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消防局と地元大学が連携? “北九州の若者視点”で地域防災を考えるプロジェクトがスタート<開講式>
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(アイキャッチ画像:「地域課題解決プロジェクト」開講式集合写真)

北九州市消防局と九州国際大学が連携し、消防団員減少という地域課題に若者の視点で挑む「地域課題解決プロジェクト」がスタートしました。

法学部の実習科目「リスクマネジメント実習2」として授業化され、学生たちが消防団活動や地域防災について学びながら、調査・分析や課題解決提案に取り組みます。

シリーズ初回となる今回は、6月3日に九州国際大学で開催された開講式とオリエンテーションの様子、そして関係者へのインタビューを通してプロジェクトの全貌を紹介します。

若者の視点で地域防災の課題解決に挑む

北九州市消防局と九州国際大学が連携して実施する「地域課題解決プロジェクト」は、消防団員の減少による地域防災力の低下という社会課題に対し、若者の視点から解決策を考える取り組みです。

学生が現場体験&調査

九州国際大学法学部の実践科目「リスクマネジメント実習2」の授業では、消防団活動の体験や地域調査、インターンシップ、他都市での先進事例の視察などを通して消防団を取り巻く現状を学習。

そのうえで、若者ならではの柔軟な発想で加入促進や地域防災力向上につながる提案を行います。

将来的な防災人材の育成

また、この授業は単なる防災学習ではありません。課題発見力やコミュニケーション能力、主体性を養う実践型授業としての役割を果たします。

北九州市消防局では、学生から生まれた提案を将来的な制度検討や施策づくりにも活用したい考えで、行政と大学が連携した北九州市ならではの先進的な取り組みとして注目されています。

学生が地域課題と向き合う第一歩「開講式」

開講式には九州国際大学と北九州市消防局の関係者、履修学生19名が参加し、プロジェクトのスタートを表明しました。

地域防災の未来を見据えて

九州国際大学・櫻井弘晃学長は「学生が主体となり、消防団をテーマとした実践型の課題解決授業が実現したことは大きな意義がある」と語り、本科目が15年前に開設したリスクマネジメントコースの進化形であることを強調しました。

九州国際大学・櫻井弘晃学長

続いて、北九州市消防局・岸本孝司局長は、消防団員の減少が全国共通の課題であることに触れ「既存の枠にとらわれない学生の自由な発想や感性が、消防団活性化への新たな道筋になる」と期待を寄せました。

北九州市消防局・岸本孝司局長

そして、北九州市消防協会・上田泰弘会長は「災害が激甚化する今日、市民の命と暮らしを守る消防団の役割はこれまで以上に重要です。みなさんの知恵が北九州市の安全な未来、新たな活力となるよう願っています」と激励しました。

北九州市消防協会・上田泰弘会長

消防団活動を体験しながら学ぶ

開講式の後にはオリエンテーションも実施され、今後の授業内容やフィールドワークの流れについて説明が行われました。

今後の授業では、グループワークを中心に進めるほか、消防団訓練への参加や女性消防団員による防火・防災啓発活動への同行、地域調査、インターンシップなど、多様なフィールドワークを予定。最終的には、調査・分析結果をもとに消防団員確保に向けた課題解決策をまとめて発表します。

オリエンテーションの後半には、北九州市消防団PRムービーを視聴し消防団活動への理解を深めました。

また、消防活動服の試着も行われました。

学生たちは早速、帽子をかぶり、手袋をはめ、袖を通しながら動きやすさや装着感を確認しました。

会場には、これから始まるプロジェクトへの期待感と高揚感が次第に広がっていきました。

<行政・大学・学生>それぞれの思いとは?

今回のプロジェクトには、それぞれ異なる立場からの思いが込められています。

地域防災力向上へ向けた新たな挑戦<北九州市消防局・松尾勝視係長>

北九州市消防局では、これまで様々な加入促進策を行ってきましたが、大きな改善には至っていないのが現状だといいます。

北九州市消防局・松尾勝視係長は「現在、北九州市の消防団員定数は2030人ですが、令和8年4月時点の実員数は1620人にとどまり、充足率は79.8%となっています。直近5年間でも約180人減少しています」と北九州の担い手不足の深刻化を話します。

北九州市消防局・松尾勝視係長

そこで、消防団を全く知らない世代だからこそ生まれる新しい発想に注目しているといい、「大規模災害への備えとしても、消防団は欠かせない存在。この取り組みが地域防災力向上に繋がってほしい」と語りました。

“課題解決型授業”の実現を目指す<九州国際大学法学部・花松泰倫教授>

九州国際大学法学部・花松泰倫教授によると、リスクマネジメントコースは地域リスクへの対応を実践的に学ぶコース。これまでも地域課題をテーマにした実践型授業は行ってきたものの、地域の現場に深く入り込み、継続的に課題解決に取り組む機会は限られていたといいます。

今回のプロジェクトについて「座学では学べない現場を見て、学生自らが課題を見つけ、人を巻き込みながら解決策を考える。本当の意味での課題解決型授業を実現したかった」と話します。

九州国際大学法学部・花松泰倫教授

参加した学生については「大人の先入観にとらわれず、自由な発想で考えてもらいたい。そして、メンバーみんなで、協力して最後までやり遂げてほしい」と語りました。

また、今年度だけで終わるのではなく、今後も継続的な地域連携へ発展していく可能性にも期待を寄せています。

貴重な学びの機会に参加<法学部3年・石村優典さん>

学生代表の法学部3年・石村優典さんは、授業を選んだ理由について「コミュニケーション能力や自ら行動する力を身につけたいと思ったから」と話します。

これまでの消防団の印象は「訓練をして地域を守る人たち」というものでしたが、開講式に参加して「想像していた以上に幅広い活動を行っていることが分かった」といいます。

また「こうしたプロジェクトは毎年行われているものだと思っていたが、非常に貴重な機会だと知り参加できて良かった」と振り返ります。

法学部3年・石村優典さん

今後については「人の命を守る責任感や覚悟を現場で学びたい。実際に近くで見て感じることでしか得られない学びがあると思う」と意欲を語ってくれました。

地域防災の未来を変える

今回スタートした地域課題解決プロジェクトは、消防団員減少という社会課題に対し、行政と大学、そして学生が連携して取り組む新たな挑戦です。

さらに、この消防団員不足という課題は、北九州市だけでなく全国共通のテーマです。

だからこそ、このプロジェクトから生まれる新しい発想や提案が、地域防災の未来を変えるきっかけになるかもしれません。

今後のフィールドワークに参加する学生たちに注目し、次回は7月に実施される活動体験を紹介します。

(提供:北九州市消防局消防団課

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