北九州市がストラップ型「ヘルプマーク」を配布 見かけたら手助けを
(画像提供:ぱくたそ)
北九州市は5月7日、ストラップ型「ヘルプマーク」の申請の受付を開始しました。ヘルプマークが北九州市に導入されるのは今回が初となり、このストラップが使用されることで、市民の間で認知が拡大することが期待されています。
ヘルプマークとは?
ヘルプマークは東京都が作成したマークで、外見からはわからない障害がある方や配慮を必要とする方が、周囲の人からの援助を得やすくなるよう使われています。年々認知されるようになり、全国に利用が広がっています。
北九州市では、ヘルプマークをつけている人に対して「電車・バスの中で席を譲る」「駅や商業施設などで声をかける」「災害時は安全に避難するための支援をする」といった手助けをすることを呼びかけています。
配布の対象者
今回のストラップ型ヘルプマークを配布する対象者は、北九州市在住で、外見から分からなくても援助や配慮を必要としている方(聴覚障害、視覚障害、内部障害などを含む身体障害や知的障害、精神障害、発達障害、難病の方、妊娠初期の方や認知症の方など)となっています。
電子申請でOK
希望する方は、北九州市のホームページから電子申請するか、市のホームページ上に掲載された「ヘルプマーク申込書」に必要事項を記入して、FAXか郵送で申し込みます。障害者手帳、診断書等の提出は不要です。
配布数は1人につき1つで、当面の間は郵送での配布となる予定です。
市内での認知は不十分
ヘルプマークは市内ではまだ、十分には認知されていないようです。
交通事故による重度の内部障害を負った市内在住の女性(30代)は、「ヘルプマークには自分の連絡先をつけているので、自分の身になにか起きたときには、助けになると思います」としつつ、「以前、ヘルプマークをつけていても、まわりの人に助けてもらえないことがありました。これからは学校や公的機関でヘルプマークについてしっかり教えるようにして、どんな人が使っているのかを理解する人が増えてほしいです。年齢に関係なく、必要な方に使われることを願っています」と、市内での認知拡大に期待しました。
ヘルプマークをつけた人が、周りの人の目を気にすることなく優先席に座れるようになり、周りの人が自然に手を貸せるようになる日がくるとよいですね。
ヘルプマーク自作の注意点
東京都はヘルプマークが正しく使用されるようにガイドラインを発表しており、自作する方はガイドラインを参考に作成する必要があります。都のガイドライン自体を印刷してマークの部分をカードホルダーなどに入れて利用するのが一番簡単な方法です。
都の担当者によると、自作する場合に「赤地の部分に文字を入れてしまう」「ハートの形・色が異なっている」などのケースがあるそうで、気をつけてほしいと呼びかけています。
(北九州ノコト編集部)
※5月7〜8日、6月2日に電話・メールによる取材を行いました。