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【北九州のシニアが多数参加】ダンス&演劇で表現を楽しむプログラム開催!
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(アイキャッチ画像:6月開催のワークショップの様子<提供:J:COM北九州芸術劇場>)

シニア世代のみなさんに、舞台芸術の力を通して生き生き輝く自分を楽しんでほしい──そんな想いを込めて、令和7年度から北九州芸術劇場でスタートしたのが「シニア生きがいプログラム」です。

2年目を迎えた今年は6月に<ダンス編>、7月に<演劇編>がそれぞれ実施され、演劇やダンスを通して表現することの楽しさを体感するワークショップに、多数のシニアが参加しました。

9月から10月にかけては、継続的に参加できる新たなプログラムも始まるというこの企画。同世代の仲間と、身体をのびのび動かしながら、新しい一歩を楽しめそうです。

芸術文化の力を活かして“人と人”、“人とまち”をつなぐ

北九州芸術劇場が進める「ひとまち+アーツ協働事業」は、劇場とアーティスト、さまざまな領域の団体・機関などがパートナーシップを組み、芸術文化の力を活かして “人と人”、“人とまち”をつなぐ事業です。

長期的なビジョンをパートナー先やアーティストと共有し、アーティスト・舞台芸術の持つ創造力を活かして人とまちの新たな繋がりや魅力を創出することで地域の課題解決や多様性社会の実現を目指します。

北九州市のシニア一人ひとりに生きがいを

少子高齢化が進む北九州市は、高齢化率が31.7%(2026年4月1日現在)と政令指定都市の中で最も高く、およそ3人に1人が高齢者。単身高齢者の増加や地域コミュニティの希薄化により、孤独・孤立問題を抱えるシニアも少なくありません。

「シニア生きがいプログラム」今年度のテーマは「表現を深め、他者と関わり、仲間を広げる」。演劇やダンスによる自己表現の体験と仲間づくりを通じて、一人ひとりが生きがいや喜びを感じられる機会を提供し、劇場を介した高齢者の新たなコミュニティづくりを目指しています。

<ダンス編>テーマに対する“答え”を身体で表現 生き生きとした表情に

6月26日に開催された<ダンス編>の講師はダンスカンパニー セレノグラフィカ(隅地茉歩さん、阿比留修一さん)の2人。参加者19名、初参加は11名でした。

まずは床に座って、自分の身体を触るところから。普段は意識して触らない部分が徐々にほぐれていきます。

次に円になって名前を呼び合う「名前でバンザイ」というワークに移行。リズムに乗って手を挙げながら自分と自分以外の人の名前を反復し、慣れてきたらテーマを好きな寿司ネタ、花、生き物などに変えていきます。

講師が促したわけでもないのに、次第にテーマに対する“自分の答え”を身体で表現していく参加者の皆さん。そこに迷いはなく、「こういう機会を待っていた」と言わんばかりに次々と自分の中の表現を解放しているように感じられました。

熱を帯びる参加者 劇場スタッフも笑顔に

続いて、膝でリズムをとりながら両手で頭・肩・胸・腰・お尻・ひざ・つま先を順番に軽く叩くことを繰り返します。最初は円で各々がリズムを身体になじませ、次に2列に向かい合い、押したり引いたりのダンスで花いちもんめが始まりました。

「ダンスバトルみたいにもっとアピールしてみて」という講師の言葉も後押しとなり、回数を重ねるごとに動きが熱を帯びて表情も生き生きとしていく姿が印象的

最後には日常の動きにヒントを得て生み出された動きをつなぎ合わせ、みんなで一曲を踊ります。年齢を感じさせない表現の力強さと、音に合わせて自由に身体を動かす姿は、参加者同士はもちろん、ワークショップを見守っていたスタッフにも元気と笑顔を届けてくれました。

参加者からは、「とても気分がリフレッシュしました。自分を解放できたように思います。思い切り体を動かして楽しかった」「心が解放されて身体が気持ちよくなりました」と、身体を動かすだけでなく心が自由になったとする声のほか、「シニアになると、むじゃきに動き回る機会もないので、とても楽しみにしている企画です。新しく出会った人と、またはじけてみたいです」と意欲的な感想がありました。

劇場だからこそ生まれるコミュニケーションを体験

講師を務めたセレノグラフィカの隅地茉歩さんと阿比留修一さんにもお話を聞きました。

左から阿比留修一さん、隅地茉歩さん

シニア向けにプログラムを組んだ印象を聞くと、隅地さんは「最初はケアをするというところに気持ちがいってたのですが、実際お迎えしてみると、身体もよく動くし、何しろ『やってみよう』という気持ちが、その人の身体をどんどん前に動かしているように感じました」とした上で、「あどけなさと寛容さが同居しているところも魅力的」と、シニアならではの姿勢への印象を語りました。

阿比留さんも「恥ずかしいとか、人が見てるからということではなく、自分がやってみたいことをとにかくストレートに取り組むパワーを皆さんから感じます」といい、「講座や教室というような感覚ではなくて劇場でやっている、芸術に触れる場所でコミュニケーションが生まれるというのはとてもいいことだなと思います」と振り返りました。

