
門司港に今春オープン!自家焙煎のコーヒー店「Kan Coffee」 店主が埼玉から北九州に移住した理由
(アイキャッチ画像:KanCoffeeの「カフェラテ」)
この春、門司港の清滝エリアにオープンした自家焙煎のコーヒー店「Kan Coffee」。

生まれ育った埼玉県から北九州市に拠点を移し、さらには店を開いたというKanさんをたずねました。
埼玉県さいたま市で生まれ育ったというkanさんは、なぜ北九州でコーヒー店を営むことになったのでしょうか。
前職で縁があって福岡県へ
地元の専門学校を卒業したあと、物流関連や工事系の職人などで生計を立てていたKanさん。30歳目前になったとき、「起業したい」というかねてからの思いを実現したいと考えたのだそう。
とはいっても、何を始めるのかは決めておらず、ただ何か形にしたいという思いだけが先行しました。
「とにかく、やってみよう」というスピリットを大切にしているKanさんは、起業のための資金をいち早く稼ぎたいという発想から、入寮して働ける“期間工”の仕事に転職しようと思いついたといいます。
そして選んだのは、福岡県苅田町にある大手車両企業。そこで、Kanさんは決めた目標に向かって働き始めました。
(清滝エリアの象徴「三宜楼」の通りに面している「KanCoffee」)全国にある期間工の仕事の中から福岡県の企業を選んだのは、以前に職人の仕事で北九州に半年ほど来たことがあり、その縁で「親近感がわいたから」なのだそう。
自称「日本一小さいCoffeeStand」に出会って
kanさんは大のコーヒー好き。時間があれば、苅田町や北九州でコーヒーをメインに営む店に通いました。
ある日のこと、Kanさんが小倉北区魚町の中銀通りを歩いていたところ、「こんにちは!コーヒー屋です!」と声を掛けられました。その声の主は、コーヒーのテイクアウト専門店「LightsCoffee(ライツコーヒー)」を営む男性店主でした。
声を掛けられた瞬間に、Kanさんは「コーヒー屋をやろう!」とひらめきのような感覚で、起業のテーマが決まったといいます。
(小倉北区魚町/“自称 日本一小さいCoffeeStand”のキャッチフレーズで親しまれる「LightsCoffee」)おいしい珈琲を淹れられるよう勉強することを決めたKanさんは、様々なコーヒー店に通い研究しつつ、自身でも学んでいきました。夢を周囲に話していくうちに、苅田町で間借り営業ができる機会を得たそうです。
その時に、現在の店舗名「Kan Coffee~Bet on your self~」 を決めました。
「缶コーヒー」という馴染みのある響きと自身の名を本題にし、副題の「Bet on your self」は、「自分にすべてを賭ける」というスポーツ選手の有名な言葉をつけました。
間借り営業だけでなくマルシェ出店の楽しさも体験し、さらに縁が広がっていったそうです。
門司港・清滝エリアの魅力
間借り営業を継続しながら、本格的に営業するための物件探しをしていたKanさん。希望したエリアは、門司港の清滝でした。
清滝は観光のにぎやかな界隈から徒歩圏にあり、少し落ちついたような雰囲気が魅力なのだとか。物件探しは紆余曲折の末、現在の場所に落ち着きました。

バイク好きのKanさんが描いた店内のテーマは、“ガレージっぽさ”。内装は自分で手がけたといい、「友達になったお客さんにも手伝ってもらいました」というエピソードも。
そのお客さんは同世代の姉妹で、Kanさんと同じように埼玉から北九州への移住者でした。店内にいた別のお客さんから出身を聞かれたkanさんが答えたところ、姉妹も移住者であることが判明したそうです。
姉妹はKanさんより半年ほど早く北九州に来たといい、あまりの偶然の出会いに意気投合。以来、友人としても親交を続けているといい、その縁で内装づくりを一緒にしてくれたといいます。
縁は宝物であり、出会いはまるで魔法のようだと感じるお話でした。
こだわりの自家焙煎コーヒーとおすすめメニュー
同店は、「コーヒーが苦手な人にも好きになってもらうきっかけを作りたい」というのがコンセプト。自家焙煎のおいしいコーヒーでくつろいでほしいとの願いを込めて、丁寧にコーヒーを淹れています。
メニューを見て迷うときは、kanさんにたずねてみるのもおすすめ。産地や焙煎の具合によって香りも味わいも変わります。

酸味があまりなく“甘め”を飲みたかった筆者は「カフェラテ」(600円)を選択。日々の疲れが癒える幸せの一杯でした。

フードメニューにもこだわり
「KCドッグ」(600円)は、KanCoffeeオリジナルのホットドッグ。代表的なジビエ肉である鹿肉と、フランスパンを使用しています。

好みによりケチャップとマスタードをかけて食べるスタイルで提供されます。
筆者は鹿肉を生まれて初めて食べましたが、味わいは淡泊ながらもジューシーで、食感はサラミ(長期熟成されたドライソーセージ)に似ていました。パリッフワッとしたフランスパンとの相性もバツグンで、食べ応えがありました。
#ほのぼのショコラの<ガトーショコラ>も
以前Kanさんがマルシェ出店を通じて縁をもったという、門司区大里本町にあるガトーショコラの持ち帰り専門店「#ほのぼのショコラ」。その店の代表的な品「ガトーショコラ」(500円)も販売しています。

このガトーショコラは小麦粉を使わないで、グラスフェッドバター(牧草だけで育った牛の乳でできたバター)とハイカカオチョコレートなどを使用。口溶けがなめらかで、生チョコのような食感でした。
濃厚で小さいながらも、贅沢で食べ応えのある一品。ブラックコーヒーと合わせると、よりおいしくいただけます。
7月からモーニングも開始
この夏からモーニングを始めたというので、別日に足を運んでみました。
営業時間は午前8時から午前11時半まで。好きなドリンクにプラス300円で<トースト・ゆで卵・ヨーグルト>がついてきます。

ヨーグルトには、はちみつかブルーベリージャムを選んでかけることができます。
デザート好きの筆者は、Kanさん手作りのティラミス「KANティラ」(500円)もいただきました。満腹で幸せな一日で出発です。

試行錯誤をしながらも日々研さんを積むKanさんを見ていると、初めての土地で出会った人たちとの関わりのすべてが仕事に生きていると感じて、頼もしく思えます。
「Kanさんの淹れたコーヒーを飲みながら、今日一日の元気と勇気をチャージしていこう!」──そう思える「Kan Coffee」から、これからも目が離せません。
【Kan Coffee】
■所在地/北九州市門司区清滝4-1-3-101
■TEL/なし
■営業時間/火~木曜日=8:00~17:00、金~日曜日=8:00~18:00
■定休日/毎週月曜日、第3日曜日
■駐車場/なし
※8月は営業時間が通常ではなく変動するため、ご来店前にInstagramでご確認ください。
※2026年8月5日現在の情報です
(ライター・しまだじゅんこ)
