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「アメリカンドッグ頼みすぎた…」で話題の「総合農事センター」に突撃取材!

北九州市立総合農事センター(北九州市小倉南区横代東町1-6-1)は、季節の花木や動物とのふれあいを楽しんだり、農産物直売所やBBQガーデン、カフェがあったりと、子どもから大人まで1日楽しめる農業公園です(既報)。普段はSNSで開花情報や直売所の入荷情報、イベント情報などを投稿しています。

そんな総合農事センターが9月10日にツイッターに投稿した内容が、「面白い」「総合農事センターが壊れた(笑)」と、いま話題を集めています。北九州ノコト編集部は、詳しい話を聞くために突撃取材してきました。

新型コロナの影響を受け、過剰在庫になったアメリカンドッグ


地球を侵略しようとするかのごとく、宇宙を飛ぶ大量のアメリカンドッグの写真に、「人類に突然襲いかかったコロナウィルス!仕入れ前に読めるハズがない!」などの文字が書かれた1枚のポスター画像が突如投稿されました。

この投稿により、一躍注目を集めている現場は、産直市場「ひまわり市場」のお隣、ソフトクリームなどを販売しているテイクアウトショップ「ベジタブルカフェ」です。今回は、総合農事センターの管理責任者、山田尚人さんに話を聞くことができました。

「このポスターを作ったきっかけですか? アメリカンドッグの在庫を大量に抱えてしまったので、どうにかしないといけなかったからです」と、予想通りの答えを返してくれた山田さん。

総合農事センターでは、2月は梅、3月は桜、4~5月はGWがあり、その後バラの時季に入っていくため、毎年この期間は繁忙期で、人出が増える時期なんだそう。それを見越したうえで食材の発注をかけていたところ、新型コロナウイルスの影響で来場者が激減してしまったと言います。

総合農事センターも4月11日から約1カ月臨時閉園になりました。営業再開後も自粛ムードが漂い、来場者が少ない状況がいまだ続いています。そんな中でも定期的に食材の在庫確認は行われていましたが、ある時、他の食材に比べ、アメリカンドッグが大量に残っていることに気付いたそうです。

スタッフの提案から生まれた、自虐的なポスター

話題を集めている総合農事センターのポスター

「アメリカンドッグは子どもに人気があるので、いつもより多めに発注しておいたんですよね。たくさん残っていたんですが、『冷凍してあるから大丈夫じゃない?』と最初は楽観視していました。ところが、なかなか減らないアメリカンドッグ。さすがにこれはヤバいんじゃないか、どうにかしてお客さんを呼び込まないといけないとなった時に、1人のパートさんが『ポスターを作りませんか』と提案してくれました」(山田さん)

ちゃんと考えたうえでの発注だったので本来はミスではないのですが、「結果として大量在庫を抱えてしまったことはやっぱりミス。『頼みすぎたため』と自分たちのミスをミスとしてちゃんと出そう」という話になったそうです。「どうせやるなら面白いものにしましょう」とパートさんが作ってきたのが、アメリカンドッグが襲ってくるようなポスター見本でした。

それを見た山田さんは「これは面白い!文字を足して映画の看板みたいにしてしまおう」と思いつきました。その指示を受けたパートさんが、アメリカンドッグの本数を増やしてみたり、飛んでくる角度を変えてみたり、とことんこだわってくれた結果、映画告知のようなポスターが完成したと言います。

隠された「エピソード1」の存在

「エピソード1」ではなく、「エピソード2」となっている理由を尋ねると、「実は、指定管理者が現在のワールドミクニ共同事業体に変わった頃、ベジタブルカフェがオープンしたばかりの時に、“あまおうのソフト”で桁を間違うという完全な発注ミスをしてしまって。あれがエピソード1ですね…」と教えてくれました。「スター・ウォーズもエピソード4から始まっていることだし、うちもエピソード2からのスタートでいいんじゃない?」と、「エピソード2:タノミスギタ・ドッグ」に落ち着いたそうです。

これだけの遊び心が詰まったポスターを店頭に張るだけではもったいないと、ツイッターにも投稿したところ、思わぬ反響へとつながりました。総合農事センターのツイートで最大にバズった投稿は、2017年4月19日に“脚が開いたまま立てないひよこ”について書かれたもので、3万リツイートを記録しました。今回のアメリカンドッグのツイートは、それ以来の反響ではないかと言います。

ピンチをチャンスへ! スタッフ一丸となり、乗り越えた危機

「9月10日の木曜に投稿したんですが、翌日は僕、仕事がお休みだったんです。ちょっとふざけすぎたかもしれない。怒られたらどうしようと思いながら少し不安になっていたところに、別のスタッフから『100リツイートおめでとうございます』というメールが届いて、これはヤバいと思った」と、思い出して笑う山田さん。投稿直後の週末は普段だと1日数本しか売れないアメリカンドッグが1日30本以上売れるという異常事態になってしまったそうです。

「ツイッターで見ました。初めて農事センターに来ました」とわざわざ足を運んでくれた人、アメリカンドッグをまとめ買いしてくれた人など、多くの人がアメリカンドッグを目当てに総合農事センターを訪れてくれた様子を見て、ここまで反響が出るとは予想していなかったとスタッフ一同、驚くばかりだったと言います。

新型コロナの影響でガクッと人出が減ってしまったことで、「このままやっていけるのか、夏はカフェを閉めようか、人員削減も考えなければいけないのか」とスタッフの間でもマイナスな話ばかりが出たそうです。しかし、ピンチをチャンスに変えようとスタッフ一丸となって頑張った結果、1人のスタッフも欠けることなく、乗り切ることができたと教えてくれました。

数量限定で、アメリカンドッグを1本300円→200円で販売

冷凍庫の中で出番を待つアメリカンドッグ

「自虐っぽくしたことで『怒られていませんか?』と心配してくださる方もいらっしゃいますが、まだ怒られてはいません(笑)」と話す山田さんに、続編についても尋ねてみました。「おかげさまで在庫は少しずつ減ってきています。この勢いにのって、さらにアメリカンドッグを発注し、エピソード3として『チョウシニノッタ・ドッグ』を販売するという話がスタッフ内で出ましたが、さすがにそれは怒られるので…」と、いまのところ続編の予定はない様子。

「エピソード2:タノミスギタ・ドッグ、異例のロングラン公演となっております。公開終了までまだまだあるので、ぜひお越しください」という山田さんの言葉通り、随分減ってきたとはいえ、冷凍庫の中にはまだまだたくさんのアメリカンドッグが出番を待っています。今なら数量限定で、通常1本300円のところ200円で購入できますよ。

この4連休は、ひまわり市場に新米が入荷したり、「仔牛のミルクやり体験」が復活したり、アメリカンドッグ以外にも楽しいことが満載の総合農事センターへ家族で出かけてみませんか。

◆北九州市立総合農事センター https://k-nouji.com/

(北九州ノコト編集部)

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