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「北九州平和資料館を引き継ぎたい」元ボランティアがクラファン挑戦中【北九州市若松区】

(アイキャッチ画像:閉館した「北九州平和資料館」の様子)

北九州市若松区にあり、今年8月25日に閉館した「北九州平和資料館」。戦時遺品などの展示物を手に取って見ることができる私設資料館でした。

「北九州平和資料館」をボランティアで支えてきた小松芳子さんが、「戦争を伝える場所を残さなくては」との思いで自分で資料室を開くことを決意。そのための資金を集めるべく、クラウドファンディングに挑戦中です。

閉館した「北九州平和資料館」の様子

戦争中の物や寄贈された遺品などを手に取って触れられる展示を引き継ぎたい

「北九州平和資料館」は、『戦争を忘れず、平和な社会を守ってほしい』という強い願いを持つ戦争・戦時体験者が中心になって開設した私設の資料館。

焼夷弾や手りゅう弾、軍服、鉄かぶと、リュックなど、戦争中の物や寄贈された遺品などを手に取って見ることができる状態で展示されていました。

閉館した「北九州平和資料館」の様子

これらの展示物に手で実際に触れることにより、見るだけでは気付かない発見があるといい、資料の修理や保存方法などを学びながら新たな資料室にも引き継いでいきたいとのこと。

また、『本物に触れる』ことに加え、戦場・戦時体験者の証言や写真を展示したり、映像で見られるようにしたりするほか、現在ある年表や書籍資料に加え、絵本や漫画を新たに置くなど、説明も含めて子どもたちにも分かりやすい展示を心がけたいと言います。

元々は小学校教員だった小松さんは、小学生の子どもをもつ教え子に声をかけ、2022年3月から7月まで「平和のための親子学習会」も実施してきました。憲法記念日前には憲法の学習、沖縄慰霊の日の前には沖縄の学習というように、内容は多岐にわたったそうです。さらに、「『平和学習』をしたいんだけれどどうやっていいか分からない」という若い先生の声を聞き、何か役に立てればと「学校の先生向けの学習会」も実施したとのこと。こういった「平和のための学習会」も続けていきたいといいます。

新しい資料室(学習室)のリフォームは既に始まっており、来年6月頃のオープンを目指しているそう。

クラファンの目標金額は400万円。土地購入費(一部)や車椅子が通れる施設整備費、防犯カメラ設置費などに使用されるとのことです。

※2022年9月15日現在の情報です

(北九州ノコト編集部)

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