北九州市民は映画を観ない? 年間支出金額は『全国平均の約半分』
昨年来の新型コロナウイルス禍で利用者が急増したNetflixやAmazonPrimeといった動画配信サービス。一方で、映画や演劇といったエンターテインメント業界は、通常営業ができず厳しい状況が続きました。
ようやく第5波も収まり、今年の秋以降は映画館・劇場にも人が戻りつつあります。「いつでも観られる動画配信サービスもいいけれど、映画はやっぱり映画館の大スクリーンで!」という人も多いのではないでしょうか。
そんな映画・演劇ですが、実は支出金額の観点で見ると地域差があります。北九州市の年間支出金額は「全国平均の約半分」となっています。
「映画・演劇等入場料」の全国平均は5327円
総務省が毎月調査・発表している「家計調査」を基にした「品目別都道府県庁所在市及び政令指定都市ランキング(2018〜2020年)」によると、「映画・演劇等入場料」の全国平均は5327円です。一般的な映画料金で大人1800円と考えれば、年間に3本ほど鑑賞したほどの金額です。
ランキング1位は東京都区部の9835円。次いで、川崎市(8496円)、さいたま市(8056円)、横浜市(7233円)と首都圏の主要都市が続きます。首都圏の場合、各路線の主要駅周辺にはかなりの確率で映画館があるため、これらの都市がランキング上位を独占するのは納得ですね。
九州からは福岡市(6923円)が6位にランクインしています。
全国平均 5,327
1位 東京都区部 9,835
2位 川崎市 8,496
3位 さいたま市 8,056
4位 横浜市 7,233
5位 神戸市 7,022
6位 福岡市 6,923
7位 大阪市 6,389
8位 長野市 6,305
9位 奈良市 6,274
10位 静岡市 6,129
北九州市は49位 福岡市と約4000円差
北九州市の「映画・演劇等入場料」は2917円で、52市・区部中49位でした。映画の大人料金でいえば1〜2本、演劇などであれば1回観に行くかどうか、くらいでしょうか。
48位 福井市 2,987
49位 北九州市 2,917
50位 那覇市 2,837
51位 宮崎市 2,378
52位 青森市 2,261
全国平均(5327円)と比べると約半分、お隣の福岡市(6923円)とはさらに差が広がります。かつて地元で名を馳せた大手企業の福利厚生が充実していたため、「演劇はただで観るもの」との慣習が根強いとの話もありますが、明確な要因は分かりません。
年末年始は話題作も豊富ですし、小倉にはシネコンのほか昔ながらの2本立て上映をする名画座「小倉昭和館」もあります。連休中、テレビに飽きたら映画館に足を運んでみるのもいいかもしれません。
※出典:総務省「家計調査」より「品目別都道府県庁所在市及び政令指定都市ランキング(2018〜2020年)」
※2021年12月30日現在の情報です
(北九州ノコト編集部)