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工藤会跡地を活用したプロジェクトとは? 「希望のまち」を目指す

(画像提供:NPO法人抱樸)

NPO法人抱樸(ほうぼく、奥田知志理事長)は4月28日、暴力団工藤会本部の跡地を引き受けた民間企業から土地を買い取りました。同日、抱樸はこの跡地に社会福祉法人を設立し、全世代、すべての助けを必要としている人を対象とした「地域共生社会」の拠点として再生させる「希望のまちプロジェクト」を発表しました。

母体である抱樸は1988年から活動を開始し、行政・国との協働事業で実績をあげています。活動はホームレス支援から始まり、子ども・家族の支援、若者の就労支援、介護事業、障害福祉事業など現在では27の総合的事業を実施しています。

今回、土地を購入するために借り入れを行っており、この返済に充てるため現在ホームページで寄付を募っています。

画像提供:NPO法人抱樸

「地域共生社会モデル」を目指す

このプロジェクトでは、営利事業と公共事業の2つを立ち上げ、これを連携することで地域のニーズに応える「地域共生社会モデル」を作り出そうとしています。

営利事業では「社会福祉法人」を設立し、「第一種事業(救護施設)」として高齢者や障害者向けの福祉サービスを提供することで継続性のある事業運営を行う考えです。「社会福祉法人」の設立は、抱樸にとって初の試みとなります。

市の助成金を活動資金とする公共事業では、子ども、若者、困窮者などの支援活動を計画しています。

地域のすべての人の居場所をつくる

画像提供:NPO法人抱樸

奥田理事長は「地域に暮らす方々、子ども、若者、高齢者、生活困窮者、障がい者、生きづらさを抱えた人々が“その人らしく生きる”ための居場所と出番を用意すること、それが『希望のまちプロジェクト』です」と語ります。

希望のまちプロジェクトでは、今まで以上に”断らない相談”を推進することで地域を再生する考えです。北九州市と打ち合わせ、工藤会跡地の利用を申し出ました。すでに地元の自治会長や町内会長などの意見を聞いており、この事業への合意を得て作業を進めています。

3つの方針と5つの事業

抱樸は希望のまちをつくるための3つの方針を掲げました。

・テーマは希望のまち
孤立する人がいないことを目指し、誰もが「助けて」と言える、「お互い様」の街であり、「助けられた人が助ける人になれる街」を理想としています。 “全員参加型の地域”「ひとりも取り残されないまち」を目指します。

・市民参加型
抱樸は「検討会議」を開催し、地域のニーズを聞いた上で、年内にも「グランドプラン」を作成したい考えです。会議には地域住民代表、社会福祉協議会、行政、協力企業、社会福祉法人、NPO法人、市議会議員、有識者などが参加予定。

・「社会福祉法人抱樸」が事業化
「希望のまちプロジェクト」の実施は、これから設立される社会福祉法人抱樸が行う計画です。

この方針を基に、希望のまちプロジェクトでは(1)子ども家族まるごと支援、(2)みんなの居場所、(3)困窮者支援、(4)断らない相談、(5)ボランティアセンター・互助会の5つの事業を行う計画です。詳細はこれから開始する検討会議で議論されます。

プロジェクトの推進者たち

抱樸ではフルタイムで働く約70人のスタッフ、1500人のボランティアが27の事業を支えています。

希望のまちプロジェクトを担当する江田(こうだ)初穂さんは「事務所での仕事に加え、炊き出しなどの現場で支援を必要としている人に会うことで社会的な意義を実感しています。これから地域のニーズをヒアリングして、地域のためになる施設を作っていきます」と今後について話しました。

※活動の支援などの問い合わせは「抱樸」(電話093-653-0779)まで。
抱樸は認定NPO法人のため、寄付金は「所得税控除」の対象になります。個人の場合、確定申告を行うことにより所得税の還付を受けることができます。

(北九州ノコト編集部)
※5月29日に電話にて取材を行いました。

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