また、秋以降に開催される継続的なワークショップについて、隅地さんは「今日参加して、来た時と帰る時との変化というのはもちろんあるんですけど、連続だとそれを重ねていけるので、濃密にもなるし、深くも豊かにもなると思う」、阿比留さんは「シニアの方々に『まだまだ私たちはやれることがあるし夢もある』と感じてもらえるような発表が最後にはできたらいいなと思っています」とそれぞれ説明し、期待を示しました。

<演劇編>豊かな人生経験が“演技”に 色とりどりの作品が誕生

7月8日に開催された<演劇編>では、演出家多田淳之介さんが講師を務め、初参加22名を含む30名が参加しました。

まずは準備運動として、日常と異なる頭を使ってみるゲームからスタート。ペアでじゃんけんをし、負けた人が勝った人の手を握るというゲームでは、“勝つ=動作をする”という思考の癖の逆転にやや混乱しつつも、皆さんとにかく楽しそうで会場内には笑い声が溢れます。

通常は参加者の緊張を解くために冒頭でこうしたゲームを行いますが、皆さん「初めまして」と思えないほどに既に打ち解けている様子。頭の体操を終えた後は早速「演じる」体験に移行します。

誰しも「普段から演じている」 次々に飛び出すアイデア

「普段から皆さんは演じている」という多田さんの言葉のもと、小倉を歩く、博多を歩く、東京を歩く、という3つのお題に沿って劇場内を歩いてみます。

すると、小倉ではリラックスし力が抜けたような歩き方、博多ではやや姿勢がシュッと正された歩き方、東京ではより早歩き、とそれぞれのイメージによって自然と歩き方が変わり、いつの間にか「歩くことを演じる姿」になっていました。

後半はチームに分かれての演技体験。各チームがひとつの旅先をイメージし、そこで撮った記念写真の一枚を身体で表現してみたり、旅先での出来事を想像して短いお芝居を創作してみたり。シーンや物語を創るというと一瞬躊躇しそうですが、「こうすると面白くなりそう」「もっとこうしたい」と次から次にアイデアが飛び出します。

それぞれに豊かな人生経験がある皆さんだからこそアイデアが溢れ、エピソードには一人一人の人生や人柄が滲み、人生賛歌のような色とりどりの作品が生まれました。

参加者からは、「初めて会った人とこんな短い時間で寸劇が出来るってすごいと思いました」「シニアの底力を感じた」といった感想のほか、「場面設定を考えたり、ストーリーを話し合って作ったり、大変楽しく勉強になりました」「皆さんの個性が楽しい」と“演じること”の面白さを体験できたという声がありました。

”新しい自分”を発見する 舞台芸術の階段を1つ上へ

講師の多田さんは、シニアには多様な経験があるはずだとした上で、「演劇本来の持つ楽しさだったり、他の人と一緒に新しい自分を発見していくみたいなことがあるといいなと。まだまだ新しい自分、日頃出せない自分みたいなものがあるんだなと感じたので、そこを思いっきり出してもらえたらいいかなと思います」と話します。

プログラム参加者の印象については、「皆さんのっけから楽しみに来てるし、仲良くなりに来てるし、普段から取っ払わなきゃいけないハードルみたいなものが元々ないので、それは結構びっくりしました」と率直に語り、「子どもの心を持ったまま大人になっているというか、心は子どもみたいなんですよね。でも子どもみたいに壁を作ったり恐怖感みたいなものがないので、“スーパー大人子ども”みたいな感じでしょうか(笑)」と、シニアの魅力を例えました。

「演劇とダンスの手法は似ているようで真逆。演劇は人間やその暮らしを描きますが、ダンスは身体で世の中のすべてを表現する。でも昨年一緒にやった時は、演劇的に作った人間としての身体を、ダンスのアプローチでパフォーマンスにしていく、みたいなことをやったら、それがすごく面白くて」と、昨年度のワークショップで手応えを感じていたという多田さん。

この秋開催される継続的なワークショップに関しては、「今回は6回あるので、たくさん発見してもらいたい。人に見せる、見てもらうっていう過程が入ってくるとまたワンステップ舞台芸術の階段を登れるので、そこでどうなるかもすごく楽しみですよね。参加者も年々膨らんでいるので、せっかくだから100人とかまでいくと面白そうですよね」と期待を込めました。

「からだ軽やか、こころはずむワークショップ」参加者を募集中

今年9月からは連続企画として、「からだ軽やか、こころはずむワークショップ」を実施します。

今回は、ジャンルの枠をこえて、ダンスや演劇による表現をじっくりと楽しむ6日間の連続プログラム。今、この瞬間を楽しむことを大切に、新たな発見や気づきに出会いながら、表現の楽しさを広げていきます。

劇場に集い、同世代の仲間たちとともに、心と身体を見つめながら、のびのびと、自分らしさをひらいてみませんか?

専用フォームから申し込む

<「からだ軽やか、こころはずむワークショップ」概要>
■日程:2026年9月29日(火)・30日(水)・10月19日(月)・20日(火)・26日(月)・27日(火)
■時間:各日14:00~16:00
■対象:65歳以上(※原則、全日程参加できる方)
■定員:40名程度
■会場:J:COM北九州芸術劇場 小劇場
■参加費:3000円
■申込締切:9月4日(金)必着

参加申し込みは、専用フォームのほか、応募用紙に必要事項を記入し郵送・FAXで送付も可能です。

詳細は、J:COM北九州芸術劇場のホームページで確認できます。

(提供:J:COM北九州芸術劇場

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