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和布刈神社『和布刈神事・湯立神楽』 「戦後の日本に希望を」先代の想いを受け継ぐ【北九州市門司区】

(アイキャッチ画像:和布刈神事の様子)

「和布刈(めかり)神社」は九州の最北端に鎮座する神社。

1月21日・22日に執り行われた和布刈神社の神事に参加してきました。

創建仲哀愁天皇9年「和布刈神社」の由緒

関門海峡に面して立つ社殿の創建は約1800年前、仲哀天皇の時代とされる「和布刈神社」。

御祭神は、天照大神の荒魂「撞賢木厳之御魂天疎向津媛命(つきさかきいつのみたまあまさかるむつかひめ)」、別称を「瀬織津姫(せおりつひめ)」といわれる月の女神であり穢れを祓う禊の神さま。潮の満ち引きを司る「導きの神さま」とも言われています。

福岡県無形民俗文化財「和布刈神事」

創建より続く「和布刈神事」は、神職が和布(わかめ)・荒布(あらめ)を刈りとる祭事。福岡県無形民俗文化財にも指定されています。

神功皇后が「満珠」「干珠」を授かった様子を和布・荒布で見立て、神社創建時の様子を今に伝える神事であり、毎年旧暦の元日に執り行われ、3人の神職が干潮の海に降りて和布を刈りとり、神前に供えて航海の安全、豊漁を祈願するものです。

和布刈神事は、真夜中の午前2時30分頃~午前4時頃の干潮時に行われます。

戦後の日本に希望を~非公開から一般公開へ

かつては、神聖な儀式として一般には公開されていなかった和布刈神事。

「戦後、当時の宮司が『戦争のあった時代、門司の地からも、たくさんの若者が戦地に向かい、帰らぬ人となった。戦後の辛く悲しい中にあっても、生きる希望をもってほしい。皆様に喜んでいただけるなら…』と、和布刈神事の一般公開とともに、神楽の奉納を催行するようになりました。先代の宮司はとても心の優しい宮司でした」…。そう語ってくれたのは、和布刈神社に司える櫻井麻衣さん。和布刈神事の前に奉納される「湯立神楽」についても詳しく説明してくれました。

櫻井さんのお話を聞き、大好きな門司港、関門の美しい景色、平和で穏やかな今は、先に生きてこられた皆さんの平和を願う祈りで守られてきたのだと感じました。先代の想いを受け継ぐ和布刈神事。今を生きるものたちは、次の世代にこの美しい景色、平和な時を繋ぐ役割があることを想いださせてくれたような、あたたかな気持ちになりました。

国指定重要無形民俗文化財「豊前神楽」の奉納も

また、和布刈神事の前の午後11時~翌午前1時には、「湯立神楽」(豊前神楽 黒土神楽講)が奉納されました。

神楽とは、神様に捧げる踊りで、その土地の民の無病息災、五穀豊穣を願うもの。今回奉納された「湯立神楽」は日本の伝統的な神楽の形式のひとつで、窯の湯を煮えたぎらせ、その湯を用いて神事を行います。

多くの人に見守られながら、令和5年の和布刈神事は無事斎行されました。

■所在地/北九州市門司区門司3492
■入場料/無料
■駐車場/あり

※2023年1月29日現在の情報です

(ライター・kohalu.7)

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