【北九州マンホール図鑑・若松編】下水道発祥の地には6種類のデザイン

若松に設置されたマンホール6種類

若松区中心部の中川通り周辺の歩道を歩いていると、若松区の特色を活かした6種類のデザインマンホールを見つけることができます。このデザインマンホールは、平成30年度の北九州市下水道100周年を記念して、北九州市の下水道発祥の地である若松区に、2018年に設置されたものです。

上の写真は中川通りを写したものですが、目指すデザインマンホールは、写真左側の歩道に5つ、右側の歩道に1つあります。写真左側のマンホールから順に紹介します。

◆「クロス乾杯で世界記録に挑戦」
写真左側の歩道の一番手前にあるのが、「クロス乾杯で世界記録に挑戦」デザインのマンホール。若戸大橋と若戸トンネルの無料化へのカウントダウンイベントとして、若松区本町・中川通りで行われた「熱い絆のクロス乾杯で世界記録」。クロス乾杯2032組(4064人)で世界記録を更新したのは、2017年7月のことでした。

◆「高塔山」
写真左側の歩道を歩き進めると、2つ目に見つけられるのが「高塔山」デザインのマンホール。県内でも有数のアジサイ観賞スポットとして知られる高塔山(標高124m)のマンホールに描かれているのは、やっぱりアジサイ。山頂に整備された「高塔山公園」は、初夏になると約7万株のアジサイを目当てに訪れる多くの観光客でにぎわいます。

◆「筑前若松五平太ばやし」
「高塔山」のマンホールから少し進んだ先に現れるのが、若松区の郷土芸能「筑前若松五平太ばやし」をデザインしたマンホール。かつて石炭を運ぶ「五平太船(川ひらた)」の船頭たちが仕事の合間に舟縁を叩きながら流行りの唄や民謡を口ずさんだのが「五平太ばやし」の始まりと言われています。1954(昭和29)年、舟縁を叩いていたリズムに火野葦平が詩をつけ、若松の郷土芸能として今では多くの人に親しまれています。

◆「くきのうみ花火の祭典」
ホテルルートインの前の歩道では、「くきのうみ花火の祭典」がデザインされたマンホールを発見。若戸大橋に仕掛ける名物花火「ナイアガラの滝」をはじめ、打上花火や仕掛花火など計4000発の花火が彩る洞海湾の夏の夜の様子が描かれています。

◆「九州JAZZ発祥の地」
「くきのうみ花火の祭典」デザインのマンホールを通り過ぎると、5つ目のマンホールを発見。「九州JAZZ発祥の地 若松」をイメージしたデザインマンホールには、サックスを吹く若松区マスコットキャラクター「わかっぱ」などが描かれています。このマンホールを見つけた後は、ラスト1つのマンホールを目指し、横断歩道を渡って中川通りを戻ります。

◆「旧古河鉱業若松ビル」
最後となる6つ目のマンホールがあるのは、「中川通ポンプ場」の前。マンホールに描かれているのは、1919(大正8)年の建築といわれる「旧古河鉱業若松ビル」です。大正期の近代建築が残る「若松南海岸通り」に面する2階建て煉瓦造の建物は、「交流・文化・観光」の拠点施設として市民も多く利用しています。

通りをグルっと歩くだけで、6つものデザインマンホールを一気に見ることができる若松・中川通り。外出しやすい気候になってくるこれからの時季に、足元をちょっと気にしながら、街歩きを楽しんでみるのもいいかもしれません。

※2021年5月8日現在の情報です

(北九州ノコト編集部)

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