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人生100年時代に地域でできる認知症予防とは? 最年長87歳の「ゆうゆうサロン藤松」【北九州市門司区】

(アイキャッチ画像はゆうゆうサロンメンバー)

ラジオ体操とステップウェルで自由体操

ラジオ体操はゆっくりとした全身運動なので、体の機能を維持するのに役立つのだとか。ステップウェルは高さの調節できる踏み台にリズムにあわせて登り降りを繰り返すことで、下半身の筋肉を鍛えるもの。1回10分を1人でおこなうのはきつく感じることも、みんなでやることで「あとちょっと頑張ってみよう」という気持ちになるそうです。

高齢者が転倒する場所は意外にも家の中のちょっとした段差なのだそう。足腰を鍛えることで、転倒の予防にもなるそうです。

取材当日は、毎分110回のペースのリズムに合わせて、5分2セットで行っていました。筆者も体験させていただきましたが、ふくらはぎあたりに効いているのを実感しました。

参加者の中には、片手に杖をつきながら参加されている人もいて、日常の生活活動にあわせた各自のペースで取り組んでいる姿が印象に残りました。5分連続で行うのは、高齢者でなくても辛く感じたので、無理せず少しずつでも継続することが大切だと感じました。

サロン立ち上げから20年 「月に2回、通ってくることが大切」

澤井さんがこの活動と関わりはじめたきっかけは20年ほど前、健康づくりの一環として、行政や大学の有識者の人達と立ち上げたのが始まりとのこと。

講師の補助を担うファシリテーターとしてサロン活動を支えてきたそうですが、自身も齢をかさねて御年85歳。今はプレイングマネージャーとして、「認知症予備軍にならないように、元気で毎月、毎回集まろう」を合言葉にメンバーの皆さんと一緒に、楽しんで活動を続けているとのことでした。

立ち上げ当初は3グループ、計33名で活動していたのが、高齢化とともに年々メンバーが減り一時は5名になったこともあったそう。

「サロンの活動はまず、ここに来るまでが1つの活動。家にこもっている人を社会に引き出すのも1つの役割であり目的。フレイルのスパイラルに入ってしまうと、やる気がなくなって、どんどん内に籠ってしまう。月に2回、ここに通ってくるということがまずは大切」と笑顔で話してくれました。

1番長く通っているメンバーは10年以上になるそうで、メンバーの方にサロンの活動について尋ねたところ「月2回、ここに来てみんなで、他愛のないことを話すのが何よりも楽しみ」と教えてくれました。

澤井さんやメンバーの皆さんのように、元気でいきいきと高齢期を過ごすためには、日々の心と体づくり、あわせて集える場とコミュニティの大切さを感じた筆者でした。自分の住む町に1つでも社会参加できる居場所があるとよいですね。

なお、ゆうゆうサロン藤松への参加は基本的にふじまつ市民センター校区にお住まいの方。気になる方はお気軽に見学のご相談を…とのことでした。

<ゆうゆうサロン藤松>
■開催日/毎月第2・第4金曜日
■時間/10:00~12:00
■開催場所/ふじまつ市民センター(北九州市門司区上藤松2‐3-31)

※2024年9月5日現在の情報です

(ライター・kohalu.7)

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