北九州市と近隣の17市町（直方市、行橋市、豊前市、中間市、宮若市、芦屋町、水巻町、岡垣町、遠賀町、小竹町、鞍手町、香春町、苅田町、みやこ町、吉富町、上毛町、築上町）の合計18市町が連携し、形成している「北九州都市圏域」。遊ぶ場所・見る場所・食べる場所が数多く揃う魅力あふれるエリアです。
今回は「たまには自分へのご褒美に、いつもとは違うお店に行っておいしいものを食べてみたい！」という時にピッタリな『ご褒美グルメ』が楽しめる3店をピックアップして紹介します。いずれも北九州市内から行きやすく、最寄り駅から歩いて行けるお店ばかり。もちろん日帰りのドライブにもオススメです。
【中間市】cafe Petit Point〜プティポワン〜
JR中間駅の西口から歩いて約7分の場所にあるのが、2022年2月にオープンした「cafe Petit Point〜プティポワン〜」です。
一軒家のような外観なので、一見何のお店か分かりにくいのですが、思い切って扉を開けると、そこにはフランスのアンティークシャンデリアやファブリック、バルペイントなどを使用した明るく落ち着いた空間が広がります。「友達の家に遊びに来てお茶を楽しむ…そんな感覚で訪れていただき、ゆっくりくつろいでもらいたい」というオーナーの想いや好きなものが詰まったカフェです。
ご褒美には、銀色のハート形の器で提供される「イートン・メス」（1980円）がオススメ。聞きなれない名前のスイーツですが、「イートン・メス」は焼きメレンゲと生クリーム、季節のフルーツが混ぜこぜになった食感が楽しいイギリスの伝統的なお菓子です。「イートン・メス」の『イートン』は、イギリスの名門パブリックスクール、イートン校のことだそう。『メス』は英語（mess）で『めちゃくちゃ・混乱』を意味しています。
オーガニックシュガーの甘さがしっかりと感じられるメレンゲに合わせるのは無糖の生クリーム。メレンゲの甘さを引き立てるためにあえて無糖にしていると言います。フルーツは季節ごとに変わりますが、今の時季はイチゴとブルーベリーが登場。オーナーによると「1年を通していろいろな旬のフルーツと組み合わせていますが、一番相性がいいのがやはりイチゴですね」とのことです。
小さい頃からお菓子を作るのが好きで、ケーキ屋さんを開くのが夢だったというオーナー。子育てしつつ、マクロビ給食の幼稚園で調理師の仕事を経て、トータルフードコーディネーター、
メニューは「イートン・メス」のほか、同店のロゴデザインにもなっているフランスの焼き菓子「ビスキュイ・ド・サヴォワ」（1980円）、「チーズケーキとクロッカンプレート」（1980円）を定番メニューとして用意。四季を通し心ときめく材料に出会えた時にのみ期間限定メニューも登場するとのことです。
スイーツメニューはいずれもドリンク付き（一部ドリンクは追加料金が必要）で、ティーポットでたっぷり提供。ドリンクは単品メニューもあります。
「母から習ったシンプルな焼き菓子を中心に、自分がおいしいもの・好きなものを、厳選した材料を用いて手づくりしています。目でも楽しんでもらえるようフルーツやエディブルフラワーで飾り付けながら、一つずつ心を込めて丁寧に仕上げていますが、1人でやっているお店なのでお待たせするかもしれません。時間に余裕を持ってご来店いただけると嬉しいです」とのことでした。
シックな雰囲気の個室（5人程度、追加料金が必要）もあり。最新情報は「cafe Petit Point〜プティポワン〜」インスタグラムで確認できます。
■住所／福岡県中間市長津1-9-6-1F
■営業日時／11:30〜18:00（ラストオーダー16:00）
■店休日／日・月曜
■駐車場／3台分あり
【遠賀町】日本茶カフェ 風樂（ふら）
JR遠賀駅を背に左側へ1分ほど歩いた場所にある「日本茶カフェ 風樂（ふら）」。こだわりの日本茶とヘルシーな和スイーツ、ランチなどが楽しめるお店で、2007年11月にオープンし、今年で16年目を迎えます。オーナーが元々お茶が好きだったことからカフェを開店するにあたって『お茶』に特化したお店にしようと決意。日本茶アドバイザーの資格を取得し、普段飲めないようなお茶や希少品種のお茶など、日本茶カフェだからこそ提供できるお茶を用意しています。
カウンター席やテーブル席、小上がり、半個室のソファ席があり、「ゆっくりお茶を飲みながらくつろいでもらえる…そんな二つ目のリビングのような空間を目指したい」とのことで、着席するとまずウェルカムティーが登場。取材日はイチゴの甘い香りがする爽やかな飲み口のお茶でした。
同店を訪れる人の多くのお目当ては「選べる焼おにぎりのお茶漬ランチ」（小1360円・中1430円・大1500円）。真っ赤な備長炭が入った小さな火鉢でおにぎりを自分で焼きあげていくという、非日常感が楽しめるメニューです。
「選べる焼おにぎりのお茶漬けランチ」は、お茶・自家製とうふ・おにぎり・茶そばサラダ・小鉢・お茶漬の具・香の物・デザートがセットになっており、メニューに書いてある順番に沿ってお茶漬の具などの組み合わせを選んでいき、自分だけのランチをつくり上げていく形です。
