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「大學堂」が旦過市場から門司港「岩田家住宅」へ移転 ガレージセールやクラファンも

(アイキャッチ画像:「岩田家住宅」)

8月に発生した旦過市場の火災で延焼を免れたものの最終的には取り壊しとなってしまった「大學堂」が、北九州市の有形文化財に指定されている「岩田家住宅」(門司区東本町2-6-24)に移転し、再出発することになりました。

11月3日には岩田家住宅で、『新』大學堂の再興式典が行われる予定です。

11月3日にガレージセール&再興式典

ぎりぎり延焼を免れた大學堂を1日でも早く再開するべく、学生たちは消火活動で汚れてしまった部屋の中を掃除し、すぐに再開できるように準備をしていましたが、被災した隣家を切り離す際の建物の強度が問題になりました。

解体が取り沙汰される中で、なんとか補強して大學堂を残せないかと、市場の人や家主と話し合いを重ねた結果、解体はいったん保留に。

ところがさらに瓦礫撤去作業が進む中で、解体業者から強度に不安があるため、このまま一緒に解体したいという連絡が入り、「大學堂の建物を残したい」という一同の願いは完全に絶たれてしまいました。

大學堂解体の報を受け、「岩田家住宅」の所有者が協力を申し出たことから、門司港への移転が決定したとのこと。

「いま学生の1人が岩田家住宅の建物の歴史について卒業論文を書いています。こんな素晴らしい建物で大學堂が再開できるとは身に余る光栄です」と大學堂運営メンバー。今後は月に1回程度のペースでイベントを行っていく予定だと言います。

11月3日午前11時からはガレージセールを行い、大學堂で残った食器なども販売し、再建の費用に充てるとのこと。また、ガレージセール後の午後3時から、岩田さんと学生たちで一緒に看板を立て、店内を内覧する復興式典を行う予定だそうです。

再起動計画のための資金としてクラファンも実施中

また、大學堂ではクラウドファンディング「大學堂、再起動‼イベント開催&大學堂本の出版」も実施中。

大學堂がこれまでの14年間に積み重ねてきたことを振り返り、大學堂の灯を消さず、さらに先に進んでいくための再起動計画として2つの事業「大學堂跡地で『死と再生の祭り REINCARNATION_01』開催(2022年12月27日)」「大學堂誕生15周年に向けたフォトエッセイ『大學堂がくれた夢 —旦過市場でであった100人の声』出版(2023年7月7日)」を計画。クラファンで集まった資金は、これらの計画を実施するために使われるとのことです。

また、再起動計画を進めるために、リヤカーでイベント出店する「モバイル大學堂」もスタート。声がかかれば、随時出かけていくとのことです。

「大學堂」とは

2008年7月に、北九州市立大学と旦過市場の共同事業として誕生した「大學堂」。北九州市立大学の九州フィールドワーク研究会(野研)の学生たちが中心となって運営し、『街の縁台』として学生たちを中心に演劇・音楽・絵画などさまざまな文化を発信してきました。特にオリジナル「大學丼」は、旦過市場の食材をのせて楽しめると、旦過市場を訪れた観光客に好評でした。

※2022年11月2日現在の情報です

(北九州ノコト編集部)

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