
北九州・旦過市場100年の記憶をつなぐ「ひらけ旦過!」 北九州市立大の学生が“今”を記録PR
(アイキャッチ画像:旦過市場での取材の様子)
北九州の旦過市場は現在、100年に一度とも言われる大規模な再整備の真っただ中にあり、今後は新商業施設の誕生を予定。
長く市民に「北九州の台所」として親しまれてきた旦過市場は、まさに新しい姿へと生まれ変わろうとしています。
こうした変化の時期に、北九州市では「ひらけ旦過!」を合言葉に、歴史と記憶を未来へつなぐプロジェクトを展開しています。

今回は12月8日に取材を行った、再整備が進む旦過市場の“今”を記録する活動に取り組む北九州市立大学の学生の様子と、現在募集中の「写真&エピソード募集事業」や新商業施設について紹介します。
「ひらけ旦過! 」歴史・暮らし・未来プロジェクト
再整備が進む北九州の旦過市場は、いままさに100年に一度の転換期を迎えています。
長く市民に親しまれてきた風景が移り変わるこの時期、北九州市では「ひらけ旦過!」を合言葉に、写真・エピソードの募集や学生による取材など、歴史と記憶を未来へつなぐ取り組みを進めています。

北九州市立大学の学生による「旦過市場の記録」
旦過市場の“今”を未来へ残そうと立ち上がったのが、北九州市立大学の地域創生学群・小倉活性化プロジェクトの1年生たち。
これまでに、メンバー11名が交代で旦過市場へ訪れ、市場全体の約4割にあたる30店舗を1つ1つ丁寧に取材してきました。
プロジェクトのきっかけは?
本プロジェクトの立ち上げ理由を聞くと、「旦過市場は北九州の象徴で、戦後から商売の中心であり続けてきた場所。その姿が再開発で変わっていく今、変化の過程を写真という形で残したいと思った」といいます。

学生たちが旦過市場に対して、初期に抱いていたイメージは「シャッター街」「常連が行くところ」「ちょっと怖い」。けれど、実際に足を運ぶと、そこには活気と温かなコミュニケーションがあり、学生たちの認識は一変したそうです。
現地取材で見えた“市場の想い”
学生たちが取材を通して気づいたのは、各店の方向性は違っても「旦過市場への強い想い」は同じだということ。「市場をどう守り、どう変化に適応するか?」という熱量が、どの店も共通していたそうです。

再整備前の“今しか見られない風景”
学生たちは、一眼レフを手に「中へ踏み込んだ」撮影に挑戦。プロの指導による写真講座を経て、店主の人生や想いが伝わる写真を撮ることを目指しています。

撮影するなかで、イチオシの写真として挙げられたのは、<店主が“ひょい”とぬか炊きを見せてくれた瞬間>や<マグロ解体をノリノリで披露してくれた場面>。
撮影者:小倉活性化プロジェクトの学生「打ち解けたからこそ撮れた写真ばかり」と、学生たちは目を輝かせます。
撮影者:小倉活性化プロジェクトの学生また、戦後の雰囲気が残る川沿いの建物群など、当時の面影を今に伝える景色に深い印象を受けたと話します。

いまの旦過市場を“現在地”として残す
学生たちは、このプロジェクトの意義を「市場は今後も姿を変え続け、幕を閉じたり新しい店が生まれます。その中で、今の旦過市場という“現在地”を記録することに大きな価値がある。これは、いまの自分たちにしかできないことです」と語りました。

また「北九州市民のみなさんも、かつての旦過を知る人も“今の旦過”を見てほしい」と、学生たちの作品を展示する写真展の開催も予定されています。
詳しくは、小倉活性化プロジェクトのインスタグラムからみることができます。
旦過市場「写真&エピソード募集」
再整備事業により日々変わり続ける旦過市場の、移りゆく風景(記憶)や歴史を未来へつないでいくため、思い出の写真やエピソードを募集しています。
応募作品は、旦過市場公式ホームページや公共施設のデジタルサイネージ等、多くの人の目に触れる場所に掲載されます。
この機会に、これから変わっていく旦過市場の歴史に思いを馳せ、旦過の思い出を未来に残しませんか。

<「わたしと旦過~写真と想いでつなぐ旦過の記憶~」概要>
■募集期間/2026年1月30日(金)迄
■応募特典/応募者の中から抽選で100人に旦過市場で使用できる商品券をプレゼント
■応募方法/2パターンあり
1.下記の申込フォームから応募
2. 旦過市場公式Instagram アカウントをフォローの上、『#ひらけ旦過』をつけて投稿
これからの旦過「新商業施設の誕生」
来年中には新しい商業施設が誕生予定です。
2階商業フロアには北九州の食文化を味わえる飲食ゾーンを設置。地域事業者の参入や市場との連携を深めながら、「日本を代表する市場」を目指し、事業者を公募しています。

<「旦過・新商業施設事業者公募」概要>
■対象物件/旦過市場A地区建物 商業フロア(2階)及び駐車場フロア(3・4階)、商業フロア(2階) 447坪、駐車場フロア(3・4階) 943坪(約90台分)、屋上共用部は駐車場フロアとして利用可能(約40台分)
■所在地/所在地:北九州市小倉北区魚町4
■公募方式/ア:集約売却(市保有の保留床と民間権利者保有の換地床を一括して売却)、イ:プロポーザル方式(旦過地区の中核商業施設として、2階商業フロアについて、飲食を中心とした施設として活用する企画提案を募集。)
■売却価格/最低売却価格12億3800万円(税込)
■問い合わせ/北九州市産業経済局サービス産業政策課
・担当者:鐵見(てつみ)、坂上(さかがみ)
・Eメール:san-service@city.kitakyushu.lg.jp
・電話番号:093-582-2050
変化の中でも「元気なにぎわい」
2026年には、新しい商業施設がオープンするなど、刻々と風景が変わっていきます。
現在旦過市場では工事が進んでいますが、市場の各個店はこれまでと変わらず元気に営業しています!
100年の歴史と記憶を胸に、未来へとひらかれる旦過市場を訪れてみましょう。
(提供:北九州市役所)
