好きなことを仕事に 趣味は「仕事」/田中写真事務所・田中映縭子さん
西日本新聞社北九州本社が制作するラジオ番組「ファンファン北九州」。地元新聞社ならではのディープな情報&北九州の魅力を紹介しています。ラジオを聞き逃した人のために、放送された番組の内容を『北九州ノコト』で振り返ります。今回のゲストは、田中写真事務所社長の田中映縭子さんです。
アメリカの9.11をきっかけに絵本を作成
甲木:おはようございます。西日本新聞社 ナビゲーターの甲木正子です。
野口:同じく、西日本新聞社 野口喜久子です。
甲木:野口さん、先週は非常に役に立つ“映え写真講座”があって良かったですね。
野口:大変勉強させて頂きました。
甲木:今日は、その田中さんのもうちょっとプライベートにも迫るようなお話を掘り下げて聞いてみたいと思っています。今週は先週に引き続き、小倉北区足原の田中写真事務所社長、田中映縭子さんをお迎えしてお話を伺います。田中さん、今日もよろしくお願いします。
野口:よろしくお願いします。
田中:よろしくお願いします。
甲木:先週は、田中さんが亡き夫の後を継いで、写真事務所を経営してお料理や食品の写真がすごくお得意で、なおかつファッションやイベントなど幅広い写真を手がけていること、あるいはインスタ映えするお料理写真の撮り方などを伺いました。今週は田中さんが学生時代からデザインの勉強をなさっていたということで、デザインのお話や色にまつわるお話などを伺いたいと思っています。今日スタジオに、パステルカラーの素敵な絵本をお持ちしました。フランスの世界遺産、モンサンミッシェルが表紙に描かれている『塔の絵本』という絵本です。「絵と文:田中映縭子」と書いてありますけど、いつ頃お作りになった本でしょうか?
田中:結構昔なんですよ。だから後ろの写真がすごく若くて恥ずかしいですけど、これはハードカバーになる前に自費出版で17年ぐらい前に発売していました。それを「フランスに持って行こう」といって下さったフランス人の方がおられ、ハードカバーになる前も味わいはありましたが、やはりシワが寄ったり痛むということがあって、ハードカバーにしました。
甲木:この絵本は『塔の絵本』ということで、ここに出てくるのは全部塔の建物なんですよね。エッフェル塔や、ピサの斜塔だったり、モスクのようなものもありますね。この絵本は何のためにお作りになったんでしょうか?
田中:アメリカの9.11のときに、テロによって大きな塔が倒れたというイメージがあり、こういう世界遺産というのは、やはり世界の人がみんなで大事にしていかないと、テロや戦争で無くなってしまうんじゃないかと考えました。北九州のいろんな建物も戦争やテロで、あっという間に無くなってしまうのでは……と気になって、主人に相談したら、「描けばいい」という話になって徹夜して描きました。
この時、私はモンサンミッシェルに行ったことがなかったんです。それで息子が学生の時に行ったモンサンミッシェルの写真を家から送ってきたんです。いろいろ調べたら塔の一番上に戦いの天使が乗っているんですけども、それは戦争がないように戦う戦士というふうに私は解釈したんです。それでモンサンミッシェルから始めようかなと思いました。この本のおかげで2回モンサンミッシェルに行っています。
パーソナルカラー診断やラジオパーソナリティなど多岐にわたり活躍
甲木:お名刺を頂きましたけれども、パーソナルカラーの診断とかもなさるんですね。
田中:そうなんです。春夏秋冬に肌の色と髪の色と目の色から診断をしたり分類を分けたりしています。20年ぐらいこの診断をしていますが、ようやく皆さんが分かって下さって、この2、3年注目されています。今回もアミュプラザさんなどでイベントをさせていただくようにはなっています。
甲木:もう一つは、全く違う一面でラジオのパーソナリティもなさったことがあるんですよね。内容が、ゲストにお好きな本を持って来て頂いて、その本について紹介をするという内容だったんですよね。
田中:そうなんです。「私の一冊」という番組です。
甲木:「私の一冊」ということは、その本を田中さんも読んで臨むということですね。
田中:そうなんです。1週間で読み切らないといけないんです。中には難しい本もあり、男性の経営者の方が選ぶ本は結構硬かったりするんですよ。とても勉強になりましたが、仕事をしながらなので1週間すごく大変でした。
甲木:他の仕事はできましたか?
田中:仕事しながら読んでおりましたので、高速で読むようになりました。
「キャンプのようなものが続いているな」と思う
甲木:多彩で非常にお仕事も多岐にわたって、いろんな才能をお持ちでいらっしゃるんですけれども、プライベートな時間の楽しみ方は、どのようにしていらっしゃいますか?
田中:そうですね。「好きなことを仕事にしていいですね」とよくいわれるんですけど、本当にそうなので、趣味がないような感じなんですよ。
甲木:好きなことを仕事にというのは、パーソナルカラー診断のお仕事や、お料理の撮影などですね。
田中:はい。昔、主人がまだ健在だった頃までは、今流行しているグランピングとは言えませんが、オートキャンプを15年ぐらいしていました。そこから本格的に仕事をしないといけない状況になり、趣味というのはあまりないんですけれど、仕事がキャンプと似ていて、例えば料理の撮影をする時、ライティングをする為の機材の形を作るんです。それから料理を用意し撮影した後に撤収し、またそれを持って帰ったりするという現場が結構あるんです。荷物も重たいですし、それを繰り返していると、キャンプのようなものが続いているなと自分でいつも思います。
甲木:なるほど。道具を持って行って広げて、終わったら片づけて帰るということですね。
田中:そうなんです。何かに役に立つものなんですね(笑)
野口:多岐にわたってご活躍され、まずパーソナル診断から私もお世話になりたいと思います。行く行くは写真だったり、インスタ映えするイベントなどを企画したいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。
田中:こちらこそよろしくお願いします。
甲木:先週、今週の2回に渡り、小倉北区足原の田中写真事務所社長・田中映縭子さんにお話を伺いました。田中さん、ありがとうございました。
野口:ありがとうございました。
田中:ありがとうございました。
〇ゲスト:田中映縭子さん (田中写真事務所社長)
〇出演:甲木正子、野口喜久子(西日本新聞社北九州本社)