小倉名物・焼うどん発祥の店「だるま堂」が復活! 伝統の味を再現

昨年9月以降は休業となっていた鳥町食道街の老舗「だるま堂」は、新たに「小倉焼うどん研究所」所長の竹中康二さんが3代目店主となり、今月23日に復活しました。

だるま堂は1945年創業。カウンター4つの小さなお店でしたが、元祖焼うどんのお店として多くの人から愛されていました。

しかし、2019年9月に2代目店主の坂田チヨノさんが体調を崩し休業。坂田さんは同12月に亡くなられました。

しばらくの休業を経て、伝統の味である「だるま堂の焼うどん」を守ろうと、小倉の焼きうどん文化を発信する「小倉焼きうどん研究所」が復活に向け、動き出しました。

「小倉名物」焼うどんの歴史

小倉うどん研究所によると、終戦直後にだるま堂初代店主の弁野さんが、焼そば用の麺の代わりに干しうどんをゆがき焼いて出したところ大好評だったことが、「焼きうどん」の始まりだといいます。

戦後、親戚筋にあたる弁野さんを頼り、だるま堂で働くことになった坂田さんが、2代目として焼うどんの味を継承しました。

次第にJR小倉駅周辺で焼うどんを提供する店が増え、今では小倉発祥のご当地グルメになりました。

伝統を守りたい

再オープンした「だるま堂」

「だるま堂」3代目店主となった竹中さんによると、小倉焼うどん研究所は小倉発祥の焼うどんを全国に広め、北九州を元気にしたいという想いから活動を始めたとのことです。

20人の立ち上げスタッフで、B-1グランプリなど日本中のさまざまなイベントに出店し、今では支援者も含めると3000人規模という大きな団体になりました。

竹中さんらは、以前より創業者の奥様から「同研究所に先々を任せたい」と相談されていたそうです。坂田さんの訃報を受け、「だるま堂」の復活に向けたクラウドファンディングによる資金調達を開始し、約150万円を集めました。

集まった資金で店舗の改装を行い、今回の再オープンにこぎつけました。

復刻の焼うどんに加え、新メニューも

焼うどんに半熟の目玉焼きが乗った「天窓」

新だるま堂では、元祖だるま堂と、小倉焼うどん研究所が開発した焼きうどんの両方を楽しむことができます。

だるま堂の味を復刻させた「元祖だるま堂の焼うどん」(500円)や、人気メニューで卵を天窓から見える月に見立てた「天窓」(600円)のほか、小倉焼うどん研究所が開発しイベントでも好評の「焼きうどん」(550円)、「天窓」(650円)を提供しています。

「天窓」は、焼うどんに半熟の目玉焼きが乗せられ、卵を崩しながら食べるとまろやかな味わい。キャベツ、玉ねぎ、少量の豚肉の具ともちもちの麺に、魚粉、ソースの香ばしい香りが相性抜群です。

カウンターのみだった店内は、2階席も設け、今までより10席多くなりました。

小倉焼うどん研究所は、「今後も焼きうどんの伝統を守るため、『小倉発祥の焼きうどん』と『だるま堂』のPRに努めたい」としています。

(コミュニティメンバー・丸林晃治)

店名 だるま堂
住所 北九州市小倉北区魚町1丁目4−17
交通 JR小倉駅より徒歩5分
電話番号 093‐531‐6401
営業時間 12:00~18:00
定休日 木曜日
公式HP Facebook:だるま堂
小倉焼うどん研究所 公式HP
備考 テイクアウト可

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