「七尾製菓」北九州発ハラール食品製造会社を訪ねて【北九州市小倉南区】
4月8日、北九州イスラム文化交流センターでのグランドイフタールの際、とても美味しいお菓子に出会いました。
それは、小倉南区に本社を構える「七尾製菓」の「桜せんべい」。パッケージにはイスラム教徒が食べてもいい食品につけられる、ハラールマークが!
ハラール食品を開発するようになったきっかけなど、「七尾製菓」に取材させてもらいました。
抹茶味のハラール製品も開発中
「桜せんべい」の封を開けると、パァっと広がる桜の香り。一口サイズでピンク色。ほんのり甘く、まるでクッキーのようなお煎餅です。
パッケージのハラールマークは、可愛い桜の花が描かれています。
誰が持って来てくれたんだろうと思っていると部屋に入って来たのは「七尾製菓」の常務取締役の原田さんと中園さん。どうやら桜せんべいは七尾製菓で商品化されたもののようでした。
さらに、彼らから「抹茶味のハラール製品を作りたいので今から試食をしてほしい」と3種類の抹茶味の煎餅がみんなに配られ、ワイワイと賑やかに試食が行われました。
どれもとても美味しかったのですが、投票結果を精査し、商品開発に活かされるとのこと。今回の結果は、抹茶風味が強いものより、甘みが強い方が好まれているようです。
食品を一から作ることについて全く知らない筆者は興味津々で、後日工場見学へ行かせてもらうことにしました。
工場にはハラール製造ライン 機械や道具を厳密に専用化
4月20日、待ちに待った工場見学へ。
まず本社ロビーで常務取締役の原田さん、中園さん、荒田さんから話を聞きました。
私たちが話をしたテーブルの近くには七尾製菓の商品がずらりと並び、なかには私が大好きなお菓子も。まさかこちらで製造されているなんて、と驚きました。
白衣に着替え、髪の毛をまとめるためのキャップも被り、手洗いをして、いよいよ工場内へ。
入り口には、ハラール認証を発行した福岡マスジドの人のサインがありました。
入場の消毒方法から、ハラール製造ラインの人とその他のラインの人と区別されていました。
ハラール製造ラインでは、ハラール製品製造の機械や道具が厳密に専用化されていました。
ハラール認証をもらうまでにはいくつもの審査があると聞いていましたが、ここまで徹底されていることは。まさに『マーシャーアッラー』素晴らしいと感じました。
実際に商品として販売されるまで
桜せんべいの美味しさに惚れ込んだ筆者。次の抹茶味の販売も楽しみにしているので、いつ販売されるのか尋ねました。
それにはいくつもの工程があり、実際、味が決まり、商品として製造されたあと、七尾製菓の工場からトラックに商品を乗せて北海道まで往復し壊れていないかを確認したり、商品を製造したあと、しばらく時間を置き商品の品質を確認したり(1年近くかかることもあるそう)といった試験を経て、ようやく市場に出るとのこと。
まだ時間がかかることを知り、ガッカリしましたが、待ち時間も美味しさに変わるはずと、今から抹茶味のせんべい販売を楽しみにしています。
七尾製菓の情報は同社ホームページで見ることができます。
※2023年6月1日現在の情報です
(ライター・Hanako Sakura)