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豚汁専門店「とんとん拍子」1周年記念の特別メニューが登場 店主の<味噌愛>も聞いてみた

(アイキャッチ画像:1周年記念の特別メニュー)

小倉駅から徒歩5分の豚汁専門店「とんとん拍子」。昨年11月にオープンして1年を迎える、モーニング専門店です。

そんな「とんとん拍子」で、1周年記念の期間限定メニューが登場すると聞きつけた筆者。ここまでの振り返り&これからの思いについて聞いてきました。

1週間限定!感謝の特別メニューは「豚汁うどん肉じゃが風」

今回、1周年の感謝の気持ちを込めて特別限定メニューを提供したいと考えに考えたという店主。決めたメニューは、なんと<豚汁×肉じゃが>。さらには、そこにうどんがイン! びっくりの一品です。

やわらかく美味な五島豚は、豚汁と肉じゃがとの二刀流の活躍。見ごたえ・食べ応え抜群で、食材がゴロゴロ&うどんは1玉(!)というから、かなりのボリュームです。

おにぎり付きのセットで1000円。豚汁うどんのみの場合は900円での提供も可能とのことです。

 

このおにぎりは塩も含めて味はつけられていません。これは、お好みで雑炊にもどうぞ!という店主の粋な心遣い。

自家製ジンジャーエールもお目見え。ジンジャーエールを作る際に出た「しょうがの甘煮」は、お好みで豚汁うどんに入れても楽しい味変になりそうです。食後にいただくとサッパリしそうです。

「豚汁うどん肉じゃが風」特別メニューの提供は、11月1日~11月7日までの期間限定。この1週間は、店休返上で営業するということで、店主の意気込み、感謝を伝えたい想いが伝わってきますね。1日ごと数量限定なので、事前予約がおすすめということです。

なお、特別メニューで使用する器は、今回のために陶器市で探してきたもの。形、大きさ、質感と、こだわりの器だそうです。

間借りする和紅茶&BAR「HORN」との出会い

店内の様子(提供:HORN/とんとん拍子)

「とんとん拍子」は、昼から「JAPANESE TEA HORN(ジャパニーズ ティー ホルン)」、夜は「BAR HORN(バー ホルン)」が営業している店舗で、モーニングの時間帯だけを借りています。

「とんとん拍子」ではカウンターのみ使用(提供:HORN/とんとん拍子)

店主は、「HORN」の10年来の常連客。まだ「豚汁屋をやろう」とも考えていない段階で、すでに店のお客様であったというから、人の縁が成せる人生の面白さだと感じました。

時に会社員、時に美容部員、そんな傍らで「BAR HORN」を気に入って通っていたわけですから、お店の方との信頼関係も築かれていたと想像します。以前入店していたモーニング店が退去したと知った店主が「今度は自分がこの店舗でモーニングをさせてもらえないか」と相談を持ち掛けた時はとても緊張し勇気が要ったそうですが、無事にHORNのオーナーからOKをもらえました。

すべては信頼あってこそ、店主のお人柄がうかがえます。そして、新たな道がスタートする訳ですが、その後の交流も素敵なのです。

今回、HORNのオーナーが「とんとん拍子」のために、オリジナル和紅茶を作ってくれたそうです。アールグレイと食中茶の2種類で、いずれも店頭販売をしています(40g/1200円)。

店主の甥っ子さんがつくったというキャラクターのステッカー付き。愛らしく、お土産にも喜ばれそうですね。

また、HORNで販売しているティーパック(2袋入り/300円)のラインナップから、とんとん拍子店主セレクトの「キャラメル」「焼き甘栗」「こころ美人」なども店頭で買うことができます。

味噌愛でつながり、広がる交流

豚汁店をはじめてから「豚汁」はもちろん「味噌」「発酵食品」などをキーワードに、色々な本を読んできたという店主。その中で出会った『みその教科書』(岩木みさき著、エスクナレッジ刊)は特別な1冊なのだそう。

なんでもその本で「全国のお味噌を私も食べてみたい、知りたい」との思いを強めていったといい、言わば<発想の源>。とんとん拍子の味噌の取り入れ方、提供スタイルに多大な影響を受けたといいます(※とんとん拍子モーニングの豚汁は、具材の入った器に、ベジブロス<野菜のだし>を注ぎ、そこに3種の味噌をお客さんに溶いてもらうというスタイル)。

味噌愛でつながる御縁(提供:とんとん拍子)

そんな折、著者・岩木さんのセミナーが開かれることを知った店主は、「どうしても会いたい!」と開催地の大阪まで出向いたそう。そして幸いにも話す機会に恵まれ、「夢のような時間になった」と振り返ります。

「勝手に岩木さんの弟子と名乗り(笑)、まずは北九州から全国のお味噌を皆さまに知っていただく活動をしたい」と熱い思いを語る店主。日本の発酵食を代表する1つである「味噌」。その素晴らしい文化を発信する活動を、地元民としてもぜひ応援したいと思いました。

以降も変わらず、店主の憧れの人は岩木さん。その岩木さんが、先日なんと「とんとん拍子」に来店。これには店主も大感激されたそうです。

熊本へ味噌のイベントに行くことが決まった岩木さんは、とんとん拍子・店主のことを覚えてくれていたのでしょう。熊本への道中で小倉で降り立ち「店へ寄りたい」と連絡がきた時の店主の気持ちを想像すると、こちらまで胸がいっぱいに…。店主のとまらない味噌愛は、会いたい人との縁を結んでくれる見えない魔法のようだと、筆者は感じています。

とんとん朝ごはん&贅沢朝ごはん これからも好奇心と愛をこめて

味噌愛、豚汁愛、総じて店への愛がとまらない店主の、面白そうなこと・やってみたいことに挑戦する姿勢がとても勇ましく感じます。

「とんとん拍子」では、ご飯の銘柄、3種の味噌の銘柄、ご飯のお供(まごわやさしい)が毎月変わります。ただ、日々悩み考えることは、楽しい苦労だといいます。

味変のサービスも粋で、10月は季節柄、「かぼす」が付いていました。豚汁にかぼすを入れたのは初めてでしたが、かぼすの香りがふわっと豊かに広がり、とても美味しかったです。

「味噌の食べ比べイベント」「角打ちとんとん」「母の日御膳セット」などの企画、「出張お弁当販売」や講師を招いての「発酵調味料作り講座」などモーニング以外での活動も幅広く楽しみながら、特別なひとときを提供してくれる「とんとん拍子」店主です。

「パン食」のモーニングが多い界隈で、数少ない「ご飯」の提供。店舗は小倉駅からスグの場所なので、まさに小倉の朝の顔といっても過言ではないと筆者は思います。

地元人だけでなく、旅人にも嬉しい「オンリーワン」のお店で、1日をはじめるにもピッタリなお店です。これからも支持され愛され続けてほしいと願っています。

■所在地/北九州市小倉北区京町3-6-6
■営業時間/7:00~12:00
■休業日/不定休(Instagramで発信)
■駐車場/近隣に有料パーキングあり

※2023年11月2日現在の情報です

(ライター・しまだじゅんこ)

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