『ラーメン』と『寿司』がしっくり馴染む 小倉北区京町「四方平」
創業1937(昭和12)年の老舗で、小倉井筒屋の向かいに店を構える「四方平(よもへい)」。『寿司店』と呼べばいいのか、それとも『ラーメン店』と呼ぶべきか、表現に迷うところですが、ラーメンと寿司が楽しめるお店です。
創業当時は屋台で寿司を握っていたそう。しかし、戦後に米を手に入れるのが難しくなり、その代わりとしてラーメンを出し始めたのがきっかけで今のスタイルになったといいます。
ラーメン&細巻が一度に味わえる「ラーメンセット」が人気
特に人気の高いメニューが「ラーメンセット」(700円)。ラーメンと細巻1本がついているにも関わらず、価格はリーズナブル。さらに平日のランチ時(午前11時〜午後2時)には50円引きとなるので驚きです。
ラーメンセットの細巻は9種類の中から選べますが、今回は「鉄火巻」を選んで注文してみました。
ラーメンは鶏がらスープで、寿司との相性もよく仕上げられています。他の地域だとミスマッチに思えてしまうようなセットかもしれませんが、この組み合わせに違和感を感じなくなってしまっているあたりは地元民特有の感覚なのでしょうか。
まちに暮らす人々にとっての『大切な場所』
客層は幅広いのですが、老舗だけあって高齢の常連と思わしき人が多い印象です。
来店した客がカウンターに腰を下ろすと、「〇〇さん元気してた?腰の調子はどう?〇〇さんが心配していたよ」なんていう会話が大将と繰り広げられます。その様子を見ていると、古き良き時代のあの頃にタイムスリップしたかのような気分にしてくれます。
店と客が一緒に歳を重ね、昔話に花を咲かせる…。そんな風景はどこにでもあるようで、探してもなかなか見つけられないものです。一度なくなってしまうと元には戻らない、まちに暮らす人々にとって「四方平」が大切な場所になっているのがわかります。こういった店がこれからも末長く続いてくれると嬉しいですね。
■住所/北九州市小倉北区京町1-2-22
■営業時間/11:00~20:30
■定休日/第2・第3木曜
※2022年1月19日現在の情報です
(北九州ノコト編集部)