『絆焼うどん』で被災地支援 北九州市立大学の学生プロジェクト再起動【北九州市小倉南区】

(アイキャッチ画像:調理の様子)

北九州市立大学でさまざまな地域活動を行っている「421Lab.(ヨン・ニー・イチ・ラボ)」

「421Lab.」に21存在する学生プロジェクトのひとつである「KITAQ絆∞復興応援プロジェクト」が、連携・受け入れ先である「お好み焼きいしん」の店主・向井博幸さんと恭子さんを招き、5月23日、北九州市立大学の北方キャンパス内で講習会を実施。向井さんの指導を受けながら学生が調理した焼うどん約90食が無料配布されました。

KITAQ絆∞復興応援プロジェクトとは

東日本大震災や西日本豪雨といった災害の風化防止活動に加え、細く長い被災地支援や防災のための啓発を続けることを基本理念として活動している「KITAQ絆∞復興応援プロジェクト」。

連携先である「お好み焼きいしん」の店長夫婦の協力のもと、小倉名物の「小倉発祥焼うどん」に岩手釜石の「スルメイカ」を使用した「絆焼きうどん」を地域のイベントなどで販売し、売り上げの一部を義援金として寄付する活動も行っています。

また、防災教室などを通じて地域の人たちの防災意識向上にも努めるなど、「北九州市からできる細く長い支援」を心掛けながら一人ひとりが意識し、活動しています。

コロナ禍で出店機会も減り、調理経験不足に

しかし、コロナ禍で出店機会が少なくなったこの数年間でメンバーも入れ替わり、組織として調理経験が乏しくなっていました。

そこで今年4月に迎え入れた新入生メンバーのスキルアップに加え、コロナ禍でイベントに参加できずにプロジェクトとしての経験値が少なくなってしまったことを補うため、今回改めて焼うどんの調理を教えてもらい、実際に自分たちで調理してみるという機会を設けることになりました。

「KITAQ絆∞復興応援プロジェクト」では、今回の『絆焼うどん』講習会をポストコロナにおける活動の再起動と位置づけ、これから本格的に活動をスタート。8月26日には3年ぶりの復活開催とな「まつりみなみ2023」への出店も正式に決定したと言います。

約90食の無料配布はあっという間に終了 集まった義援金「14,249円」

今回は講習会として、向井店長のデモンストレーション1回、学生で12回調理。学生たちは1回の調理で7食分を焼き、約90食を完成させました。

練習で調理した焼うどんは学内者を対象に、無料配布を行い、合わせて被災地の風化防止に向けたチラシも配布。無料で配布する代わりに、被災地への支援を目的とした募金箱を設置しました。

快晴にも恵まれ、また学内学生人口の多い火曜日の開催とあって、無料配布はあっという間に終了。義援金として「14,249円」が集まったとのことです。

練習とはいえ、実際に焼うどんを調理して、多くの人たちに食べてもらったという経験をした学生たちからは、「焼きうどんを食べている人が笑顔になっているのをみて胸がいっぱいになりました。食という身近なところから復興を意識することはとても良い機会で、北九州の地から被災地にエールを送ることができたと思います」(法学部法律学科3年)、「チームで頑張って作った焼きうどんを大学のみんなに食べてもらえて嬉しかったです。自分たちが作ったもので人が喜んでくれるのは思った以上に楽しく、心から嬉しかったです。絆焼きうどんを通して、東日本大地震の風化防止だけでなく、防災意識の向上にも繋がれば良いなと思います」(外国語学部英米学科2年)、「多くの学生が絆焼きうどんを美味しそうに食べている様子を見て心からうれしく思いました。このような活動を通して、よりたくさんの人に震災のこともプロジェクトのことも広めていきたいと思います」(文学部比較文化学科1年)などという声も聞かれました。

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