北九州市を「ママが選ぶ子育てしやすいまち」に/北九州 子育て応援サイト「キッズチャム」髙木美奈さん 佐々木遥香さん
西日本新聞社北九州本社が制作するラジオ番組「ファンファン北九州」。地元新聞社ならではのディープな情報&北九州の魅力を紹介しています。ラジオを聞き逃した人のために、放送された番組の内容を『北九州ノコト』で振り返ります。
子育ての大変な状況を理解できる企業と、ママをマッチングさせる
甲木:おはようございます。西日本新聞社 ナビゲーターの甲木正子です。
井上:同じく、西日本新聞社の井上圭司です。
甲木:井上さん、先週、高校時代の仲良し2人組が、新しく子育てサイトを立ち上げたというお話しを聞きましたね。
井上:ただ立ち上げただけじゃなくて、それがなかなかすごいサイトだということが、よく分かりました。かゆいところに手が届くような、有るようで無かったものというような印象を持ちました。
甲木:そうですね。実はこの番組のディレクターも絶賛なんですけど、まずはゲストをお呼びしましょう。本日のゲストは先週に引き続き、北九州子育て応援サイト「キッズチャム」を運営している、代表の高木美奈さんと佐々木遥香さんです。髙木さん、佐々木さん、今日もよろしくお願いします。
井上:よろしくお願いします。
髙木・佐々木:よろしくお願いします。
甲木:その「キッズチャム」さんですが、インスタフォロワーが12,000人(収録当時)もいらっしゃる、素晴らしいサイトなんですけれども、最近お二人がサイト運営とは別に始めたお仕事があるんですよね。今日はそれについてお伺いしたいと思います。では髙木さんからお願いします。
髙木:はい。もともとキッズチャムを立ち上げた時から、こういうことをいずれやっていきたいと考えていた内容なんですけれど、ママの復職支援事業で、一度専業主婦になって、お家に入ってしまったママたちが、もう一度お仕事に復帰したい、そう思っていても、やっぱり子育てをしていると、子どもが急に熱が出たりとか、いろんなことがあるので、そんなときに会社に迷惑がかかるんじゃないかとか、会社から嫌なこと言われるんじゃないかというので、なかなか一歩踏み出せないママたちを、私たちが勇気づけたり、働ける状態にキラキラさせて、ママたちの大変な状況を少しでも理解してくれる企業さんとママをマッチングさせるという事業をやっています。
甲木:素敵ですね。事業のタイトルは何というんですか?
佐々木:リステップ・プログラムと言います。
甲木:もう一度踏み出すという、リステップですね。これは北九州市が絡んでいるんですか?
髙木:そうですね。北九州市と私たちの他に2社が一緒になって、3団体と北九州市で一緒に動いてる事業です。
復職のためにメイク、洋服、ITスキルまでサポート
甲木:リステップ・プログラムという事業は、北九州市内の子育て中のお母さんが参加している事業なんですよね?
髙木:そうですね。そこに関しては私たちキッズチャムに1.2万人のフォロワーがいますので、ママを集めるというところで、私たちが宣伝をさせて頂いて、「こんなママたち募集します」というふうに広告を出させてもらって、そこで集まったママたちが参加している感じです。
甲木:なるほど。でも、ミートアップイベントに至るまで、例えば復職したいと思ってるママたちが、面接までの過程もありますが、いきなり「マッチングします」という訳ではないですよね?
髙木:そうですね。佐々木とかもそうなんですけど、赤ちゃんが生まれてすぐは、自分より赤ちゃんが一番になるので、お洋服とか美容室に行く時間がなかったりとか、お化粧も1年しなかったら忘れてしまうということがあるので、まずメイクセミナーとか、自分がお仕事に行く時に着て行くお洋服、例えば「こんなお洋服、似合うんじゃない?」という、ちょっとラフな感じで、仕事モードにママの気持ちを切り替えるようなセミナーから始まり、今の時代に即したSNS講座があり、最後には企業さんとの名刺交換をするときの名刺交換の練習など、がっつりお仕事向けのセミナーまで全5回ありまして、最後のミートアップに向けて準備をしていくという感じです。
甲木:なるほど。確かに子育て中はノーメイクだし、美容院に行く時間もなくて、髪の毛を結んでるみたいな感じですよね。なかなか良い事業ですね。ここでママたちは準備万端だったとしても、マッチングでママたちを採用したいという企業がこないと、成立しない話なんですけど、その企業というのは、何社も参加されているんですか?
髙木:企業さんの担当は、市役所の方がしてくれています。でも、寄り添ってるのは私たちなので、ママ3人に対して1人コンシェルジュが付いているんです。現在、ママたちが20名いるので、コンシェルジュが8人ぐらいおります。
甲木:伴走型なんですね。
髙木:そうなんですよ、伴走支援してるので、例えばお仕事を探している方が、「こういう所で働きたいんだよね」というのを聞き出しながら、できるだけそれにあった企業を集められるように北九州市とダブルで私たちは動いています。
子育ての大変な状況を少しでも理解できる企業と、ママをマッチングさせる
甲木:企業側として一度、家庭に入った主婦の才能を呼び込みたいというニーズはあるんでしょうか?
髙木:意外にあると感じますね。面接の時に子どもがいるというだけで、嫌な顔されたりとか、子どもが病気したら預ける所があるか聞かれたり、そういうところを理解してくれる会社を募集しています。子育てママだからといって甘えるというのではなく、もちろん仕事もちゃんとしますし、もし休んだとしても次の日頑張りますという、やる気のある方だったら大丈夫ですよ、と言って下さる企業は意外にありますね。
甲木:お二人を見ていて、いいなあと思ったのは、子育てをしながらお仕事を2人で始めて、とても楽しそうにやっていて、先週もお話ありましたけど、お子さんからもママ素敵って思ってもらえてると言う、そういう楽しみをこのサイトを通じて、子育て中の人に広まっていってほしいですね。
髙木:ママも1人の女性としての人生を歩んでほしいという気持ちがあって、もちろん子どもとの人生、子どものママという人生も必要ですけど、子どもがいつか独立して、ちょっと遠くに行ってしまうこともあるかもしれない。そうなった時に自分の人生って何だったんだろうって思わないように、楽しいこと見つけて、やりたいことはどんどんやっていけばいいんじゃないかなと思います。
井上:まさに世の中が抱えてる問題課題の最先端で、コツコツとなさっていて、そこに解決の糸口が見えてきてるような気がして、非常に可能性があると思うし、もっとこういうことが広がるといいなと思いました。
甲木:どんな形でも、どんな立場でも、社会課題の解決というのはできるんだと、多くのリスナーの方にも、勇気を与えてくれたお話だと思いました。ありがとうございました。紹介してくれた田中彩さんにも感謝したいですね。先週、今週の2回に渡り、北九州子育て応援サイト「キッズチャム」を運営している代表の髙木美奈さん、そして佐々木遥香さんにお話を伺いました。ありがとうございました。
井上:ありがとうございました。
髙木・佐々木:ありがとうございました。
〇ゲスト:髙木美奈さん・佐々木遥香さん(子育て情報サイト キッズチャム)
〇出演:甲木正子(西日本新聞社北九州本社)、井上圭司(同)
(西日本新聞北九州本社)