【北九州の仕事】働く皆さんが「やりたい」ことを実現させてあげたい/グランドアムール
特集「北九州の仕事」は、北九州市内の企業に、仕事内容や働く人の想い、職場環境などについて聞き、北九州市で働きたいと考えている人にどういった職場で働きたいか、ヒントを探してもらうためのシリーズです。今回は、北九州市内で3店舗を展開するベーカリー「グランドアムール」を運営する株式会社岩本商事 常務取締役の岩本大志さんに話を聞きました。
みんなの生活になくてはならないお店になることを目指して
ーグランドアムールのこだわりについて教えてください
パンを食べる機会は増えてきましたが、「今日はシチューだからフランスパン、今日はグラタンだからカンパーニュにしよう」など、まず料理ありき、次にパンという感じで、何となくパンが生活の中にあるという人がまだまだ多いのではないでしょうか。
グランドアムールでは、その逆を目指していて、「今日はこのパンがおいしそうだから、これに合う料理を作ろう」と、最初にパンと思ってもらえるように変えていきたいと考えています。「最初にパン」となることで、パンが人々の生活の一部となり、グランドアムールが皆さんの生活になくてはならないお店となることを目指しています。
だからこそ、グランドアムールのパンを毎日食べてもらえるよう、国産の原材料にこだわり、手に届きやすい価格で提供しています。毎日行きたくなるような親しみある接客を心掛け、地域に愛され親しまれるお店でありたいと考えています。
ー現在の従業員数と仕事内容について
現在は3店舗合わせて正社員15人、アルバイト20人ほどが在籍しています。仕事内容は主にパンの製造・陳列や調理、スタッフ管理を社員が、接客をアルバイトが担当しています。
必ずしも経験が必要というわけではなく、「パンが好き」「接客が好き」という気持ちを持っている人であれば大丈夫。社員でもパンを作ったことがないところからスタートした人もいますし、調理製菓系の専門学校に通っていた学生がアルバイトからそのまま社員になったケースもあります。
ー職場環境について聞かせてください
1店舗あたりの従業員数は少人数なので、アットホームな雰囲気の職場です。忙しい時期は他の店舗へ応援に行ったり、応援に来てもらったりと店舗同士でスタッフの行き来もありますが、普段とは違う店舗でもうまくやってくれていますね。
アルバイトは主婦や学生の割合が多いのですが、働き始めると長く働いてくれる人がほとんど。毎年、数人は留学生のアルバイトスタッフもいます。大学のあるサークルのメンバーが代々アルバイトとして働いてくれているので、後輩にも紹介しやすい働きやすい環境だと思ってもらえているのかなと嬉しく感じています。
従業員やお客様からのアイデア・要望を商品化に生かす
ー150種類ほど豊富な種類のパンが揃っていますが、商品開発などはどうやっていますか?
新メニューのアイデア出しは、社員、アルバイト問わず、みんなでやっています。季節ごとに1人1品考えるなど、意見を出し合って新商品を考えていくのですが、パンが好きな人が集まっているからか、みんな楽しそうに考えてくれるので面白いアイデアがたくさん出てくるんですよ。自分が出したアイデアが商品化されるということも、本人たちにとってやりがいと感じてくれているようです。
また、お客様から「こんなパンはないの?」と要望をいただいたら、できるだけ応えたいと考えているので、お客様のリクエストから誕生した商品もたくさんあります。例えば食パンだけでも15種類以上あるんですが、「甘めがいい」「もっちりがいい」「ふわふわがいい」といったお客様のリクエストに応える形で作っていったら、気付けばこれだけの数になっていました。好みは人それぞれ違うので、自分の好みに合うものを見つけていただけると嬉しいですね。
最近好評をいただいている新商品の「一升パン」も、お客様の「こういったものができないか」という声がきっかけで開発したものです。子どもの名前やお店のロゴなど、オリジナルのパンをオーダーできるので、お祝い事やサプライズに使いたいと注文が増えてきています。お客様からいただいたアイデアで面白そうだと思うものはこれからも積極的に取り入れていきたいですし、お客様に寄り添えるパン屋であり続けたいという気持ちは開店当時から変わっていないですね。
地元のために自分たちができることは積極的に取り組みたい
ーさまざまな活動に取り組んでいる印象ですが、どういったことをやっていますか?
門司・猿喰で栽培された米で作られた甘酒を使った商品を開発したり、最近では小倉名物の焼うどんとコラボしたパンを販売したりと、地元の活性化にも役立ちたいと考えています。さらに、ギラヴァンツ北九州を応援するメニューを展開したり、先日開催された「2021世界体操・新体操選手権北九州大会」では選手の食事用のパンを作ったりと、地元・北九州のために自分たちができることは積極的に取り組むようにしています。