「到津の森公園」観覧車 2021年春に復活!

(画像提供:到津の森公園)

「到津(いとうづ)の森公園」(小倉北区)の観覧車が改修工事され、来春以降に運行が再開されることが決まりました。

北九州市は13日、到津の森公園の観覧車を改修工事するプロジェクトについて市議会で報告しました。今年7月以降に作業を始め、来年4月以降の再稼働を目指す計画です。

「観覧車」改修工事が今夏、始まります

観覧車は到津の森公園の前身の「到津遊園」の時代、1988年に設置されてから30年以上が経過し、老朽化を点検するため2017年1月から運休していました。公園の管理を行う「公益財団法人北九州市どうぶつ公園協会」広報担当の平野尚子(ひらの・しょうこ)さんによると、観覧車の改修工事に関して、昨年から具体的な検討に入っていたそうです。

当初の市の調査では、改修費用は1億2000万円と試算され、多額の費用のために一度は解体撤去とする案も検討されましたが、どうぶつ公園協会は民間企業と協力し、復活させる仕組みを考えました。どうぶつ公園協会は、当初の試算より大幅減となる4600万円で改修工事ができると算出し、費用は民間事業者と折半で負担する予定です。どうぶつ公園協会はゴンドラ等の改修、民間事業者は駆動部等の改修を担当し、従来通り共同で管理運営を行い、利用料金で費用を賄う計画です。

観覧車の復活を待つ多くの市民

観覧車は年間の利用者が3万人以上という県内でも有数の人気施設で、来年の再開が待ち遠しいところ。長らく到津の森公園の“顔”としてファンに愛されてきました。これまでに観覧車の再開を希望する声が、来園者からだけでなく、電話やメールでも寄せられていたそうで、中には親子3代の観覧車ファンのご家族もいるそうです。

到津の森公園は市民が支える市民の公園

到津の森公園の前身は西日本鉄道が運営していた「到津遊園」で、1932年に開園し2000年に閉園しました。その後、市民26万人による営業再開の要望を受けて、02年に市の所管となり、再出発をした経緯があります。

到津の森公園の基本理念は「市民と自然を結ぶ『窓口』となる公園をめざす」。地域に密着した自然環境教育施設として、地域と共に生きる施設として、その役割を変化させてきたそうです。今、公園の運営は多くの市民や地元企業の支援によって支えられています。年間の動物たちのえさ代2000万円の約9割はサポーターの寄付によるものです。

感染症対策を整え5月18日、再開

到津の森公園はコロナ感染症対策のために休園していましたが、感染防止対策を整えて18日に再開しました。動物への対策、人と動物間の対策、来場者の密集対策などを講じており、入場エリアの制限措置などがとられる見込みですが、屋外の動物たちは見ることができるそうです。5月中に予定していた屋内展示とイベントは、全て中止が決定しています。

到津の森公園には、約100種500の動物たちが暮らしているそうです。
1カ月以上ぶりの再開です。スタッフや動物たちに会いに出かけたいものですね。

(画像提供:到津の森公園)


(北九州ノコト編集部)
※5月14日に電話・メールにて取材を行いました。

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