「資さんうどん」定年を75歳に延長 働く意欲のあるシニアを応援【北九州市】
北九州で約40年に渡り愛される「資さんうどん」を展開する株式会社資さん(本社/北九州市)が、9月より現在65歳の定年を75歳に延長する人事制度の見直しを実施します。
資さんが取り組むDE&I
「資さんうどん」では、従業員一人ひとりが輝いて働けるよう「働き方改革の推進」のもと、高齢者や女性、外国人、障がいを持っている人など、出身や年齢、性別やさまざまな経験、価値観を持った多様な人材が活躍できる環境の整備を進める「DE&I」の取り組みを実施。
今回は、その中でも「シニア層」の従業員に着目。働く意欲のあるシニア層従業員一人ひとりの意思を尊重し、安心して長く働ける職場環境を構築するため、人事制度の改定を行うそう。
「資さん」の新定年制度とは
今回「資さんうどん」では定年制度を65歳から75歳に延長するとともに、自分の体調やペースに合わせた働き方が選択できる人事制度の改定を行います。
慢性的な人手不足が叫ばれている昨今、「資さんうどん」にとってシニア層従業員は重要な戦力であるとともに「資さん」が大切にしている『温かさ』や『安らぎ』を体現している店舗運営において欠かせない貴重な存在なんだそう。
60歳以降は、年度評価と自身の判断により選択できる3つのコースを用意。役割・職務に応じた給与形態、評価に対する昇給も見込まれるそう。役職定年年齢は、現行の63歳から60歳へと引き下がることになりますが、選択可能なキャリアプランを用意し、頑張りに応じた評価がされることでシニア層従業員の働くことに対するモチベーションの向上がより一層期待されるとともに、若手従業員がチャレンジできる風土を整え、組織の新陳代謝を促します。
また、64歳以上は健康診断も年に2回までの上限にて受診することができ、定期的な「ライフプラン研修」も実施。自身の体調と向き合いながら、セカンドライフの過ごし方を考えることができるのもいいですね。
入社〜64歳までは年度評価により職務を任用。「再任用コース」「生涯現役コース」「メンターコース」の選択肢を用意し、自身でワークライフバランスを鑑みた今後のキャリアを形成します。
65歳〜70歳には選択定年制度へ移行。雇用契約期間を1年とし、自身のライフプランに合わせた働き方を提案。モチベーションを維持しながら、働きがいを熟成。
71歳〜75歳には再雇用期間として、雇用契約を半年とし、週に3日の休みを確保。健康状態を鑑み無理なく、安心して働ける環境を実現します。
多様な人材が活躍できる環境を目指す
先月放映されたテレビ番組でも「資さん」の定年制度延長について取り上げられ、従業員の声が紹介されました。
店舗で働く70代の女性従業員は「大変なこともありますが、お店に来て働くことが若さを保てる秘訣だと思います。店長や、一緒に働くスタッフに恵まれているので、ここまで長く働くことができています。また、同年代の方も多いので、働きやすいです。まだまだ、身体が持つ限りは『資さん』で働き続けたいです!」と話しました。
また、本社勤務70代の男性従業員は、「創業者の大西さんとの縁があって『資さん』に入社しました。創業者の退任後、会社の体制も変わっていきましたが、『自分の身体がきつくなったらいつでも申告してくださいね』という言葉に甘えて、契約を更新してもらっています。会社の若い人たちも自分のことを頼りにしてくれているという実感があり、やりがいがあります」とのこと。
今後も「資さんうどん」は「年齢」や「性別」「国籍」の違い等にとらわれず、多様な人材が活躍できる環境の整備を進める「DE&I」の取り組みに注力し、全ての従業員が働きやすい職場を目指していくそうです。
※2023年8月30日現在の情報です
(北九州ノコト編集部)