北九州が誇る日本酒「天心」1844年創業「うまい酒造り一筋」/溝上酒造マネージャー・溝上美音さん
西日本新聞社北九州本社が制作するラジオ番組「ファンファン北九州」。地元新聞社ならではのディープな情報&北九州の魅力を紹介しています。ラジオを聞き逃した人のために、放送された番組の内容を『北九州ノコト』で振り返ります。
1844年創業「うまい酒造り一筋」でやってきました
甲木:おはようございます!西日本新聞社 ナビゲーターの甲木正子です。
梁:西日本新聞社の梁京燮です。
甲木:以前、焼酎のことでゲストをお招きしたことがありましたね。
梁:黒瀬さんですね。
甲木:今日は日本酒について。
梁:やったー!
甲木:私も遅咲きの日本酒デビューなんですけど、やっぱり良いですね。
梁:日本酒良いですよね。僕、大好きですよ。
甲木:日本人に生まれて良かった。梁さんは、日本人じゃなくても大好きよね。
梁:大好きです。日本酒っていろんな種類がいっぱいあって、全部違って全部良いじゃないですか。
甲木:今日は、そんな中で、北九州が誇る日本酒「天心」でおなじみの溝上酒造取締役マネージャー 溝上美音さんをお招きしています。よろしくお願いします。
溝上:よろしくお願いします。
甲木:北九州に引っ越してきたばかりの人、あるいは北九州地域以外でこの番組を聴いている人ために、溝上酒造の会社紹介をお願いします。
溝上:溝上酒造は、八幡東区景勝町というところにあります。代表銘柄は「天心」。創業は1844年、江戸時代の弘化元年です。
甲木:170年ぐらいですよね?
溝上:そうですね。今の杜氏が八代目。
甲木:八代目でいらっしゃるんですか?
溝上:手前味噌ですが、うまい酒造り一筋でやってきております。
甲木:杜氏が社長ですよね?
溝上:そうですね。杜氏が代表取締役社長です。
鑑評会では毎年のように金賞を受賞
甲木:主な銘柄も最初「天心」と申し上げましたが、「天心」以外にも有名なお酒が。
溝上:最近は、いろんなところで買えるようになってきている「清夜の吟」「皿倉」「天の宙」もあります。
甲木:私は「風の吟」が好きですね。
溝上:ありがとうございます。
甲木:溝上酒造のお酒は、ずっと賞を獲っていますよね。
溝上:鑑評会で連続で賞をいただいています。
梁:これ、ずっと金賞ですよ。
溝上:皆さまのお陰様です。
甲木:いやいや、すごいですよ!北九州が誇る!ふるさと納税の返礼品にもなっていますけど、東京のリスナーの方とか、是非、北九州市にふるさと納税なさって「天心」を送ってもらってください。
溝上:心を込めて包みます。
溝上・甲木・梁:(笑い)
蔵開きで集合!2日間で9,000人
甲木:よく地元の人から新酒まつりが楽しいよって聞くんですが。大蔵(八幡東区)のちょっと山の方に上がった不便なところにあるんですが、いつも賑わうんですよね。
溝上:お陰様で。昨年と一昨年は、コロナでイレギュラーな感じだったんですが、その前までは2日間で延べ9000人ご来場頂きました。
梁:えっ!?すごい!
溝上:海鮮の干物を焼いたり、焼き鳥だったり、お豆腐だったり、こんにゃく団子だったり、いろんな出店が日本酒に合いそうなものを売っていて。
梁:それで日本酒が飲めるんですか?
溝上:お祭りなので、にごり酒としぼりたてのお酒は出来立てを振る舞います。入り口でお猪口を100円で買って頂いて、そのお猪口を差し出してくれればいくらでも。飲んでも飲んでも減らない。(笑)
梁:そんな夢みたいなお猪口があるんですか?(笑)
溝上:あちこちでいろんな宴会が(行われます)。高校や中学の同窓会で、「溝上酒造の蔵開きの日にここで集合ね。またここで会いましょう」みたいな感じで。そういうのが、至るところであって。あと、その時にしか買えない生のお酒が買えたり。大体、お酒って流通するには火入れをするんですが、火入れしていないフレッシュなものが。でも、濾過してないので、ちょっとピリピリと炭酸感があったり。
梁:美味しそう。
溝上:交通の便は悪いんですが、横の公園を駐車場にしてるので、ハンドルキーパーを見つけている人は車で来場されます。あと、たくさん買い込んで、早く帰って家で飲まれる方もたくさんいらっしゃいます。
梁:なるほどですね。朝早く来て。
甲木:コロナが収まって、来年の春できたら良いですね。
別業種からこの世界へ
甲木:溝上さんはマネージャーとして、どんなお仕事をされているんですか?販路拡大とか?
溝上:小さな会社なので、何もかも自分たちでやらないといけないし、私自身も別業種から入ってきたので、何をやればいいのか全く分からなかったんですが…。コロナで居酒屋も閉まって、売り先をスーパーにお願いしたり。でも、スーパーで買うのに、皆さんどれを買っていいか分からないし、今まで買ったことのない方々をターゲットにした時に、みんながハッピーになる楽しそうな商品を置けたら良いなということで新商品を開発したり。あと、お酒を作ると酒粕が出るんですが、コロナの時は酒粕が余って、これをSDGsで利用できないかと思い、小倉牛の餌にならないか食べてもらいに行ったりとか。そういうのが、利益を生む形でできたら良いなと。
甲木:面白い。それって違う業界から入ってきた方だから思いつくのかもしれないですね。
溝上:そうなんですかね。たまたまコロナでその年は酒粕が余って、「動かなくっちゃ!」みたいな。
梁:ゼロベースでいろいろ模索しながらされてるってことですよね。
溝上:商業ベースに乗っていけば良いなと思いながら。まだまだ、いろんな方にいろんなことを教えて頂きながらやっています。
梁:さっきから話に出てますけど、違う仕事って?
甲木:じゃあ、溝上さんが一体何のお仕事からこの業界に入られたのか、次回のお聞きしたいと思います。
〇ゲスト:溝上美音さん(溝上酒造マネージャー)
〇出演:甲木正子(西日本新聞社北九州本社)、梁京燮(同)
(西日本新聞社北九州本社)