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【ファンファン北九州#25】北九州市役所のスーパー公務員⁉・三浦隆宏さん <前編>

ゲストの三浦隆宏さん(写真中央)

西日本新聞社北九州本社が制作するラジオ番組「ファンファン北九州」。地元新聞社ならではのディープな情報&北九州の魅力を紹介しています。ラジオを聞き逃した人のために、放送された番組の内容を『北九州ノコト』で振り返ります。

とても長い肩書ですが。。。どういうお仕事?

甲木:おはようございます!西日本新聞社 ナビゲーターの甲木正子です。

梁:西日本新聞社の梁京燮です。

甲木:梁さん、今回のゲストは公務員の方ですが、公務員ってどんなイメージ持っています?

梁:公務員というと「堅くて真面目なお仕事をする」イメージで、僕には到底できないなと思います。

甲木:うん、できないと思う。(笑)今回のゲストも真面目な方だと思います。私が勝手に「スーパー公務員」と名付けている、北九州市国際スポーツ大会推進室長 世界体操・新体操選手権推進室長 三浦隆宏さんです。よろしくお願いします!

三浦:よろしくお願いします。

甲木:肩書が長いですけど。(笑)

梁:本当ですね。突っ込みどころがたくさんありますけど。(笑)

甲木:まずは「国際スポーツ大会推進室長」ですが、どういうお仕事ですか?

三浦:「スーパー公務員」っていうのはちょっと恥ずかしいですが、一応「普通」の公務員です。(笑)今、紹介にありました「北九州国際スポーツ大会推進室」は、スポーツの国際大会の誘致をしたり、開催のお手伝いをしたり、そういったことを中心にやっております。

それと、今度開催される東京オリンピックのキャンプ地の誘致をやっております。誘致をする以上は、向こうの方々に快適に過ごしていただきたいという思いもありますので、要望を聞いて、できる限りそれに合うようなかたちを準備するというのが我々の仕事です。

甲木:快適に滞在できるようにということですね。

三浦:そうですね。

2021年10月、北九州で世界体操と新体操が史上初の同時開催!

梁:オリンピックの仕事と新体操の仕事を並行しながら、誘致から仕掛けていったのが三浦さんなんですか?

三浦:実は、世界体操・新体操については、元々新体操の開催都市がまだ決まってなかったので、北九州市が新体操の誘致をしていました。その過程で、国際体操連盟の渡辺会長が視察に来られた時に、総合体育館、西日本総合展示場や街を見て、北九州のポテンシャルの高さに感動して、「これであれば両方いけるんじゃないか」ということになりまして。

ラグビーワールドカップ日本大会(2019)のキャンプ地でウェールズを誘致

甲木:そういうご経験は過去にもあったことは?

三浦:そうですね。最初は、ラグビーワールドカップのキャンプ地の誘致をしたり、今も続いていますがオリンピックのキャンプ地の誘致をしたり。特に、ラグビーワールドカップのウェールズのキャンプについては良い経験になりました。

甲木:ご存じない方もいらっしゃるかもしれませんが、ラグビーワールドカップの時に、ウェールズのチームがキャンプ地として北九州に来て、その時に陣頭指揮を執られたのが三浦さんですよね?

三浦:はい、そうですね。

甲木:その時は、三浦さんにとって初めての国際大会誘致だったんですか?

三浦:そうですね。ラグビーワールドカップのキャンプ地を市が誘致しようということが決まって、国際スポーツ大会推進室ができました。その時に室長に就任して、誘致から交流をして、実施まで担当させていただきました。

甲木:全く未経験のところからスタートして、すごくご苦労されたんじゃないですか?

三浦:いやー、話せば長くなりますが。(笑)

甲木:いいですよ。苦労話を是非!

三浦:これを話し出すと、10時間くらい必要になってきますが。(笑)

甲木・梁:(笑い)

最初は北九州に来る気がなかったウェールズ代表

三浦:向こうのキーパーソンを紹介してもらったのですが、行って挨拶をした途端「俺たちはどこにも行く気はない」と言われまして。

甲木:え!?キャンプする気がない?

三浦:「ない」と。

甲木・梁:えー!?

三浦:これ難しいなと思いましたが私の諦めがつかず、とりあえずダメ元で1回来てもらおうと。見てもらってそれでもダメだったら諦めようと思い、「とにかく1回見に来てください」というメールを何度も送りました。そして、見に来てくれたんですが、施設に連れて行ってもなかなか見ようとしないんですね。

甲木:見ようとしない!?

三浦:車で連れて行って降りるのは降りるんですが…。施設の方が説明するために緊張して待ち構えているんですけども、「もう説明はいらない。はい、次行くぞ」という感じで。

甲木:それは見るに足らずということですか?

三浦:元々、来る気がなかったんだと思います。そこで、新門司球技場(門司区)に連れて行った時に急に顔色が変わって、私が呼ばれて「ここの芝の担当者を呼べ」と言われまして。担当者も怒られると思ってビクビクしてたら、急にガツンと握手をされて「お前、素晴らしい仕事してる。ここの芝は最高だ!ここでやらしてくれるならちょっと考える」と言いまして。

梁:へぇー!すごい!

甲木:あのギラヴァンツが練習してるところですよね?

三浦:そうです。

甲木:それで決まったようなものですか?

三浦:いや、ただ、あそこは施設が無く、テントを建ててジムを作るとなると莫大な予算がかかるので、どうしようかなと悩みまして。戻って市長、副市長に相談すると「ウェールズ(のキャンプ地)が決まると大きいな」と悩んでいまして。

次の日に本城陸上競技場(八幡西区)に連れて行ったんです。そこでも芝の担当者を呼んでくれと言われて、担当者とガツンとハグをしたんですね。当時、本城陸上競技場はギラヴァンツ北九州のホームグラウンドだったのですが、Jリーグのベストピッチ賞を貰ってたんです。

梁:そうなんですか!?

甲木:そう!あそこの芝生は評価が高いんですよね。

三浦:だから、「日本一の芝」なんです。そこで「ここなら部屋もいっぱいあるので、こっちでする」と急遽言い出して、「これはなんとかここで決めてもらおう!」ということで。

甲木:そうだったんですか!

梁:北九州の芝はすごいんですね!

選手と市民の交流。日本のファンを増やしたいウェールズ

三浦:けれど、誘致が決まった後も結構大変で。みなさん、ウェールズって知らないじゃないですか。「決まりました!」って言っても「ウェールズってどこ?」って。

甲木:そうですね。ラグビーファン以外は知らないかもしれないですね。でも、知名度が上がっていったのは、三浦さんたちがされた事前交流ですよね。

三浦:そうですね。まずは、市民への知名度を上げるということで「交流をしたい。是非、協力してほしい」とお願いに行ったら、実は、向こうの方が「3回ほど事前に交流に行きたい」ということで計画を用意してくれてたんですね。それは有難かったですね。

〇ゲスト:三浦隆宏さん(北九州市市民文化スポーツ局 国際スポーツ大会推進室長、世界体操・新体操選手権推進室長)

〇WRUレガシー協定締結一周年記念 オンライン交流会
北九州市はラグビーワールドカップ2019日本大会の際のウェールズ代表チームによるキャンプ地実施を契機に構築された友好関係を、レガシーとして持続・発展させていくことを目的に、2020年2月22日に協定を締結しました。

〇出演:甲木正子(西日本新聞社北九州本社)、梁京燮(同)

(西日本新聞社北九州本社)

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