「JICA九州」国際課題やJICAの取り組みを学べる 図書室やカフェも【北九州市八幡東区】
JR八幡駅から九州国際大学の方面へ歩いて10分の場所にある、独立行政法人 国際協力機構九州センター(JICA九州)。国際通り沿いにあり、向いには九州国際大学があります。
JICA九州は九州地域における国際協力の窓口および研修員受け入れセンターとして設置された施設ですが、一般の人でも利用できる企画展示や図書室、カフェがあるのを知っていますか?
今回は誰でも申し込み不要で立ち寄れる、JICA九州の1階スペースを紹介します。
JICAって?
JICAとは、日本の政府開発援助(ODA)を一元的に行う実施機関。開発途上国への国際協力を行っており、課題の解決に取り組んでいます。
JICAの国内拠点は全国に15ヶ所で、JICA九州では九州地域7県を担当。専門家や海外協力隊を途上国へ派遣するとともに、途上国から行政官や技術者などの研修員を留学生を日本に受け入れており、施設内には宿泊棟も完備。イスラム教徒の研修員のための礼拝堂や、体育館スペース、日本文化を体験してもらうための茶室やカラオケルームもあります。
さらに地域の特色を生かした国際協力を推進するとともに、国際協力を通じて地域の発展に貢献する活動も進めており、JICA九州は誰でも利用できるオープンスペースとしてさまざまな事業を行っています。
開発途上国の現状やSDGsの達成状況をわかりやすく展示
正面玄関からロビーへと入ると、SDGsのカラフルな椅子と民族衣装を着たマネキンがお出迎え。
マネキンをよく見ると、顔写真が付けられています。
実はJICA九州・歴代所長の顔写真なんだそう。館内のいろんな場所にいるので探してみてくださいね。
こちらは、選んだ国のカード読み取り機に差し込むと、SDGs達成状況が色別で一目でわかる装置。写真はインドネシアの状況。緑色が目標を達成している項目ですが、いまだ数多くの課題があることが視覚的に伝わります。
こちらの「回虫とはしごゲーム(ガーナ)」は、マラリヤや寄生虫感染が流行しているアフリカで、汚染された川で泳ぐことが感染のきっかけになることなどを、子どもにわかりやすく理解してもらうことを目的としたゲーム。衛生についての良い習慣と悪い習慣を取り上げ、みんなで話し合って解決策を見つけるための教材としても使われているそうです。
他にも、館内にはJICA海外協力隊の活動を知ることができる展示ブースや、海外からの研修員が持ち寄った民芸品などが展示されており、JICAの国際交流を身近に感じることができますよ。
図書室や多国籍料理が楽しめるカフェも
誰でも利用可能な図書室では、国際協力を中心とした資料を取り揃えています。世界各国の文化について学べる児童書やSDGs関係の絵本、日本文化を英語で紹介した本などさまざまな資料が充実しており、子どもから大人まで利用することができます。
さらに、国際協力に関するビデオ・DVDの閲覧もできます。また、一般の人でも一度に5冊まで2週間の貸し出しが可能です(貸し出しには運転免許書、学生証など本人確認が必要)。
1階奥にある「JICAFe」は世界各国の料理を楽しめるカフェ。JICA九州に滞在している研修員が利用する食堂でもあるので、国際色豊かなメニューが勢揃いしています。取材日はインドのバターチキンカレーや、イタリアのボンゴレビアンコなどがラインナップ。また、イスラム教徒のためのハラール対応メニューもあるそうです。
また、毎日メニューが変わる日替わりセットは、週ごとにJICA九州のホームページに告知されるので食べたいメニューの日を狙っていくのもいいですね。「JICAFe」の営業時間は午前11時〜午後2時(ラストオーダー午後1時30分)。
詳細は、「JICA九州」ホームページで確認できます。
■住所/北九州市八幡東区平野2-2-1
■休館日/月曜・祝日(月曜が祝日の場合は翌火曜、12月29日~1月3日)
※2023年9月9日現在の情報です
(北九州ノコト編集部)