムリのような形”に興味津々。

「伸ばすとどれくらいの長さ?」という問いかけに、「10メートル!」「30センチ!」と元気な声が飛び交い、同じ長さの長いホースが出てくると子どもたちはどよめきました。

楽曲から体験!<自然>と<手拍子>による音の表現

楽曲「雷鳴と電光」では、雷や稲妻の音。そして、「美しき青きドナウ」では、川の流れや青い色などの自然を表現した音を体験しました。

また、ラストの楽曲「ラデツキー行進曲」は、音の大きさに合わせて手拍子に強弱を付けます。子どもたちは、音の大きさに耳を澄ませ、大きな音には大きな拍手、小さな音には指先をそっと合わせた拍手で、音を体感しました。

最後に、子どもたちから花束と感謝の気持ちが伝えられ、たくさんの拍手とともに終演となりました。

子どもたちが感じた「音の世界」

年長児のまえだゆらさんとさかもとせおりさんの2人は、見たことのない楽器に大きな興味を示し、「音がきれいだった!本物を見るのは初めてで新鮮だった」と口々に感想を話してくれました。

まえだゆらさんは、フルートの音色に魅了され「弾いてみたいけど、難しそう」と素直な気持ち。

さかもとせおりさんも「家に帰ったら、すごかったよ!と家族に話す」と目を輝かせていました。

また、折尾幼稚園の松木園長にこの日の感想を聞いたところ、「子どもたちが音の重なりや響きの心地よさを体験できたことに大きな意義を感じています」と話します。

演奏中には音に感動して涙を見せる子ども、音楽に心地よくなった子どもいて、驚きと喜びがあったといい「楽器の仕組みに興味を持つ子も多く、将来、音楽の道に進む子どもがいるかもしれない。本当に素晴らしい時間だった」と訪問コンサートへの感謝と期待を寄せていました。

“本物の音”が子どもたちに降りそそぐ

子どもたちの感性にまっすぐ届いた“本物の音”の力──。

今回の訪問コンサートは、子どもたちの心に深く残る大切な時間となりました。

地域と音楽のつながりがこれからも続き、未来の可能性を育んでいくことでしょう。

響ホールの詳細は「北九州市立 響ホール」公式サイトより見ることができます。

(提供:北九州市立 響ホール

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