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実家は若松で会社経営 引退後は伝統ある地場企業で修行中 元ラグビー選手/福山組・中野裕太さん

(アイキャッチ画像:元ラグビー選手・中野裕太さん)

西日本新聞社北九州本社が制作するラジオ番組「ファンファン北九州」。地元新聞社ならではのディープな情報&北九州の魅力を紹介しています。ラジオを聞き逃した人のために、放送された番組の内容を『北九州ノコト』で振り返ります。元実業団のラグビー選手で、現在は八幡西区の建設会社、福山組に所属する中野裕太さんです。

セカンドワークに福山組を選んだ理由

甲木:おはようございます。西日本新聞社 ナビゲーターの甲木正子です。

横山:同じく、西日本新聞社 横山智紀です。

甲木:横山さん、先週はラグビーの話、凄かったですね。

横山:立派な方ですよね。

甲木:やはり、プロスポーツ選手の方はすごいですね。普通の会社員の3倍か5倍ぐらい濃い人生ですし、メンタル強いですよね。

横山:中野さんは弱いって言ってたけど、全然そんなことないですよね。

甲木:ところで、先週の収録はものすごくお話が盛り上がって、普段の収録の倍ぐらいお話し頂いているので、ぜひラジオだけではなくて、ポッドキャストで長いバージョンを皆さんに聞いて頂きたいと思います。では今週も先週に引き続き、元プロラグビー選手で現在は八幡西区の建設会社、福山組にお勤めの中野裕太さんをお招きしてお話を伺います。中野さん、今日もよろしくお願いします。

横山:よろしくお願いします。

中野:よろしくお願いします。

甲木:先週は中野さんがラグビーを始めたきっかけとか、実業団での濃いお話とか、弟さん将伍さんのお話などをお聞きしました。今日は現在、会社員としてのお仕事はどんなことをなさっているかとか、今後地元で取り組みたいことなどについてお話を伺いたいと思っています。まず中野さんが去年の春、地元に戻ってこられて、福山組にお勤めされていますが、今どんなお仕事をしているのでしょうか?

中野:今は、名刺の肩書では営業となっていますが、もともと実家が若松で会社を経営しております。父親が社長なんですけども、プロを引退するときに「お前はラグビーしかしてこなかった。それで会社のことを何もわかってないから、すぐうちには雇わない。どっか行って来い」と言われたんですよ。しかし父親はどこも紹介することもなく、自分で自分の会社を将来どうしたいか考えて、自分で働くところを探してどうにかしろと言われました。そんなこと言われても働いた事もないと思いながら(笑)、僕が頼るといえばラグビー関係者か、地元の東筑の先輩か、早稲田の先輩かというところで、いろんな方にお会いして行く中で東京にあります、株式会社ラックの西本社長にお会いしました。

甲木:この方も東筑の先輩ですね。以前この番組にも出演して頂いた雑賀監督の同級生です。

中野:西本社長もラグビー部ですし、雑賀監督もラグビー部でした。それで東京の西本社長にお会いしに行ったら、今度、北九州で東筑の総会が6月にあるということで、「いろんな人を紹介してあげるから」と言われ、その時に初めて福山社長にお会いしました。

甲木:あの時が初めてだったんですか?

中野:甲木さんとも初めてお会いしました。

甲木:そうでしたね。

中野:どこで仕事をするかということですが、僕なりに考えていたことは地場の伝統のある会社でお世話になりたいと。それには理由がありまして、僕の父親の会社もあと数年で百年になります。父親が「うちは古い電話屋さんなので、昔からの付き合いでどうにかなってきた」ということを言っていました。福山組ももう106年目ですごく伝統のある会社なんです。福山社長にお世話になりたいと思い父親に言ったら、紹介は一切しないと言っていたものの、“日本青年会議所(JC)”や“ひびしんニューリーダー会”という会があり父親と福山社長はそこの先輩後輩なんです。福山社長が先輩で、父親が後輩です。それで挨拶に行くということになりまして、父親と2人で福山組にご挨拶にいきました。

福山社長からは「一年だけだったら、うちで面倒を見てあげる」ということで、今一年間お世話になっています。肩書きは営業ですけど、ずっと社長に付いていろんなところに行っています。銀行の打ち合わせから、会社の役員の打ち合わせからいろんな話し合いに出させて頂いたり、夜もいろんな建設業協会の集まりだとか、地元の黒崎の集まりだとか一緒に連れて行って下さってます。いろんな方にご挨拶させて頂いて「中小企業の社長とはこういう働き方をしてるんだよ」ということを全部教えて下さっている感じです。

横山:ありがたいですねー。

中野:本当にありがたいです。これ以上ないっていう感じですね。

サラリーマン生活で苦労したことは?

甲木:実業団で、プロの選手としてやっていた時と全く違うお仕事だと思いますけど、社長について回るのも、サラリーマン生活というのが無かったわけだから、ほとんど分からなかったんじゃないかと思うんです。失敗談とか戸惑ったことはありますか?

中野:そうですね。最初、専門用語は全然分かりませんでしたし、銀行の打ち合わせの時に銀行の専門用語も分かりませんでした。分からない言葉はメモしておいて、携帯で調べていました。常務も今は打ち合わせなどで普通にやり取りしていますが、「最初は自分も全然言ってることが分からなかった」というような話を聞いた時に、最初は自分と同じだったんだと思い、若干安心しました(笑)

甲木:そうなんですね。現役引退されても、こうやってラグビーと繋がってらっしゃいますが、地元でこれから先ラグビーのために何かしたいと思ってらっしゃることはありますか?

中野:そうですね。よく地元のクラブチームとかお誘い頂くんですが、もう身体的にも精神的にも限界なのと、いろんな方がお声掛けして下さるんですけども、どこかのチームに絞るということができないので、全部お断りさせて頂いています。その代わり指導や協会での運営の方で、ラグビーに恩返しできたらと考えています。

人との繋がりやラグビーから生まれた言葉がラグビーの魅力

甲木:最後になりますけれども、中野さんの人生にとってラグビーと何でしょうか?

中野:難しいですね。でも間違いなく僕はラグビーが大好きですし、ラグビーでできた仲間や、ラグビーの繋がりってすごいと思うんです。他のスポーツとはちょっと違う独特な感じがあって、街中で飲んでいてラグビーやってたというだけで、すごく濃い繋がりになったり、知り合いにラグビー関係者がいると聞いたらすぐ繋がったりですね、そういうのもラグビーの素晴らしいところだなと思います。あとは生身のコンタクトスポーツなので、いろいろ勉強になる事が沢山あると思います。“One for all、all for one”という言葉が生まれたり、“ノーサイド精神”という言葉があったり、ラグビーの文化から生まれた言葉というのが、今ラグビーが注目され、いろんなところで使われて出しています。そういうところがまたラグビーの魅力で良いスポーツかなと思います。ラグビーやっていて良かったと思います。

甲木:お子さんにもさせたいと思いますか?

中野:してくれたら嬉しいですけど、強制はしないですね。

甲木:家でボールは転がしているんですか?

中野:転がしてはいないですけど、家にはあります(笑)

甲木:そうなんですね。ありがとうございます。先週、今週と2回に渡って元プロラグビー選手で、今は八幡西区の福山組で働いておられる中野裕太さんにお話を伺いました。中野さん、ありがとうございました。

横山:ありがとうございました。

中野:ありがとうございました。

 

〇ゲスト:中野裕太さん(元プロラグビー選手 株式会社 福山組)
〇出演:甲木正子、横山智徳(西日本新聞社北九州本社)

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