【追悼・松本零士さん】北九州市ゆかりの漫画家 関連スポットを巡り偉業を振り返る
2月13日に死去した漫画家の松本零士さん。少年時代を過ごした北九州市では、街のいたるところで松本さんの生み出した作品のキャラクターたちと出会えます。
今回は「漫画の街・北九州」に松本さんが残した漫画文化にふれることができるスポットの数々を紹介しながら、その偉業を振り返ります。
メーテル・鉄郎・車掌さん・ハーロックが出迎えてくれる小倉駅
松本さん旅立ちの駅でもある北九州市の玄関口・小倉駅では、松本さんの代表作「銀河鉄道999」「キャプテンハーロック」のキャラクターに出会うことができます。
新幹線改札近く、ビエラ小倉の向かい側にあるベンチのそばに立っているのは、「銀河鉄道999」に登場する車掌さん。車掌さんの後ろにある「漫画の街『北九州』へようこそ!」と書かれたボードには、松本さんのプロフィールと「銀河鉄道999」の説明があります。
その隣には「銀河鉄道999」が新幹線小倉駅などの発車メロディーになっていること、「銀河鉄道999」のモデルとなった機関車が京都鉄道博物館に保存されていることを説明する展示もありました。
また、小倉駅新幹線口(北口)のペデストリアンデッキには、「銀河鉄道999」のメーテルと鉄郎の像、「宇宙海賊キャプテンハーロック」のハーロック像があります。
昨年春には鉄郎の像に花冠がかぶせられていたことも。市民はもちろん、像と一緒に記念撮影する観光客も多く、日常風景に当たり前のように存在しています。
取材に訪れた2月22日はメーテルとハーロックの像がそれぞれ花束を抱えていました。
北九州市民に松本さんと松本さんの作品が愛されていることが伝わってきます。
松本さんが初代名誉館長が務めた漫画ミュージアムには献花台・追悼コーナーなども
2012年8月の開館から2021年6月末まで松本さんが初代名誉館長を務めた北九州市漫画ミュージアム。あるあるCity6階にあるミュージアム「常設展示」エリアの入り口では「銀河鉄道999」のメーテルが出迎えてくれ、等身大の「キャプテンハーロック」フィギュアとの記念撮影も人気です。
入り口を入ってすぐの場所にある「北九州発・銀河行き~松本零士を生んだ街~」では、松本さんの生い立ちや業績を紹介。撮りおろしインタビュー映像やアニメ作品などを見ることができます。
また、松本さんをしのび、2月23日から当面の間、献花台・メッセージボードおよび追悼コーナーが設置されるとのことです。
下水道100周年記念で制作されたデザインマンホール蓋9種類
平成30年度の北九州市下水道100周年の際には、下水道100周年を記念して、松本さんの作品と連携したデザインマンホール蓋が9種類制作されました。JR小倉駅周辺と北九州空港周辺に設置されており、あるあるCityから魚町銀天街を経て、小倉井筒屋、リバーウォーク北九州へ向かう歩道に設置されています。
そのほとんどは「銀河鉄道999」のキャラクターを中心としたものですが、リバーウォーク北九州に設置されたマンホールには松本さんが14年間共に暮らした愛猫をモデルとしたマンガ「トラジマのミーめ」に登場する「ミーくん」が描かれています。
北九州モノレールのラッピング列車「銀河鉄道999号」 直近の運行時刻公開
北九州市民にとって北九州モノレールの「銀河鉄道999号」も馴染み深いものの一つではないでしょうか。
2010(平成22)年から運行されている「銀河鉄道999号」は、「銀河鉄道999」のメインキャラクターである鉄郎やメーテル、キャプテンハーロック、999の車掌が描かれたラッピング列車。実は列車には先生のサインが書いてあるそう。
松本さんの訃報を受けて、ファンから運行に関する問い合わせが相次いだことから、「銀河鉄道999号」を増便。直近の運行時刻を同社ホームページで公開しています。なお、「銀河鉄道999号」は2月27日から約1カ月の定期検査に入るため、3月末までは運休するとのことです。
市民の身近に存在する松本さんの作品
ほかにも、ギラヴァンツ北九州の「銀河鉄道999コラボ」ユニフォームや応援法被、北九州銀行のキャッシュカード・通帳デザインなど、私たち北九州市民の暮らしの中にも松本さんの作品は彩りを添えてくれています。
松本さんが生み出した作品の数々はこれからも色あせることなく、多くの人たちに愛され続けていくことでしょう。
※2023年2月22日現在の情報です
(北九州ノコト編集部)