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「北九州イスラム文化センター」長い時間を費やし、ついに誕生【北九州市若松区】

(アイキャッチ画像:施設内の様子)

若松区に2022年3月26日に開設された「北九州イスラム文化センター(KICC)」。

ここは、イスラム教徒の人たち(ムスリム)が集まる場所となっています。

礼拝や勉強会、イスラム教の行事、パーティーなども

通常は毎週金曜日の礼拝(主に男性中心)、クルアーン(コーラン)の勉強会、月に1度の清掃日が行われるほか、イスラム教の行事、また、食べ物を持ち寄ったり、みんなで料理したりしてのパーティーなども行われています。

上に書いてあるアラビア習字は、筆者の友人(ムスリム)が書いたもので、左が『アッラー』、右が『ムハンマド』、真ん中が『本当に礼拝には、信者に対し定められた時刻の掟がある』の日本語訳になります。

オープンが待ち望まれていた、北九州周辺のイスラム教徒の集会所

今まで、北九州市と近郊在住のイスラム教徒の人々は、集まる場所がなかなかなく、ラマダン(断食)明けの食事会は、ジャイカフェや留学生会館などで行われていました。

数年前から、北九州市在住のイスラム教徒(ムスリム)の人々は募金を集め、集会所を立ち上げようと活動。その間には、日本で未曾有の災害が起こり、その度に彼らは集まった募金を災害支援し、実際の設立に時間がかかりました。

しかし、日本でこのような施設を作るには周囲の理解も必要で、「なかなか場所が決まらない、決まっても契約寸前で破棄になったこともある」と聞きました。

「その後どうなっているのか」と心配していた筆者のもとにオープニングイベントの招待が届いたのは2022年春。「ぜひ来てください」とのメッセージが。

オープニングイベント当日は、本当にたくさんのムスリムの人や近隣の人々が集まっており、こんなに待ち焦がれていた場所なんだと痛感しました。

それなのに、集まった資金を日本人のために寄付してくれたのは本当にありがたいことです。

設立後も、月1の屋内外の清掃は欠かさず、地域の火の用心にも参加して地元の人々にも受け入れられています。

場所は若松区の史跡「紅影の池」の近く

実はこの施設、若松区の史跡の近くにあることに気づいたのは、筆者が何度もお邪魔した後でした。

ここは、八幡西区の地名「皇后ヶ崎」の由来にもなった、神功皇后ゆかりの地「紅影の池」。日本の宗教である神道と世界三大宗教のひとつ、イスラム教が、こんなところでご縁があったようです。

気づいた時は驚きました。神道の天皇家関連の史跡の近くにイスラム教関連の施設ができたのは、偶然ではないような気がします。

■所在地/北九州市若松区東二島2-17-3

※2023年3月26日現在の情報です

(ライター・Hanako Sakura)

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