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小倉に住んでいるからこそできることを 小倉昭和館でZINEイベントも企画/岡崎デザイン・岡崎友則さん

(アイキャッチ画像:岡崎友則さん)

西日本新聞社北九州本社が制作するラジオ番組「ファンファン北九州」。地元新聞社ならではのディープな情報&北九州の魅力を紹介しています。ラジオを聞き逃した人のために、放送された番組の内容を『北九州ノコト』で振り返ります。今回のゲストは、岡崎デザインの岡崎友則さんです。

小学生の時は「看板屋」がいいなと思っていた

甲木:おはようございます。西日本新聞社 ナビゲーターの甲木正子です。

横山:同じく、西日本新聞社 横山智徳です。

甲木:今週は先週に引き続き、北九州市在住のグラフィックデザイナー岡崎友則さんをお迎えして、お話を伺います。岡崎さん、今日もよろしくお願いします。

横山:よろしくお願いします。

岡崎:よろしくお願いします。

甲木:先週は、岡崎さんがデザインした旦過市場のTシャツの話から旦過市場チャリティーなどの話をお聞きしました。本日は本業のグラフィックデザイナーというお仕事をお聞きしたいのですが、やはり小さい頃から絵はお上手だったんですか?

岡崎:そうですね。小さい頃からずっと大好きでした。幼稚園から描いてたような気がします。上手いかどうかはちょっと分からないんですけど…(笑)

横山:きっと、上手いですよね。

甲木:そうですよ、プロになっていますから。でも好きなことが仕事になるっていいですね。

岡崎:そうでうね。昔、周りに看板屋さんがあったり、手書きの文字を書くような人がいたりとか、まだ僕が小さいときは、映画館の前にある看板もぎりぎり手書きでした。

横山:かっこいい高倉健みたいな。

岡崎:そうです。その看板も手書きでやってるというのを母親から聞いて、何ていう職業なんだろうなと思い、小学校の時は看板屋とかいいなって思っていたんです。「デザイン」という仕事があるのを知って、そこからなんとなくデザインの学校に行きたいと思いました。高校生の後半ぐらいから、美大受験用の学校みたいなところへ行って、デッサンとかを練習していました。

甲木:そうなんですね。ちゃんとデッサンのレッスンを受けたんですね。それから進学されたということですか?

岡崎:はい。進学はしましたが、中途半端な気持ちで入学して現実を見るみたいな感じでした。短大ということもあり授業は詰め込みでしたし、途中でいろんな事情が重なり、その学校を辞めることになりました。そこからガソリンスタンドでずっとバイトしてました。

甲木:そうなんですね。

岡崎:やることを見失った感じでしたね。

デザインに戻ってきたきっかけは、マッキントッシュのパソコン

甲木:どのタイミングで、デザインに戻ってこられたんですか?

岡崎:マッキントッシュの5色ぐらいの透明のパソコンが出た頃、そのパソコンを見て「やっぱりデザインしたかったな」と思い、パソコンを買うためにバイトしようと考えたのが、20代前半の頃でした。そこから就職活動をして、採用してもらえる会社だったらどこでもいいと思い、募集してないところでも北九州市内の企業さんに、手紙を送ったりして。1社採用してくれる会社があり、そこに入社をしました。

甲木:それは、デザイン系の会社だったんですか?

岡崎:「写植会社」といって、文字だけを組んでいくような会社だったんですけど、ホームセンターのナフコさんのチラシや、スーパーの新聞チラシをパソコンで作る部門というので採用されました。

甲木:写植と言っても、鉛の活字を置くわけではなく、パソコンで写植なんですね。

岡崎:そうなんです。

甲木:そこから今のようなお仕事ができるようになるまでには、どんな変遷があったんでしょうか?

岡崎:その会社に入社した時から、すでに夜中までやる仕事はすごく嫌で、ずっとこの状態で働くことは無理だと思っていたんです。その時から将来独立しようかと思い、すでに独立を考えていた感じでしたね。次の会社は、どちらかというとデザインをたくさんさせてくれるような感じの会社でした。パソコンがある程度使えるようになっていたので、半分営業で半分自分のスキルを伝えるような、ディレクションという感じで仕事をして、(その後に)独立しました。

甲木:では、前職の会社で経験したことが無駄にならなかったということですね。

岡崎:そうなんです。

甲木:その他にも「わっしょい百万夏祭り」や「いのちのたび博物館」など、地元密着のお仕事をたくさんしていらっしゃいますけど、岡崎さんぐらいになると、上京して仕事をしたいと考えたことはなかったんでしょうか?

岡崎:そういう野望をまだ持ってますね。実は上京したかったんですけど、いろいろあり行けなくて、ずっとそれがくすぶってる感じなんです。でも今となっては小倉を中心に活動していると、東京の最先端の仕事は合わないんじゃないかと思っています。小倉に住んでいるからこそできることがありますし、上京している人からすると「小倉がいいよ」って言ってくれるので、果たして上京していいのかと最近思いますね。

甲木:地元の人間からすると行ってほしくない気持ちもありますし、東京で活躍して欲しいのは山々ですけど、上京しなくても小倉にいながら向こうの仕事を受けることはできるんですよね。

岡崎:はい、そういうこともできます。コロナになってから、リモートで打ち合わせもできますし、今、東京のお仕事も少ししていまして、リモートで打ち合わせすれば済むということも結構あるので、東京に全部移転することは全然考えていないです。

昭和館でデザイナーが繋がるイベントを

甲木:今後手掛けてみたいこと、チャレンジしたいことはありますか?

岡崎:昭和館さんが復興した後、いろんな方がここで講演するとか、音楽イベントするとかあると思いますけど、今までデザイナーの繋がりみたいなことは、なかなか発信できなくて、チャリティーみたいな時に集まる感じでした。せっかくだったら今まで昭和館さんがやっていないようなことはないかなと思い、「ZINE(ジン)」という同人誌みたいなものをクリエイターさん達が自分の好きなコンセプトで制作し、どんな形でも良いのでそれを販売します。それをきっかけに初めて昭和館に来る人もいると思いますし、いろんな企業さんに案内を送って、企業さんがもし来てくれたらクリエイターさんと繋がり、お仕事になるのではないかということで、昭和館さんのロビーのフリースペースのところで、そういうイベントをしようと思っています。

甲木:そうなんですね。それはおもしろいですね。ありがとうございます。

横山:今日は、今年最後の放送ですね。

甲木:そうなんですよ。放送されるのは、(2023年)12月28日です。

横山:「旦過市場が一番賑わってるな」と思いながら話を聞いております。

岡崎:そうですねー。

甲木:今日の横山さん、冴えてます。

横山:普段は無口なんですど。

岡崎:そうなんですか。

甲木:ということで皆様、1年間どうもありがとうございました。そして先週、今週とゲストにお越しくださいました。グラフィックデザイナーの岡崎友則さん、どうもありがとうございました。

横山:ありがとうございました。

岡崎:ありがとうございました。

 

〇ゲスト:岡崎友則さん(北九州市在住 グラフィックデザイナー)
〇出演:甲木正子、横山智徳(西日本新聞社北九州本社)

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