最初におにぎりの大きさを小120ｇ・中170ｇ・大220ｇから選びます。続いておにぎりの中身（こんぶ or みそ or トマトソース）を選んだら、京都のほうじ茶・鹿児島知覧の玄米茶からお茶の種類を選びます。小鉢はとうふハンバーグ・白身魚のあんかけから選択。最後にお茶漬の具を選んでいきますが、6種類（秋しゃけ・南高梅・めんたい・とりそぼろ・白菜キムチ・とろけるチーズ）もあるので目移りしてしまいます。追加料金でおにぎりのおかわりやお茶漬の具の追加、よつばバターのトッピングもOKです。
今回は、おにぎり（中）・おにぎりの中身（みそ）・お茶（鹿児島知覧の玄米茶）・小鉢（とうふハンバーグ）・お茶漬けの具（とりそぼろ）を選びました。
真ん丸のおにぎりを焼き網に置き、しばらくしてひっくり返し、かき醤油を塗ります。さらにひっくり返して、反対の面にもかき醤油を塗り、香ばしく焼き上がったら焼おにぎりの完成。器に入れて、まずは焼おにぎりをひと口。その後は、海苔やかつおぶし、糸とうがらし、ゴマ、ネギ、ゆずごしょうを好みで入れ、お茶をたっぷりかけてお茶漬を堪能します。
食事の最後に出てくるスイーツの内容は週替わり。取材日は『ホワイトデー』にちなんだスイーツ「ホワイトチョコフォンデュ」でした。「以前ケーキ屋さんで働いていたのでスイーツを作ることが好き」というオーナーがこれまでに提供してきた週替わりスイーツの内容をまとめたスクラップブックもあるので、お茶とスイーツを楽しみつつ、どんなスイーツがあったのか見てみるのもおもしろいですよ。
「お茶に合う食事を考えた時に『お茶漬』が浮かびましたが、家で食べられるメニューなので、わざわざ外に出て食べたいと思ってもらえるように、ご自身で卓上七輪で焼き上げるというスタイルを取り入れました。焼いた時に崩れないよう、しっかりめに握っていますが、米の粒はつぶさないようにしています。また、お茶をそそいだ時にちょうどよくなるように米の炊き加減にもこだわっています」とのこと。
おにぎりの焼き加減を見守りつつ、お茶や小鉢、サラダを味わいつつ、時間と手間をかけながら味わうランチはまさにご褒美時間。忘れられない体験になりますよ。
お茶漬以外にもパスタや丼といったメニューもあり。予約で満席ということが多いため、事前の予約や来店前の問い合わせがオススメです。
■住所／福岡県遠賀郡遠賀町遠賀川1-2-19
■営業時間／11:00〜16:00（ラストオーダー15:00）
■定休日／日曜
■駐車場／あり
■問い合わせ／TEL093-293-7023
【吉富町】AJITO（アジト）
JR吉富駅から徒歩2分。駅を背に左手に進み、突き当りを左に曲がるとすぐ見えてくる一軒家が2016年7月にオープンした「AJITO」です。
お店の中に足を踏み入れると、店内にはヴィンテージ家具が置かれ、外観の印象とはまったく印象が異なるシックな雰囲気の空間が広がります。
プロデュースしているのは「居心地のよい空間づくり」をテーマにオーダーメイド家具製作や既製品家具販売の販売を行っているインテリアショップ「SHOP VERO」。10年くらい空いていた空き家を自分たちの手で改装し、「SHOP VERO」の『秘密の隠れ家』として誕生したのが「AJITO」なんだそう。
そのため、家具の製造もレストランも素材とハンドメイド（手仕事）にこだわっていると言います。
できるだけ地元の築上郡の食材を使っているという同店では、ハンバーグやカレー、パスタなどのメニューがありますが、ご褒美グルメには、土日・祝日限定で登場する「ご褒美ランチ」（ドリンク付き1650円）がオススメです。
「ご褒美ランチ」は、手ごねハンバーグ、上毛町産白米、ミニ牛すじカレー、旬彩サラダ、自家製クリームチーズ豆腐、副菜2品がワンプレートに盛り付けられた、『大人のお子様ランチ』のような一皿。同店のいろいろなメニューが一度に味わえるので、初めてお店を訪れた人にもピッタリです。
取材日の副菜2品は、大きなエビフライとチキン。ますます『大人のお子様ランチ』感が増し、目の前にすると嬉しい気持ちでいっぱいになります。
牛と豚の割合にこだわっているというお店自慢のハンバーグは、身がギュッと詰まった肉肉しさで食べ応え十分。平日だと「ハンバーグランチ」（平日限定提供）が一番人気だというのも納得の味わいです。
もちろんハンバーグ以外も、サクサクした食感がたまらないエビフライ、クリームチーズの濃厚な味わいにお酒がつい飲みたくなる自家製クリームチーズ豆腐、牛すじがとろけるほど煮込まれた辛さ控えめの牛すじカレーなど、一品一品のクオリティーが高く、次に来店する時はそれぞれをメインで食べたいなという気持ちになるほど。
また、店内にはお店の人たちがいいなと感じたセレクト雑貨を販売するコーナーや、家具や雑貨を展示・販売するショールームもあります。ショールームには、京築産の木材や特殊な木材を使った一点物の家具をはじめ、ソファやテーブル、照明など、さまざま並んでいました。店内で利用されているテーブル・イスなども気に入った場合は注文できるそうですよ。
最新情報は「AJITO」インスタグラムで確認できます。
■住所／福岡県築上郡吉富町広津345-4
■営業時間／ランチ＝11:30～15:00（オーダーストップ14:00） ディナー＝17:30～22:00（オーダーストップ21:00）
■定休日／毎週火曜、第2・第４水曜ほか不定休あり
■駐車場／あり
※2023年3月31日現在の情報です
（北九州ノコト編集部）
