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建築家・隈研吾 × 小倉縞縞 インテリアテキスタイル誕生【北九州市小倉北区】

(アイキャッチ画像:Time & Style 製作家具「FU」)

5月18日、株式会社小倉縞縞(本社/北九州市小倉北区)が建築家・隈研吾さんとのコラボレーションによる小倉織の建築・インテリア向けテキスタイルブランド「KUMASHIMA」を発表しました。

「葉脈」シリーズとして新たなテキスタイル4柄を販売開始するとともに、「KUMASHIMA」を用いた家具をTime & Styleが発表するとのことです。

建築・染織の分野を超えたコラボレーション「KUMASHIMA」

世界で活躍する建築家・隈研吾さんと、小倉織を復元・再生した染織家・築城則子さん。

両者の出逢いにより、分野を超えたコラボレーションとして誕生した「KUMASHIMA」。「植物の力」を創作活動の共通言語に、これまで日本の伝統織物では活用が難しいとされてきた、建築・インテリア・家具をメイン用途として誕生したテキスタイルブランドです。

「葉脈」シリーズ

高密度なたて糸で表現する、繊細で立体的な縞のグラデーション、リピートなしで布幅いっぱいに広がるダイナミックなデザインにより、建築やインテリア、家具に自然となじみながら独特の存在感を放つ「葉脈」シリーズ。

自然素材である木綿、そして草木をモチーフとした色、光からうまれる陰翳の美が葉脈のように浮かび上がります。

左上から時計回りに、光放つ葉 Bright Leaves、闇の気 Air of Darkness、 深い森 Deep Forest 、無伴奏 白 Unaccompanied White

Time & Style 製作家具「FU」「KA」

Time & Style 製作の家具は「FU」と「KA」。

「FU」はフレームの端部を摘まんだような形状がやわらかさとシャープさを持ち合わせ、細部に至るまで表情を持つ製品群。「座布団を2枚組み合わせたようなソファができないか」という隈さんの言葉から「FUソファ」が生まれ、その後、ベッドとパーテーションが加わりました。

「KA」は隈さんの建築と密接な関係性を持ったプロダクトだと言えるもの。隈さんの建築には水平でフラットな天井や壁があまり存在せず、多面的に構成することで生まれる陰影が空間に奥行きを作っています。空間の中に三角錐が浮いたように存在する「KA」は、建築に呼応するようです。

「小倉織」とは

「小倉織」は江戸時代初期より豊前小倉藩(現在の北九州市)で袴や帯などとして織られ、全国で珍重されていました。徳川家康も愛用した、地厚で丈夫、しなやかな質感の木綿布で、多用した経糸(たていと)が色のリズムを生み、立体感あふれるたて縞が特長です。

明治以降は学生服として全国で愛用され、400年以上にわたる歴史を持ちます。昭和初期に一度途絶えたものの、染織家・築城則子さんによって復元・再生。現在も更なる進化を続けています。

2022年、「小倉織」は特許庁による地域団体商標に登録。また、手織りによる「小倉織」が、福岡県知事指定特産工芸品に指定されました。

※2023年5月21日現在の情報です

(北九州ノコト編集部)

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